海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』シーズン9第2話から、日常会話で大活躍する「every now and then」の意味と使い方をご紹介します。
シンプルだからこそ覚えておきたい、使い勝手抜群のフレーズです。
実際にそのシーンを見てみよう!
野生動物の捕獲に来た職員たちが、市街地に迷い込んだボブキャット(野生のネコ科動物)を追うシーンです。
珍しい出動に驚く新人に対し、ベテランの職員が冗談交じりに返答します。
Newbie:Bobcats, in the city. Seriously.
(ボブキャットが街にいるなんて。マジかよ。)Veteran:Habitat’s just over those hills. Who doesn’t like to come into town for a nice meal every now and then, hmm?
(生息地はあの丘のすぐ向こうだからな。たまには街へ美味しい食事に出かけたくなる奴だっているだろ?)Newbie:I thought this job was about dogs and cats.
(この仕事は犬や猫を相手にするもんだと思ってましたよ。)Veteran:Well, it’s just like a cat, named Bob.
(まあ、ボブって名前の猫みたいなもんさ。)BONES Season9 Episode2(The Cheat in the Retreat)
シーン解説と心理考察
市街地に現れた野生動物を前に緊張気味の新人職員と、まったく動じていないベテランの対比がコミカルなシーンです。
ここで注目したいのは、ベテランがボブキャットを「たまには街で美味しいものを食べたい人間」のように擬人化している点です。
「every now and then(たまには)」というフレーズを使うことで、ボブキャットの出現が決してパニックになるような事態ではなく、ある種の「日常のスパイス」として受け流している大人の余裕が表現されています。
野生動物でさえ、ときにはルーティンを抜け出して羽を伸ばしたくなる。そんな人間の心理と重ね合わせた巧みなユーモアが、現場の緊張感を和らげています。
「every now and then」の意味とニュアンス
every now and then
意味:時々、たまに
「now(今)」と「then(あの時)」という現在と過去を指す単語が「every」でまとめられたこのフレーズは、「時折、たまに」という意味の定番イディオムです。
sometimes や occasionally と比べると、会話の中でよりリズミカルで、少し感情が乗ったカジュアルな響きを持ちます。
何かを定期的に行うわけではないけれど、ふとした瞬間にやりたくなることや、忘れた頃にやってくる出来事に対して使われます。
【ここがポイント!】
ネイティブがこの表現に感じるコアイメージは「不定期なサイクルでの発生」です。
sometimes が頻度をフラットに表すのに対し、every now and then には「普段は違うけれど、たまにはね」という気分転換や、ちょっとした特別感が含まれることが多くなります。
文の最後でも文頭でもポンと置くだけで使えるため、日常会話で非常に重宝する表現です。
実際に使ってみよう!
I try to save money, but I treat myself to a fancy dinner every now and then.
(節約を心がけていますが、たまには自分へのご褒美で豪華なディナーに行きます。)
「普段は我慢しているけれど、特別な気分を味わうためにたまには」という対比を表現するのにぴったりの使い方です。
Every now and then, I get a call from my grandmother just to hear my voice.
(時折、ただ私の声を聞くためだけに祖母から電話がかかってきます。)
文頭に置くことも可能です。定期的ではないからこそ、ふいに訪れる温かい出来事の特別感が伝わります。
We still grab a coffee every now and then to catch up on each other’s lives.
(近況報告をするために、私たちは今でもたまにコーヒーを飲みに行きます。)
かつての同僚や古い友人など、頻繁ではないものの細く長く続いている関係性を表す際に使えます。
『BONES』流・覚え方のコツ
このフレーズを覚えるときは、ボブキャットを「たまには街に繰り出したい存在」に見立てたベテランのセリフを思い出してください。
普段は丘の向こうで暮らしているのに、ふとした瞬間に街へ出てくる。
その「普段は違う、でもたまにはね」という感覚こそが、every now and then の持つニュアンスそのものです。
「たまに」という日本語と一緒にこのシーンを思い浮かべるだけで、自然と記憶に定着します。
似た表現・関連表現
from time to time
(時々、折に触れて)
every now and then とほぼ同じ意味で使われますが、少しだけフォーマルで落ち着いた響きがあります。ビジネスシーンや改まった文章などで好んで使われます。
once in a while
(たまに、時折)
こちらも頻度を表す表現ですが、every now and then よりもさらに頻度が低い(めったにない)ニュアンスが含まれることがあります。「本当にたまにだけどね」と強調したいときに便利です。
on and off
(断続的に、降ったり止んだり)
何かが続いたり途切れたりを繰り返す様子を表します。「It’s been raining on and off.(雨が降ったり止んだりしている)」のように、天気や断続的な状態を説明する際によく使われます。
深掘り知識:英語のリズムを生み出す「Binomials」の面白さ
「now and then」のように、2つの単語を「and」や「or」で結びつけた固定フレーズを言語学では Binomials(2語からなる慣用句)と呼びます。
英語はこの Binomials が非常に豊富で、会話に独特のリズムと語呂の良さを生み出しています。
面白いことに、これらのフレーズは「語順を入れ替えることができない」という暗黙のルールがあります。
every now and then を every then and now とは絶対に言いません。
他にも step by step(一歩ずつ)、sooner or later(遅かれ早かれ)、more or less(多かれ少なかれ)など、ネイティブは理屈ではなく「耳馴染みの良いリズム」として語順を記憶しています。
これは日本語の「白黒(黒白とは言わない)」「左右(右左とは言わない)」と同じ感覚です。
単語を個別に覚えるのではなく、and で結ばれた一つの「音の塊」として発音練習を繰り返すことで、自然な英語のリズムが身についていきます。
まとめ|ルーティンを抜け出す瞬間の表現
今回は『BONES』のワンシーンから、「every now and then」の意味と使い方を解説しました。
ボブキャットさえも「たまには」街に出てきたくなる——そんな飾らないユーモアの中で自然に使われていたこのフレーズ、英語らしいリズムと親しみやすさが魅力です。
sometimes では少し物足りないと感じる場面で、ぜひこの表現を思い出してみてください。

