「go into labor」の意味と使い方|『フレンズ』S04E21で学ぶ英会話

「go into labor」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ドラマや映画で、妊婦さんが突然お腹を押さえて「生まれる!」となる場面、印象に残っていませんか。慌ただしく病院へ向かうあの緊迫した瞬間を、英語でどう言うのか気になったことがあるかもしれません。

出産の始まりを表す「go into labor」、陣痛が始まる・産気づく、という意味の一言を、『フレンズ』シーズン4第21話の終盤、レイチェルがロスの結婚式に行かない口実を並べ立てるシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「go into labor」の意味とニュアンス

go into labor
意味:陣痛が始まる、産気づく、お産に入る

labor には「労働」のほかに「出産・陣痛」という意味があり、go into labor で「陣痛が始まって出産の段階に入る」ことを表します。

出産に関する会話で頻出する定型表現で、医療の場でも日常会話でも使われます。into が「〜の中へ入る」を表すため、go into labor は「お産という段階に入っていく」という、始まりの瞬間をとらえた言い方になります。

似た表現に be in labor がありますが、こちらは「陣痛が続いている最中」という状態を指します。go into labor が「始まる瞬間」、be in labor が「その最中」と、時制の感覚が違う点を押さえておくと使い分けられます。She went into labor last night.(彼女は昨夜産気づいた)のように、出産の経緯を伝える場面で自然に登場します。

【ここがポイント!】

  • labor の「出産」の意味を使って、「お産という段階に入る」瞬間を表す一言
  • into が「〜の中へ」を表すので、陣痛の「始まり」に焦点が当たるのが特徴
  • be in labor(陣痛の最中)との時制の違いを押さえておくのがコツ

『フレンズ』S04E21のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ロスの結婚式に行かないと告げたレイチェルに、モニカが「本当に行かないの?」と確かめます。レイチェルは行けない理由を次々とひねり出し、「妊娠中のフィービーの世話をしなきゃ」という口実のなかに、このフレーズが登場します。それを聞いたモニカが、すかさず現実を突きつけます。

Monica: You’re really not going?
(本当に行かないの?)

Rachel: Yeah. It’s just going to be too hard. You know, I mean, it’s Ross. How can I watch him get married? You know, it’s just, it’s for the best, you know? It is. It’s… Plus, somebody’s got to stay here with Phoebe. You know, she’s going to be pretty big by then and she’ll need someone to help her tie her shoes. Drive her to the hospital in case she goes into labor.
(ええ。だってつらすぎるもの。ほら、相手はロスよ。彼が結婚するのを見届けるなんてできない。これが一番いいの。そうなの。それは……。それに、誰かがフィービーと残らなきゃ。その頃にはお腹もかなり大きくなってるだろうし、靴紐を結ぶのも手伝いが要るわ。陣痛が来たら病院に送ってあげなきゃ)

Monica: You don’t have a car, and your license expired.
(あなた車ないし、免許も切れてるでしょ)

Rachel: Yeah, see, there’s so much to do and I have so little time to do it in.
(ほらね、やることが山ほどあって、時間が全然足りないの)

Friends Season4 Episode21(The One with the Invitation)

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シーン解説と心理考察

行かない理由を必死にかき集めるレイチェルと、それを一つひとつ冷静に崩していくモニカの、テンポのよいやり取りが表れている場面です。go into labor という具体的な口実まで持ち出すあたりに、レイチェルの「なんとしても行かずに済ませたい」という気持ちがにじみます。

ところがモニカに「車も免許もないでしょ」と即座に返され、口実はあっけなく崩れます。それでもレイチェルが「やることが山ほどある」と言い張るところに、理屈ではなく感情で動いている彼女の様子が表れています。

並べる口実が多ければ多いほど、本当は行きたくない、いえ、行けない、という本音が透けて見えてきます。モニカに崩されてもなお「やることが山ほどある」と言い張るレイチェルの必死さが、かえって彼女の心のうちを物語っています。ロスへの想いゆえに結婚式に立ち会えないレイチェルの揺れが、コメディのテンポの裏側にそっと重なっている場面です。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

labor という単語のもともとの意味は「骨の折れる労働・骨折り」です。出産がまさに全身を使う大仕事であることから、labor が「陣痛・お産」を指すようになりました。go into labor は、その大仕事(labor)の「中へ入っていく」という絵で覚えるのが近道です。

レイチェルが「陣痛が来たらフィービーを病院に送らなきゃ」と、行かない口実として持ち出すシーンとセットにしてみてください。真剣な出産の場面ではなく、あくまで言い訳として飛び出すからこそ、かえって go into labor という表現が耳に残ります。名詞の labor が「労働」と「陣痛」の二役をこなしている点を意識しておくと、ほかの文脈で labor に出会ったときも意味を取り違えずにすみます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「go into labor」

出産の経緯を伝えるときに欠かせない表現です。落ち着いたトーンが基本になる3つの場面で感覚をつかみましょう。

She went into labor at three in the morning.
(彼女は明け方3時に陣痛が始まった)
出産の経緯を家族や友人に伝える場面です。went into labor と過去形にすると、「その時間に始まった」という事実を淡々と、けれど鮮明に伝えられます。

She went into labor three weeks early.
(彼女は予定より3週間早く産気づいた)
早産を説明する場面です。early や late と組み合わせることで、予定日とのずれをあわせて伝えられます。

A: How’s your sister doing?
B: She went into labor this morning! We’re heading to the hospital now.
(A:お姉さん、どんな様子?)
(B:今朝産気づいたんだ!今から病院に向かうところ)
急な知らせを伝え合う会話です。go into labor が、家族に訪れた大きな瞬間をひと言で伝える役割を果たしています。

あわせて覚えたい関連表現

be in labor
(陣痛が続いている)
go into labor が「陣痛が始まる瞬間」を指すのに対し、be in labor は「陣痛の最中」という状態を表します。She’s in labor now.(今まさに陣痛中)のように、進行中の状況を伝えるときに使います。

water breaks
(破水する)
出産の始まりを告げるサインの一つを指す表現です。go into labor より具体的な生理現象を表し、Her water broke.(破水した)のように使われます。

give birth
(出産する、産む)
実際に子を産む行為そのものを指します。go into labor がその手前の「陣痛が始まる」段階であるのに対し、give birth は出産の完了までを含む、より広い表現です。

Note|labor が「労働」と「出産」の両方を意味するわけ

go into labor の labor は「出産・陣痛」の意味ですが、この単語は「労働」も表します。なぜ一つの言葉が、働くことと産むことの両方を指すのでしょうか。その結びつきをたどってみます。

labor の語源は、ラテン語の labor(骨折り・苦労)にさかのぼるとされます。これはもともと「重く、つらい仕事」を指す言葉で、英語に入ってからも「労働」の意味を保ってきました。ここに「出産」の意味が加わったのは、お産がまさに肉体を酷使する大仕事だからです。長時間にわたり全身を使って子を産み出すそのプロセスが、「骨折り」を意味する labor という言葉でとらえられ、中世以降、英語では「陣痛・お産」の意味でも使われるようになりました。日本語でも出産を「大仕事」と表現することがありますが、英語の labor はそれを一語で言い表しているとも言えます。ちなみに Labor Day(労働者の日)の labor は「労働」の意味で、同じ綴りでも文脈によって指すものがはっきり分かれます。go into labor と言えば出産、labor union と言えば労働組合、というように、周りの語が意味を決めているわけです。

この背景を知ると、go into labor が「お産という大仕事の中へ入っていく」という重みを持った表現であることが見えてきます。同じ labor でも、文脈しだいで働くことにも産むことにもなる。その二面性を意識しておくと、読み違えを防げます。

一つの言葉に、二つの「大仕事」が宿っています。

まとめ|レイチェルの口実から学ぶ「産気づく」の一言

go into labor は、labor(出産)の段階へ into(入っていく)という組み立てで、「陣痛が始まる・産気づく」ことを表す表現です。始まりの瞬間に焦点を当てているのが特徴だと言えます。

be in labor(陣痛の最中)との時制の違いを押さえておけば、出産の経緯を伝える場面で正確に使い分けられます。ドラマや映画の出産シーンでも頻出するので、耳にする機会も多い表現です。

行かない口実として飛び出すレイチェルの一言とともに、この表現を会話の引き出しに加えてみてくださいね。

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