ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S9E17に学ぶ「bat out of hell」の意味と使い方

bat out of hell

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は大人気法医学サスペンスドラマ『BONES』シーズン9・エピソード17から、猛スピードを表す「bat out of hell」の意味と使い方をご紹介します。
「すごく速い」をネイティブらしく伝えたい方に、ぜひ覚えておいてほしい表現です。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

ブースが、被害者ベニーの元雇用主であるグレースのもとへ聞き込みに行く場面です。
ブースが到着した時、グレースはまさに仕事中——別の車を回収している真っ最中でした。
ベニーが殺されたことを伝えると、彼女は昔の彼の姿を懐かしむように語り出します。

Grace: Is he back in jail? I thought he was going to make it.
(また刑務所に逆戻り? 立ち直ると思ってたのに。)

Booth: No, Jerguson’s dead, Ms. Grace, murdered.
(いいえ、ジャーガソンは死にました、グレースさん。殺されたんです。)

Grace: Damn. I liked Benny. Man could jack a car a dozen ways, then drive away like a bat out of hell.
(くそっ。ベニーは好きだったのに。あいつは何通りもの手口で車を盗み、猛スピードで逃げ去る男だったよ。)

BONES Season9 Episode17(The Repo Man in the Septic Tank)

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シーン解説と心理考察

グレースはベニーの元雇用主であり、彼が犯罪の世界から足を洗い、真っ当な人生を歩む(make it)と信じていた人物です。
しかし彼は惨殺された上に浄化槽へ捨てられるという、あまりにも惨めな最期を遂げました。
その事実に言葉を失いながらも、グレースが語り始めたのは昔のベニーの姿でした。
何通りもの手口で車を盗み、誰にも捕まらない猛スピードで夜の街を駆け抜けていた——そのワイルドで生き生きとした記憶と、惨めな死のギャップが、このフレーズによって切なく浮き彫りになります。
「悪かったけど、かっこよかったやつだった」という複雑な哀愁を一言で体現した、ドラマならではの印象的なシーンです。

「bat out of hell」の意味とニュアンス

bat out of hell
意味:猛スピードで、大急ぎで、一目散に

「bat」はコウモリ、「hell」は地獄。直訳すると「地獄から(飛び出してきた)コウモリ」となります。
光を極端に嫌い、暗闇の中を狂ったようなスピードと予測不能な動きで飛び回るコウモリが、まるで地獄の恐ろしさからパニックになって逃げ出してきたかのように飛び去る様子から、「猛スピードで」という意味のイディオムとして定着しました。
通常は「like a bat out of hell(地獄から逃げ出すコウモリのように)」という形で、車や人が全速力で逃げたり飛び出したりする様子をユーモアを交えて形容する際に使われます。

【ここがポイント!】

「very fast」や「quickly」との最大の違いは、「速さ」だけでなく「けたたましさ・予測不能な勢い・周囲を驚かせるカオス感」まで含んでいる点です。
静かにスッと速く動く場面には「very fast」、音を立てながら一目散に飛び出す・逃げ去る場面には「like a bat out of hell」——この使い分けが、英語表現に生き生きとした臨場感を与えてくれます。
特に車の急発進や、驚いて一目散に逃げる場面、定時ダッシュのような日常のドタバタを描写する時に最もらしさが出るフレーズです。

実際に使ってみよう!

When the clock struck five on Friday, he left the office like a bat out of hell.
(金曜日の5時になった瞬間、彼は猛ダッシュでオフィスから飛び出していった。)
週末を待ちわびていた同僚が定時と同時に信じられないスピードで帰宅する様子をユーモラスに描写する表現です。このフレーズを使うことで、日常の一コマがコミカルな映像として伝わります。

As soon as the bell rang, the kids ran out of the classroom like a bat out of hell.
(ベルが鳴った途端、子供たちは猛スピードで教室から飛び出していった。)
休み時間になった瞬間にあり余るエネルギーを爆発させて一目散に駆け出していく子供たちの、カオスで元気いっぱいな様子が目に浮かびますね。

When he saw the police car, he drove off like a bat out of hell.
(パトカーを見た瞬間、彼はすさまじいスピードで車を走らせて逃げた。)
今回のドラマのシーンにも通じる、パニックになってタイヤを鳴らしながら全速力で逃走する、緊迫した状況にぴったりの使い方です。

『BONES』流・覚え方のコツ

車をあっという間に盗み(jack a car)、アクセルを全力で踏み込んで、けたたましいタイヤの摩擦音を鳴らしながら夜の街を爆走して消えていく昔のベニーの姿を想像してみてください。
まさにパニックになったコウモリ(bat)が暗闇の地獄(hell)から狂った勢いで飛び出してくるような、クレイジーな逃走劇です。
この「アウトローな爆走シーン」と「暗闇をパニック状態で駆けるコウモリ」のイメージを重ね合わせることで、圧倒的なスピード感とドタバタ感がしっかりと定着しますよ。

似た表現・関連表現

at full speed
(全速力で、全力で)
最も一般的で客観的な表現です。物理的に可能な最高速度で移動していることを表します。「bat out of hell」のような大げさな比喩やカオスなニュアンスを含まないため、ニュースやビジネス、フォーマルな場でも安全に使えます。

like crazy
(狂ったように、猛烈に)
「bat out of hell」と似た感情的な勢いを持っていますが、スピードだけでなく「狂ったように忙しい(busy like crazy)」「猛烈に働く(work like crazy)」など、行動全般の激しさや熱量を表すのにより広く使われる便利な表現です。

in a flash
(あっという間に、一瞬で)
「フラッシュ(閃光)」のように、目にもとまらぬ速さで事が起こる様子を表します。ドタバタと走り去る物理的なスピードというよりも、ある動作が完了するまでの「時間の短さ」をスマートに強調したい時に使われます。

深掘り知識:ロックの名盤から広がる英語の世界

実はこの「bat out of hell」というフレーズ、世界で最も売れたアルバムの一つである、アメリカのロック歌手ミート・ローフ(Meat Loaf)の1977年の名盤『Bat Out of Hell(邦題:地獄のロック・ライダー)』のタイトルとしても非常に有名です。
このアルバムの大ヒットによって、このイディオムはアメリカのポピュラー文化に深く刻み込まれました。
単なる「速い」という意味を超えて、ロックで反逆的な、ワイルドなスピード感を象徴する言葉として広く認知されるようになったのです。
今回のドラマで、アウトローなベニーの逃走劇を語る際に使われたのも、そんなちょっと危険でロックな響きがぴったりだからだと思うと、このフレーズがより味わい深く感じられますね。

まとめ|疾走する命の輝きを閉じ込めた言葉

今回は『BONES』シーズン9・エピソード17から、猛スピードを表すイディオム「bat out of hell」をご紹介しました。
惨めな最期を遂げたベニーを悼みながらも、グレースが語ったのは彼の「疾走する姿」でした。
「like a bat out of hell」——その一言が、悲しみの中に彼の生き生きとした記憶を呼び起こす、このシーンの核心にある言葉です。
日常のちょっとしたドタバタ劇をユーモアたっぷりに語りたい時にも、誰かの鮮烈な記憶を語りたい時にも、このフレーズはきっとあなたの言葉に命を吹き込んでくれますよ。

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※配信状況は変更される場合があります(2026年2月時点)

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