海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
成功するかどうか分からないけれど、とりあえず一度チャレンジしてみよう——そんなふうに、ダメ元で何かに挑んだ経験はありませんか。
そんなときにぴったりの「take a shot at」を、『CHUCK』シーズン2第15話の中盤、任務でターゲットに接近するサラが、バーでの駆け引きの中でこの表現を口にするシーンから、一緒に見ていきましょう。
「take a shot at」の意味とニュアンス
take a shot at
意味:〜を試しにやってみる、(人に)アタックする・口説きにかかる
「take a shot at」は、的に向けて一発撃つ(take a shot)イメージが核にある表現です。当たるかどうかは分からないけれど、とにかく狙いを定めて撃ってみる——その「ダメ元で挑む」感覚から、「試しにやってみる」という挑戦の意味が生まれました。
面白いのは、目的語に人を取ると意味が変わることです。take a shot at someone とすると、「その人に声をかける・口説きにかかる」という恋愛的なアプローチを表します。挑戦なのか口説きなのかは、前後の文脈で決まります。
同じ at solving のように動名詞を続けることもでき、「〜することに挑戦する」と表現できます。文脈次第で表情を変える、幅のある句動詞です。
【ここがポイント!】
- 的に「一発撃つ」イメージが、「ダメ元で挑む」の核になっている
- 目的語が人だと「口説く・声をかける」恋愛的な意味に変わる
- 挑戦か口説きかは前後の文脈で読み取るのがコツ
『CHUCK』S02E15のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
サラは任務で、ターゲットのコールにバーで接近します。一人で座る理由を語る中で、ナンパの文脈を逆手に取りながらこのフレーズを使います。
Sarah: If I sit alone at the bar, then every guy in here is going to think I’m lonely and desperate, and try and take a shot at a total stranger.
(バーに一人で座ってたら、ここの男全員、私が寂しくて必死だと思って、見ず知らずの相手に声をかけてくるわ)Cole: Isn’t that what you’re doing right now?
(それ、今まさにきみがやってることじゃないのか?)Chuck Season2 Episode15(Chuck Versus the Beefcake)
シーン解説と心理考察
ここでの take a shot at は、人を目的語に取った「見知らぬ相手に声をかける」という恋愛寄りの意味で使われています。サラはプロのスパイらしく、ナンパという文脈を巧みに利用して、自分からの接近を自然なものに見せかけています。
「一人だと男に声をかけられるから」と言いながら、まさに自分がコールに声をかけている——その矛盾をコールにさらりと突かれ、サラが軽く受け流す掛け合いに、二人の腹の探り合いが表れています。多義的なこの表現が、任務と色仕掛けの境界をぼかすサラの話術にぴたりとはまり、緊張感とユーモアの同居する空気を作り出しています。
『CHUCK』流・覚え方のコツ
射的の的に向かって、狙いを定めて一発撃つ(take a shot)動作を思い浮かべてみてください。当たるかどうかは分からない。それでも、とにかく撃ってみる。この「狙って撃つ」身ぶりが、「挑戦」にも「口説き」にも通じています。
サラがバーで見知らぬ相手に「狙いを定めて声をかける」場面と重ねると、二つの意味が一本の線でつながります。的(at)に向けて放つ一撃——挑戦するときも、誰かにアプローチするときも、心の中で弓を引くように狙いを定めている。そのイメージごと覚えておくと、文脈で意味を切り替えやすくなります。
例文で覚える「take a shot at」
「挑戦」と「口説き」、二つの顔を持つフレーズです。3つの例文でその幅を体感していきましょう。
I’ve never tried surfing, but I’ll take a shot at it.
(サーフィンはやったことないけど、試しにやってみるよ)
未経験のことに挑む、日常の場面です。「ダメ元でやってみる」という前向きな挑戦のニュアンスが出ています。
Let me take a shot at solving this problem.
(この問題、私に解かせてみてください)
難題に名乗りを上げるビジネスの場面です。at solving のように動名詞を続けると、「〜することに挑戦する」と表現できます。
A: That guy keeps looking over here.
B: I think he’s about to take a shot at you.
(A:あの人、こっちをずっと見てるんだけど)
(B:きみに声をかけようとしてるんじゃない?)
人を目的語に取った、口説きの意味の会話です。誰かが誰かにアプローチしようとしている場面で自然に使えます。
あわせて覚えたい関連表現
give it a try
(試しにやってみる)
純粋に「挑戦」の意味だけを持つ表現です。take a shot at のような恋愛的な含みはなく、シンプルに「やってみる」を伝えます。
have a go at
(〜をやってみる)
イギリス英語でよく使われる「挑戦」の表現です。文脈によっては「人を非難する」意味にもなり、地域差や使い分けに注意が必要です。
hit on someone
(〜を口説く、ナンパする)
恋愛的なアプローチに限定した、より直接的な表現です。take a shot at が「挑戦」の意味も併せ持つのに対し、hit on は口説き一本に絞られます。
Note|take a shot at の二つの顔、「挑戦」と「口説き」
一つのフレーズが、文脈によって「挑戦」にも「口説き」にもなる——take a shot at は、そんな二面性を持つ表現です。今回のシーンを入り口に、その仕組みを整理してみましょう。
鍵は、核にある「的に一発撃つ」というイメージにあります。目的語が物事や行為のときは、「成功するか分からないが、ひとまず狙って撃ってみる」という挑戦の意味になります。take a shot at the championship(優勝に挑む)、take a shot at a new job(新しい仕事に挑戦する)といった具合です。ところが目的語が人になると、撃つ先が「その人の心」に変わります。take a shot at someone は「その人を射止めようとする」、つまり声をかけ、口説きにかかるという恋愛的な意味になるのです。同じ「狙って撃つ」動作でも、狙う対象が目標なのか相手の気持ちなのかで、意味がくっきり分かれます。さらに a long shot(望み薄の試み)という関連表現を知っておくと、shot が「成功率の低い一撃」という含みを持つことも見えてきます。
サラのセリフが巧みなのは、この二面性を逆手に取っている点です。「男たちが見知らぬ女に take a shot at してくる」と口説きの意味で言いながら、自分こそがコールに挑戦の一撃を放っている。二つの意味が同じ場面で重なり合っているのです。
狙う先が変わると意味も変わる、と覚えておくと迷いません。
まとめ|サラの駆け引きから学ぶ「狙って撃つ」一言
「take a shot at」は、ダメ元で何かに挑戦することを表すと同時に、人を目的語に取れば「声をかける・口説く」という意味にもなる、幅のある表現です。核にあるのは「的に一発撃つ」というイメージと言えます。
新しいことに挑むとき、難題に名乗りを上げるとき、あるいは気になる相手にアプローチするとき——狙いを定めて一歩踏み出す場面で、この一言が活躍します。文脈で意味を切り替えられると、表現の幅がぐっと広がります。
ナンパの文脈を巧みに使いこなすサラの駆け引きを思い出しながら、会話のレパートリーに加えてみてください。
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※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


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