「out of the running」の意味と使い方|『フレンズ』S03E09で学ぶ英会話

「out of the running」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

昇進やコンペ、選挙——「あの人はもう勝ち目がない」「その案は候補から外れた」と言いたい場面が、仕事でも日常でもありますよね。

今回は、そんなときに使える「out of the running」を、『フレンズ』シーズン3第9話の後半、恋のライバルに気を取られる仲間を、モニカが強引な作戦で試合に集中させようとするシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「out of the running」の意味とニュアンス

out of the running
意味:候補・競争から外れて、勝ち目がなくなって

選考・レース・競争から「脱落した」状態を表す表現です。running は「走ること」、ここでは「レース・競争」を指し、その外(out of)に出てしまった、というイメージが核になっています。

ポイントは、脱落の度合いです。まだ可能性が残る a long shot(見込みの薄い候補)と違い、out of the running は完全に圏外にいる状態を表します。人にも案件にも使え、out of the running for the promotion(昇進の候補から外れて)のように for を伴って対象を示します。反対に「まだ候補に残っている」は in the running と、in と out で対になっているのも覚えやすいところです。

【ここがポイント!】

  • running は「競走」――そのコースの外(out)へ出た、が核のイメージ
  • まだ望みのある a long shot と違い、完全に圏外という強さ
  • for で対象を示し、反対の in the running とセットで押さえるのがコツ

『フレンズ』S03E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

オランダ人女性をめぐってジョーイとチャンドラーが張り合い、ジョーイは試合に集中できません。勝ちたいモニカは、ライバルのチャンドラーごと「排除」してしまおうと、ジョーイに耳打ちします。

Joey: It’s hard, y’know, his huddle is closer to Dutch girl.
(難しいんだよ、あっちのハドルの方がオランダ娘に近いんだ)

Monica: All right look, if I take Chandler out of the running will you be able to focus?
(わかった、じゃあチャンドラーを戦力から外したら集中できる?)

Joey: What are you gonna do?
(何する気だ?)

Friends Season3 Episode9(The One with the Football)

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シーン解説と心理考察

take Chandler out of the running という言い方が、直後の行動で文字どおり視覚化されるのが、このシーンの妙です。モニカはこの直後、走るチャンドラーをタックルで吹き飛ばします。「候補から外す」という抽象的な表現が、選手をコースの外へ弾き出す絵とぴったり重なる瞬間です。

恋のライバルを物理的に「レースから外す」という発想そのものが、勝利にすべてを賭けるモニカらしさを表しています。ジョーイの What are you gonna do?(何する気だ?)という戸惑いが、これから起こる暴挙への不穏な空気をやわらかく見せています。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

トラックを走っていた選手が、横からの一撃でコースの外へ弾き出される——その瞬間の絵を、モニカのタックルと重ねてみてください。running(レース)から out(外)へ。この空間的な動きが、そのまま「候補・競争からの脱落」という意味になっています。

モニカが「out of the running にすれば集中できる?」と言った次の瞬間に、実際にチャンドラーを吹き飛ばす。言葉と動作がここまできれいに一致する場面は珍しく、一度見れば忘れられません。抽象的な熟語を、体の動きごと記憶に刻める好例です。

例文で覚える「out of the running」

スポーツからビジネスまで、「勝ち残り」を語る場面で活躍します。for の使い方に注目しながら、3つの例文を見てみましょう。

After the injury, he’s out of the running for the championship.
(ケガで、彼は優勝争いから脱落した)
スポーツの結果を語る場面です。out of the running for 〜 で「〜の候補から外れて」と、対象を示せます。

Once the budget was cut, our proposal was out of the running.
(予算が削られた時点で、うちの案は候補から外れた)
ビジネスの選考の場面。人だけでなく、案件や提案が「脱落する」ときにも使えます。

A: Do you think Sarah will get the manager job?
B: Honestly, after that mistake, she’s probably out of the running.
(A:サラがマネージャーになると思う?)
(B:正直、あのミスのあとだと、もう候補から外れてるだろうね)
同僚同士の会話です。「もう見込みがない」という完全な脱落のニュアンスがよく出ます。

あわせて覚えたい関連表現

out of contention
(争いから外れて、勝ち目がなくなって)
out of the running とほぼ同義で、ややフォーマルな響きです。報道やスポーツ記事など、硬めの文脈で好まれます。

out of the picture
(いなくなって、関与しなくなって)
「競争」に限らず、人や要素が「もう関係ない状態」になることを広く指します。out of the running より対象の幅が広い表現です。

a long shot
(見込みの薄い候補、大穴)
まだ可能性が残っている点が決定的に違います。out of the running が完全な圏外を表すのに対し、a long shot は「望み薄だけどゼロではない」というニュアンスです。

Note|out of the running の running は「競走」――競馬由来と言われる成り立ち

なぜ running(走ること)が「候補」や「競争」を意味するのか。この表現の成り立ちには、レースの世界が関係していると言われています。

有力とされるのが、競馬(horse racing)に由来するという説です。もともと the running は、レースに出走している馬たちの「競り合い」を指していたとされます。その中で好走している馬は in the running(まだ勝ち負けを争える位置にいる)、脱落したり出走を取り消したりした馬は out of the running(もうそのレースの勝敗には絡めない)——こうした競馬の実況的な言い回しが、しだいに人間の競争ごと全般へ広がっていった、という流れです。この由来を思い浮かべると、なぜ in と out で対になっているのか、なぜ「完全に圏外」という強い意味になるのかが、すっと腑に落ちます。走っている馬の群れから抜け落ちれば、そのレースではもう勝てないからです。

背景を知ると、out of the running は単なる慣用句ではなく、「レースから脱落した馬」という具体的な映像を持った表現として記憶に残ります。in the running とセットで覚えれば、使い分けにも迷いません。

一頭の馬のイメージが、今もこの言葉の奥で走っているのですね。

まとめ|「もう勝ち目はない」を、すっきり伝える一言

out of the running は、選考や競争から完全に外れてしまった状態を、シンプルに言い表す表現です。まだ望みのある a long shot とは違い、「圏外」という強さを持つのが特徴です。

昇進、コンペ、選挙——勝ち残りが話題になる場面は、仕事でも日常でも尽きません。この一言と、対になる in the running が使えると、「誰が・何が候補に残っているか」を、英語で的確に語れるようになります。

言葉どおりにライバルを「レースから外し」にかかるモニカの一手とともに、表現のレパートリーに加えてみてくださいね。

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