「keep one’s nose out of」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S10E16で学ぶ英会話

「keep one's nose out of」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

人のことに、つい口を出してしまう人。逆に、あれこれ詮索されて「放っておいてほしい」と思った経験 ―― どちらの側にも、心当たりがあるのではないでしょうか。

そんな「〜に首を突っ込まない」「余計な詮索をしない」という意味の「keep one’s nose out of」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン10第16話の終盤、噂話をやめるよう訴えるシェルドンが、カフェテリアでの演説を締めくくるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「keep one’s nose out of」の意味とニュアンス

keep one’s nose out of
意味:〜に首を突っ込まない、〜を詮索しない、余計な口出しをしない

英語では、nose(鼻)が「詮索・干渉」の象徴としてよく使われます。他人のことを嗅ぎ回るように調べる ―― そんなイメージから、keep one’s nose out of 〜 で「〜に鼻を突っ込まないでおく」=「余計な詮索をしない」という意味になります。

反対に「首を突っ込む」と言いたいときは poke / stick one’s nose into 〜 を使い、nose の向きが in と out で入れ替わるのが面白いところです。keep your nose out of it! という命令形なら、「口出しするな」「ほっといてくれ」と相手をぴしゃりとはねつける、強めの一言になります。日本語の「首を突っ込む」が英語では「鼻を突っ込む」になる、と覚えておくと感覚をつかみやすい表現です。

【ここがポイント!】

  • 英語では nose(鼻)が「詮索・干渉」の象徴
  • poke/stick one’s nose into(首を突っ込む)のちょうど逆向きの表現
  • Keep your nose out of it! で「口出しするな」と言える一言

『ビッグバン★セオリー』S10E16のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

私生活を噂のネタにされたシェルドンは、カフェテリアで皆に「科学者らしく振る舞え」と説教を続けます。やがて演説をまとめにかかり、行動指針を並べ立てる ―― その締めの一節で「keep one’s nose out of」が使われます。

Sheldon: All right, well, to sum up, focus on science, keep your nose out of other people’s business, and, uh, whoa, for a good time, call Bert.
(では、まとめると ―― 科学に集中する、他人のことに首を突っ込まない、それから、おっと、楽しい時間が欲しければバートに電話を。)

Leonard: What brought that on?
(一体どうしたんだ?)

The Big Bang Theory Season10 Episode16(The Allowance Evaporation)

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シーン解説と心理考察

立派な行動指針を並べていたシェルドンの演説が、最後の一言で思わぬ方向へ転がっていく可笑しさがにじむ場面です。「科学に集中せよ」「他人に首を突っ込むな」と真っ当なことを説いた直後に、脈絡なく「楽しみたいならバートに電話を」と付け足すギャップが、笑いの落としどころになっています。

ここでの keep your nose out of other people’s business は、噂話に明け暮れる同僚たちへの、シェルドンなりの正論として響きます。ところが、その正論を大演説で展開すること自体が、誰よりも目立とうとする彼の性分を表してもいます。レナードの What brought that on?(どうしたんだ?)という素朴な突っ込みが、演説の大仰さをそっと笑いに変えています。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

犬が地面のあちこちに鼻を突っ込んで、くんくんと嗅ぎ回る様子を思い浮かべてみてください。英語の nose は、まさにあの「嗅ぎ回る=詮索する」イメージと結びついています。その鼻を、他人の領域から「外に出しておく(out of)」のが keep one’s nose out of です。

劇中のシェルドンは、同僚たちに「他人の business(個人的なこと)から鼻を引っ込めておけ」と説いています。詮索する鼻を相手の領域に「入れる(into)」か、「出しておく(out of)」か ―― この in と out の向きの対比を絵にして覚えておくと、keep one’s nose out of と poke one’s nose into を、まとめて自分のものにできます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「keep one’s nose out of」

他人に詮索や口出しをしないでほしい、と伝えたい場面で keep one’s nose out of は活きてきます。三つの例文で感覚をつかんでいきましょう。

Please keep your nose out of my personal life.
(私の私生活に首を突っ込まないでください。)
詮索をやめてほしいと相手に頼む、基本的な使い方です。keep your nose out of 〜 の後ろに、立ち入ってほしくない領域を置きます。

He should learn to keep his nose out of other people’s affairs.
(彼は他人のことに口を出さないことを覚えるべきだ。)
詮索好きな第三者について述べる使い方です。learn to keep one’s nose out of 〜 とすると、「干渉しない習慣を身につける」という含みが出ます。

A: So, are you two back together or not?
B: Honestly? Keep your nose out of it.
(A:で、あなたたち、よりを戻したの、戻してないの?)
(B:正直に言う? 口出ししないで。)
立ち入った質問をぴしゃりとはねつける会話例です。Keep your nose out of it. と命令形にすると、「ほっといて」という強い拒絶になります。

あわせて覚えたい関連表現

mind one’s own business
(自分のことに専念する、他人のことに干渉しない)
「自分の business(やるべきこと)に集中しろ」=「他人に口を出すな」という定番表現です。keep one’s nose out of が「鼻を引っ込める」という比喩なのに対し、mind one’s own business は「自分の領分に目を向けろ」と促す点が違います。

none of your business
(あなたには関係ない、余計なお世話だ)
立ち入った質問に対して「あなたの関知することではない」と突き放す一言です。keep one’s nose out of が「詮索するな」と行動を求めるのに対し、none of your business は「関係ないことだ」と話題そのものを拒む点が違います。

butt in
(口を挟む、割り込む)
会話や物事に勝手に割り込む、という意味の句動詞です。keep one’s nose out of が「干渉しない」側なのに対し、butt in は「干渉する」側の動作を表し、ちょうど逆の立場を担う表現です。

Note|nose で「詮索」を表す英語の言い回したち

keep one’s nose out of を覚えると、nose を使った「詮索・干渉」の表現が、ほかにもいくつもあることに気づきます。英語はなぜ、これほど「鼻」で詮索を語るのでしょうか。

鍵になるのは、「嗅ぎ回る」という動作のイメージです。犬が地面に鼻を近づけて匂いをたどるように、人が他人のことを根掘り葉掘り探る様子が、nose と重ねられてきたとされます。この発想から、たくさんの言い回しが枝分かれしています。poke one’s nose into / stick one’s nose into は「首を突っ込む」、be nosy は「詮索好きだ」、nose around は「嗅ぎ回る・かぎ回って探る」、そして今回の keep one’s nose out of は、その鼻を「引っ込めておく」側です。さらに人を指して a nosy parker と言えば「おせっかいな詮索好き」を表す口語にもなります。こうして並べてみると、nose を「外に出すか(out of)」「中に入れるか(into)」「動かして嗅ぎ回るか(around)」という、鼻の向きと動きだけで、干渉のさまざまな度合いを表し分けていることが見えてきます。一つの体の部位が、これだけ豊かな表現群を生み出しているのは、英語の比喩のしたたかさと言えます。

劇中のシェルドンが「keep your nose out of other people’s business」と説いたのも、この大きな「鼻=詮索」の言葉のネットワークの一部です。nose が干渉の象徴だと知っておくと、関連表現がまとめて頭に入ってきます。

鼻ひとつで、これだけの言い回しが広がっているのは面白いところです。

まとめ|「首を突っ込まない」を一言で

keep one’s nose out of は、nose(鼻)を「詮索」の象徴とする英語の発想から生まれた、「〜に首を突っ込まない」「余計な口出しをしない」を表す表現です。poke/stick one’s nose into(首を突っ込む)と向きが逆になる関係を押さえると、両方をセットで使えるようになります。

この表現が使えると、「詮索しないで」「ほっといて」という気持ちを、強さを調整しながら伝えられるようになります。Keep your nose out of it! なら強い拒絶、やわらかく頼むなら please を添える、と場面に応じて使い分けられます。

人との心地よい距離を保つための一言として、表現の引き出しに加えてみてくださいね。

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