海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン2第5話から、人間関係のトラブルや愚痴でよく登場する「blow A off」をご紹介します。
約束をすっぽかされたり、適当にあしらわれたりして、モヤモヤした経験はありませんか?
相手を軽くあしらう時に使われる、ネイティブ頻出の句動詞です。
一緒にニュアンスを掴んでいきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
被害者のラリーに投資名目でお金を騙し取られたという人物に対し、ブースが事情聴取をしているシーンです。
ラリーは複数の女性と結婚し、二重生活を送っていたという衝撃の事実が判明していますが、お金を返せと迫られた時のラリーの態度からも、その不誠実さが浮き彫りになります。
Booth: So when you asked him, “Hey, you know, where’s my money?” He pretty much blows you off.
(それで、「おい、俺の金はどこだ?」と彼に聞いた時、彼はあなたを軽くあしらったと。)Brennan: Like he has more important things to worry about.
(もっと他に心配すべき重要なことがある、みたいな態度でね。)Booth: Bad enough that Larry rips you off, but he disrespects you on top of it?
(ラリーに金を騙し取られただけでも最悪なのに、その上コケにされたってわけか?)
BONES Season 2 Episode 5 (The Truth in the Lye)
シーン解説と心理考察
二重生活という信じられない嘘をついていた被害者ラリー。
ブースは容疑者から動機を引き出すため、単にお金を奪われたという事実だけでなく、「軽くあしらわれた(コケにされた)」というプライドを傷つけられる行為があったことを強調しています。
ブレナンの「自分の方が上だと言わんばかりの態度」という補足からも、悪いことをしている自覚もなく相手を見下す、ラリーの傲慢な人間性がハッキリと伝わってくる重要な会話です。
フレーズの意味とニュアンス
「blow」は「息を吹きかける、風が吹く」、「off」は「離れて」という意味です。
目の前にいる人や予定を「フッと息を吹きかけて遠くへ追い払う」ようなイメージから、約束をすっぽかしたり、相手の言葉を真剣に受け止めずに適当にあしらったりする態度を表します。
【ここがポイント!】
このフレーズの核心は「相手への軽視(リスペクトの欠如)」です。
ただ単に忘れて予定に行かなかったというよりは、「意図的に優先順位を下げた」「面倒くさくて適当に追い払った」というネガティブで失礼なニュアンスが強く含まれます。
そのため、すっぽかされた側が怒りや不満を込めて愚痴る際によく使われる表現です。
実際に使ってみよう!
それでは、具体的な例文で使い方を確認してみましょう。
I can’t believe he blew me off for a video game.
(彼がゲームのために私との約束をすっぽかしたなんて信じられない。)
恋人とのデートを、よりによってゲームなどの些細な理由でドタキャンされた時の怒りを表すリアルなフレーズです。
She totally blew me off when I asked for her help with the project.
(プロジェクトの手伝いを頼んだら、彼女に完全にスルーされたよ。)
仕事や学校の課題などで、面倒な頼み事をされた相手が「忙しいから」と適当にあしらって逃げた状況を表します。
You can’t just blow off the meeting because you don’t like the client.
(そのクライアントが気に入らないからって、会議をすっぽかすなんてダメだよ。)
人だけでなく、予定や義務(会議や約束など)を「意図的にサボる、無視する」という意味でも使うことができます。
『BONES』流・覚え方のコツ
あなたのデスクの上に、「面倒なお願い事」や「会いたくない人の名前」が書かれた一枚の付箋が貼ってあると想像してください。
あなたはその付箋を指でつまんでゴミ箱に捨てることすら面倒くさがり、口で「フッ!」と息を吹きかけて(blow)、机の上から遠くへ(off)吹き飛ばしてしまいました。
この「まともに取り合う価値もないと言わんばかりに息で吹き飛ばす」という視覚的イメージを思い浮かべると、「相手を軽くあしらう」という見下したニュアンスが直感的に記憶に定着しますよ。
似た表現・関連表現
「blow A off」と似たシチュエーションで使われる表現も一緒に覚えて、使い分けをマスターしましょう!
stand A up
(Aの約束をすっぽかす、待ちぼうけを食わせる)
デートなどの待ち合わせで、相手が現れずにポツンと「立たされたまま(stand up)にされる」という状況を表します。「blow off」のような「あしらう」ニュアンスはなく、純粋に「待ち合わせに来なかった」という事実に焦点を当てた表現です。
brush A off
(Aを冷たく払いのける、相手にしない)
服についたホコリをブラシで払う(brush off)ように、人の意見や存在を冷たくあしらうという意味です。「blow off」と非常に似ていますが、こちらはより物理的に「手で払いのける」ような冷淡な拒絶のイメージが強くなります。
ignore
(〜を無視する、知らないふりをする)
意図的に相手を見ない、聞こえないふりをするという最も一般的な単語です。「blow off」は「適当な対応をして追い払う」という動作を含みますが、こちらは単に「存在を認識しない」という状態を表します。
深掘り知識:「風」にまつわる英語のメタファーと心理表現
英語において「blow(吹く)」という動詞は、単なる自然現象だけでなく、人間の感情や心理状態の変化を表すメタファー(隠喩)として非常に多く使われます。
今回の「blow A off(Aを吹き飛ばしてあしらう)」の他にも、怒りで我を忘れることを「blow one’s top(頭のてっぺんが吹き飛ぶ=激怒する)」、素晴らしいもので圧倒されることを「blow A’s mind(Aの心を吹き飛ばす=ひどく感動させる)」と言ったりします。
このように、英語圏の人々は「急激な感情の動き」や「相手との関係性の断絶」を、目に見えない強烈な「風の力(blow)」に例える傾向があります。
上級者の方は、単なるイディオムの丸暗記から一歩抜け出し、この「風がもたらす急激な変化や拒絶」という根底にあるイメージ(コアイメージ)を意識してみましょう。
そうすることで、初めて出会う「blow」を使った熟語でも、文脈からスッと意味を推測できるようになりますよ。
まとめ|人間関係のトラブルを表現する便利な一言!
今回は『BONES』の尋問シーンから、相手を軽くあしらう「blow A off」をご紹介しました。
あまり自分がされる側にはなりたくない言葉ですが、海外ドラマでは愚痴やトラブルのシーンで必ずと言っていいほど登場する必須フレーズです。
相手へのリスペクトがない態度を表す言葉として、ぜひこの機会にマスターしておきましょう。


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