海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は大人気法医学サスペンス『BONES』シーズン8第20話から、日常会話で非常に役立つフレーズ「in the way」を取り上げます。
物が邪魔、人が邪魔……そんな場面で自然に使えるこの表現、あなたはパッと口から出てきますか?
実際にそのシーンを見てみよう!
ジェファソニアン研究所の資金集めのため、戦争や危険動物をテーマにした作品で知られる気鋭のドキュメンタリー作家アンドリューが密着取材をすることになりました。
サロヤン博士が事情を説明するなか、ブース捜査官が釘を刺す場面です。
Saroyan: Andrew’s been commissioned to shoot a film to raise funds for the Jeffersonian, so we are to give him access to everything we do.
(アンドリューはジェファソニアンの資金集めのための映画撮影を依頼されているの。だから彼に私たちのすべての仕事への立ち会いを許可することになっているわ。)Booth: As long as he’s not in the way.
(彼が邪魔にならない限りはな。)Andrew: Trust me, you won’t even know I’m here.
(信じてください、私がいることすら気づきませんよ。)BONES Season8 Episode20(The Blood from the Stones)
シーン解説と心理考察
微細な証拠を見逃さない精密な作業が求められるジェファソニアン研究所において、無関係な外部の人間が入り込むのは本来ならあり得ない事態です。
ブースは資金集めという目的を理解しつつも、「捜査の進行を物理的・心理的に阻むようなことがあれば容赦しない」というプロとしての強い一線をこの短い一言に込めています。
戦場や危険地帯を渡り歩いてきたアンドリューに対して「Trust me, you won’t even know I’m here(私がいることすら気づかないでしょう)」と自信満々に言わせておきながら、この後すぐに頭にカメラを装着するという奇行を見せるのもこのシーンの流れの中の出来事です。
ブースの警戒心と現場第一主義が凝縮されたひと言ですね。
「in the way」の意味とニュアンス
in the way
意味:邪魔になって、妨げになって
文字通り「道(way)の中(in)にある」という状態から、物理的に行く手を阻んでいたり、物事の進行の妨げになっていたりする状況を表すイディオムです。
人だけでなく、物に対しても使えます。
「〜の邪魔になる」と言いたい場合は、「in someone’s way」や「in the way of 〜」という形をとります。
【ここがポイント!】
学習者が迷いがちなのが「on the way(途中で)」との違いです。
前置詞のコアイメージで整理すると、スッキリ見えてきます。
「on」は「線の上に乗っている」イメージなので、目的地へ向かうプロセスそのものを指すニュートラルな表現です。
一方、「in」は「空間の内側に入り込んでいる」イメージ。本来そこにあるべきではないものが、自分の進路という空間に居座って障害物になっているというネガティブなニュアンスを持っています。
文脈によっては「目障りだ」という強い苛立ちを含む響きになることもあるため、使う相手や状況には少し注意が必要です。
実際に使ってみよう!
I couldn’t move the sofa because the coffee table was in the way.
(コーヒーテーブルが邪魔で、ソファを動かせませんでした。)
物理的な障害物として物が道を塞いでいる、最も基本的な使い方です。部屋の片付けや引っ越しなどの場面でよく登場します。
Don’t let your fear get in the way of your dreams.
(恐怖心を夢の妨げにしてはいけません。)
「get in the way of 〜」で「〜の邪魔をする・妨げる」という意味になります。物だけでなく、感情や問題など抽象的なものにも使える表現です。
Am I in your way? I can work in another room if you want.
(私、お邪魔ですか?もしよければ別の部屋で作業しますよ。)
自分が相手の作業や集中を妨げていないか確認する際の定番フレーズ。気遣いを示すスマートな表現として、ビジネスシーンでも重宝します。
『BONES』流・覚え方のコツ
このシーンの続きで、アンドリューは没入感を演出するために頭にカメラを装着するという行動に出ます。
精密な科学捜査が行われている研究所の中で、頭にカメラを乗せた部外者がウロウロしている……まさに絵に描いたような「in the way(物理的な邪魔・進行の妨げ)」ですよね。
このシュールな光景と、ブースの呆れた表情をセットで思い浮かべることで、フレーズの持つ「目障りな障害物」というニュアンスが記憶に定着するはずです。
似た表現・関連表現
on the way
(途中で、向かっているところで)
「in the way」と混同しやすい表現ですが、こちらは「進行中」を表します。I’m on the way.(今向かっています)のように、日常会話で非常に高い頻度で使われる必須フレーズです。
obstacle
(障害物、妨げ)
よりフォーマルな名詞で、目標達成を阻む物理的・抽象的な壁を指します。日常会話よりもビジネスやニュースで overcome an obstacle(障害を乗り越える)のように使われることが多いです。
interfere with
(〜の妨げになる、〜に干渉する)
物事の自然な進行や他人の仕事などに立ち入って邪魔をする、というニュアンスを持つ動詞句です。「in the way」よりも積極的に介入して妨害しているという響きがあります。
深掘り知識:「way」が持つ多面的な広がり
英語の「way」は単なる「道」にとどまらず、そこから派生して「方法・手段」「方向」「距離」など実に多様な意味を持つ、非常に重要な単語です。
No way!(まさか!絶対ダメ!)や by the way(ところで)などは、誰もが一度は耳にしたことがあるでしょう。
さらに、go out of one’s way(わざわざ〜する)というイディオムは、「自分の本来の進むべき道から外れてまで」誰かのために行動するという温かい意味を持ちます。
「道のり」というコアイメージをひとつ掴んでおくことで、一見バラバラに見える多数の表現が、まるで一本の線で繋がっているかのように自然と理解できるようになります。
まとめ|シンプルだからこそ使い勝手が広い
今回は『BONES』のワンシーンから、「in the way(邪魔になって)」のニュアンスと使い方を確認しました。
たった3語のシンプルな表現ですが、物理的な障害から感情・状況的な妨げまで幅広く使える点が魅力です。
日常のふとした場面でこの表現が頭をよぎったとき、ブースの一言が記憶の引き出しを開けてくれるはずです。

