海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『BONES』S3E2から、誰かの厚意や苦労を表現する際に便利なフレーズをご紹介します。
日常会話でも頻繁に登場する表現なので、一緒に英会話の引き出しを増やしていきましょう。
実際にそのシーンを見てみよう!
まずは、今回のフレーズが登場するシーンを見てみましょう。
ブースがブレナンに対し、刑務所に収監されている父親マックスとの特別面会について話している場面です。
キャロライン検事が便宜を図ってくれたにもかかわらず、ブレナンが乗り気でない理由を問いただしています。
Booth: Look, Bones, all I’m saying is that Caroline went through a lot of trouble to get you private visitation with your father, now you don’t want it.
(なあボーンズ、俺が言いたいのは、キャロラインがお前のために父親との特別面会の許可を取るのにずいぶん骨を折ってくれたのに、お前は行きたがらないってことだ。)
Brennan: The federal detention facility already has visiting areas.
(連邦拘置所にはすでに面会室があるわ。)
Booth: Yeah, behind 2 inch glass. Now you’ll be able to give your old man a hug.
(ああ、2インチのガラス越しのな。これで親父さんをハグできるじゃないか。)
BONES Season3 Episode2 (Soccer Mom in the Mini Van)
シーン解説と心理考察
検事のキャロラインが、本来なら難しいはずの特別面会の許可を取るために、裏でどれほど尽力してくれたかをブースは強調しています。
しかしブレナンは、父親に対して複雑な感情を抱いており、素直にその厚意を受け取れずにいます。
論理的で規則を重んじる彼女にとって、特別扱いを受けることへの抵抗感と、過去に自分を置いて逃亡した父親へのわだかまりが交錯している、非常に人間味あふれるシーンですね。
フレーズの意味とニュアンス
go through a lot of trouble
意味:わざわざ〜する、大変な思いをして〜する、ずいぶん骨を折る
go throughには「(困難などを)経験する、通り抜ける」という意味があり、a lot of troubleは「多くの苦労や厄介事」を指します。
これらを組み合わせることで、ただ何かをするだけでなく、その過程で多大な労力や時間を費やしたことを表現できます。
【ここがポイント!】
ネイティブがこのフレーズを使うときのコアイメージは、「障害や面倒な手続きの連続を、エネルギーを使って乗り越えていく道のり」です。
自分のために誰かが動いてくれたことへの深い感謝を表す文脈でも使われますし、今回のブースのように「せっかく大変な思いをして準備したのに無駄にするのか」という、徒労感や恩着せがましさを強調する際にもよく登場します。
とても感情の乗る、リアルな英語表現ですね。
実際に使ってみよう!
それでは、日常会話での使い方を例文で確認していきましょう。
I went through a lot of trouble to cook this dinner, and you’re not even going to eat it?
(せっかく大変な思いをして夕食を作ったのに、食べないつもり?)
相手の反応に対して不満や徒労感をぶつける、海外ドラマの家族ゲンカなどでも頻出するリアルな表現です。
You didn’t have to go through a lot of trouble just for me.
(私のために、わざわざあんなに無理をしなくてもよかったのに。)
相手が自分のために尽力してくれたことに対して、申し訳なさと深い感謝が入り混じった、控えめで丁寧なリアクションとして使えます。
She went through a lot of trouble to get those front-row tickets for us.
(彼女、私たちのために最前列のチケットを取るのにずいぶん骨を折ってくれたのよ。)
第三者の努力や労力を称賛し、そのありがたみを相手に共有したい場面で活躍する言い回しです。
BONES流・覚え方のコツ
キャロライン検事の「しかめっ面」を思い浮かべてみてください。
本来なら絶対に許可されないような連邦拘置所での特別面会を通すために、彼女がぶ厚い規則集と格闘し、あちこちの部署に電話をかけまくって「trouble(厄介な手続き)」の波を「go through(強行突破する)」している姿です。
不器用な愛情ゆえのその苦労をイメージすると、このフレーズの持つ「労力を惜しまない重み」がすっと記憶に定着するはずですよ。
似た表現・関連表現
「go through a lot of trouble」と似たニュアンスを持つ表現も一緒に覚えてしまいましょう。
go out of one’s way
(わざわざ〜する、無理をして〜する)
「本来の自分の進む道から外れてまで」というニュアンスがあり、より意図的な親切心を強調したい場合にぴったりです。
take the trouble to
(労を惜しまず〜する、わざわざ〜する)
toの後ろに動詞の原形を続けて使います。相手の丁寧な行動に対する感謝を示す際によく用いられる、少しフォーマルな響きを持つ表現です。
bend over backward
(身を粉にして尽くす、最大限の努力をする)
文字通り「後ろに大きくのけぞる」ほど、誰かのために無理をしてでも助けようとする強い姿勢を表すイディオムで、少し大げさな響きがあります。
深掘り知識:ネイティブは「all that」で徒労感を強調する!
会話の中で「せっかくあんなに苦労したのに!」という感情をさらにドラマチックに伝えたい時、ネイティブは a lot of の代わりに all that を使って go through all that trouble と表現することがよくあります。
all that を入れることで、「あの(目に見えるほどの)多大な苦労」と過去の情景を指し示すニュアンスが生まれ、徒労感や残念な気持ちが一気に強調されます。
表現の幅がぐっと広がるので、感情のボリュームを上げたい時にぜひこの「all that」への置き換えを試してみてくださいね。
まとめ|苦労をねぎらう表現で、会話の解像度を上げよう
今回は、大変な思いをして何かを成し遂げたプロセスや、その労力を表現するフレーズを深掘りしました。
単に「してくれた」という事実だけでなく、そこに至るまでの背景や苦労(trouble)を汲み取って言葉にできると、英語でのコミュニケーションがより一層温かく、深みのあるものになります。
ぜひ日常会話やドラマのセリフの中で意識して聞いてみてくださいね。


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