海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
会議や話し合いの場で「あ、ちょっと先走りすぎたかな?」と焦った経験、ありませんか?
今回は、普段は慎重なブレナン博士が、人命救助のためにあえて「見切り発車」をするシーンから、タイミングにまつわる英語表現をご紹介します。
実際にそのシーンを見てみよう!
焼け焦げた車内から遺体が見つかりましたが、同時に子供が誘拐された可能性が浮上します。
「誘拐なら最初の48時間が勝負」と焦るブースに対し、ブレナンはまだ身元特定すら終わっていない段階で、あえて推論を口にします。
Brennan: I may be jumping the gun but-
(早合点(フライング)かもしれないけれど……)Booth: That’s music to my ears.
(その言葉、待ってたよ。)Brennan: Based on standard deviations, victim is female, late 20s to early 30s.
(標準偏差に基づくと、被害者は女性。20代後半から30代前半よ。)
BONES Season1 Episode11 (The Woman in the Car)
普段のブレナンなら「証拠が揃うまでは何も言えない」と頑なですよね。
しかしこの時は、一刻を争う誘拐事件。
「不確定でもいいから手掛かりが欲しい」というブースの切実な思いと、統計的なタイムリミットへの焦りが、彼女を突き動かしました。
“I may be…” と前置きすることで、「科学者としての流儀には反するけれど、今は言うわ」という彼女なりの決意が感じられる名シーンです。
フレーズの意味とニュアンス
jump the gun
意味:早まる、フライングする、早合点する
語源は陸上競技です。
スターターのピストル(gun)が鳴る前に、選手が飛び出してしまう(jump)ことから来ています。
【ここがポイント!】
単に「急ぐ」のではなく、「しかるべき手順や合図を待たずに行動してしまう」というニュアンスが重要です。
「準備不足でのスタート」や「時期尚早な行動」を指しますが、今回のように「リスクを承知であえて早く動く」という文脈で使われることもあります。
実際に使ってみよう!
ビジネスから日常まで、「タイミング」が重要な場面で幅広く使えます。
I think I jumped the gun on that conclusion. Let’s wait for more data.
(その結論を出すのは少し勇み足だったかもしれません。もう少しデータを待ちましょう。)
会議などで自分の先走りを認める際、この表現を使うと「慎重にいこう」という姿勢を示せ、誠実な印象を与えられます。
Let’s not jump the gun. They haven’t officially announced it yet.
(早合点はやめよう。まだ正式発表されたわけじゃないんだから。)
不確定な噂話などで盛り上がる周囲を「まあまあ、落ち着いて」と制するのに便利です。
He knelt down to tie his shoe, and I thought he was proposing. I totally jumped the gun!
(彼が靴紐を結ぼうとひざまずいたのを、プロポーズだと勘違いして……完全に早とちりだったわ!)
期待しすぎて空回りした、という自虐ネタとしてもよく使われます。
『BONES』流・覚え方のコツ
「ブレナンの珍しいフライング」をイメージしましょう。
いつもはスタートラインでピクリとも動かない彼女が、子供を救いたい一心で一歩踏み出した。
ピストルが鳴る前のその「おっと!」という瞬間こそが jump the gun です。
似た表現・関連表現
jump to conclusions
(結論に飛びつく、早合点する)
jump the gun が「行動(発言や着手)」の早まりを指すのに対し、こちらは頭の中での「判断」の早まりを指します。「思い込み」のニュアンスが強いです。
get ahead of oneself
(先走りする、勇み足になる)
気持ちばかりが焦って、行動や準備が追いついていない状態。興奮して話の順序が飛んでしまう時などに使います。
act prematurely
(時期尚早に行動する)
ニュースやビジネス文書で使われる、より硬いフォーマルな表現です。「まだその時ではない」という客観的な事実を伝えます。
深掘り知識:「Starting gun」とビジネス英語
語源となった陸上のピストルは “starting gun” や “starter’s pistol” と呼ばれます。
ビジネスのプロジェクト開始を宣言する会議を “Kick-off meeting”(サッカー由来)と言いますが、”Gun” を使った表現は、「フライング(jump the gun)」や「号砲(starting gun)」のように、タイミングの厳密さが求められる場面で好まれる傾向があります。
スポーツ由来のイディオムを知っていると、ビジネス会話の解像度がぐっと上がりますね。
まとめ|時にはフライングも悪くない
ビジネスでは慎重さが求められますが、今回のブレナンのように、誰かを助けるためにリスクを取って jump the gun するスピード感が必要な時もあります。
その時は “I may be jumping the gun, but…” と前置きすれば、スマートに意見を提案できますよ。


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