ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S02E07に学ぶ「out of spite」の意味と使い方

out of spite

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『BONES』シーズン2第7話から、人間の複雑で少しダークな心理を表現する「out of spite」をご紹介しますね。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

娘が失踪した直前の状況について、母親のジャッキーがブースの事情聴取を受けているシーンです。
目を離した隙に娘がいなくなったことへの罪悪感を抱えつつも、元夫デイブへ疑いの目を向けさせようと感情的に語り始めます。

Booth: According to initial reports, you suspected your ex-husband of kidnapping Brianna?
(最初の報告書によると、あなたは元夫がブリアナを誘拐したと疑っていましたね?)

Jackie: Well, he was trying to get custody of her for over a year. Yeah. David was not fit to be a father. He wanted Brianna out of spite.
(ええ、彼は1年以上も親権を取ろうとしていましたから。デイブは父親には不適格でした。彼はただの腹いせでブリアナを欲しがったんです。)

Booth: Was your ex-husband violent with you or Brianna?
(元夫は、あなたやブリアナに対して暴力的でしたか?)

Jackie: Not physically, no. But … once when we were fighting he said that he would rather have Brianna end up in a ditch somewhere than … turn out like me.
(肉体的にはありません。でも…以前ケンカをした時、彼は言ったんです。ブリアナが私みたいな人間になるくらいなら、どこかの溝で野垂れ死んだほうがマシだって。)
BONES Season02 Episode07 (The Girl with the Curl)

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シーン解説と心理考察

ジャッキーは、自分が娘から目を離したという「過失」から捜査官の目を逸らすため、元夫を犯人に仕立て上げようと必死です。

そこで彼女は、元夫の親権要求を「娘への愛」ではなく「私への嫌がらせ(out of spite)」だったと主張します。

客観的な事実や証拠ではなく、愛憎渦巻く主観的な「悪意」を過大にアピールすることで捜査を誘導しようとする、人間の狡猾で生々しい心理が透けて見える場面ですね。

フレーズの意味とニュアンス

out of spite
意味:腹いせに、嫌がらせで、意地悪で、当てつけに

spiteという単語は「悪意」「意地悪」を意味する名詞です。
そこに「〜から」という原因や動機を表す前置詞 out of が組み合わさることで、「悪意から生じた行動」「単なる嫌がらせ目的の言動」という意味になります。

【ここがポイント!】

ネイティブがこの表現を使う時のコアイメージは「相手にダメージを与えること自体が目的の、非生産的なエネルギー」です。

自分の利益になるかどうかや、合理的な理由は関係ありません。ただ単に「相手が嫌がる顔を見たい」「相手の邪魔をしてやりたい」という非常に個人的でネガティブな感情が根底にあります。
理屈では割り切れない、泥沼の人間関係を語る際によく登場する表現ですよ。

実際に使ってみよう!

He opposed my project in the meeting just out of spite.
(彼は会議で、ただの腹いせから私のプロジェクトに反対しました。)
[解説] 職場で、提案の内容が悪いわけではないのに、個人的な好き嫌いや過去の軋轢といった「意地悪」な動機で反対票を投じるような、厄介な人物の行動を説明する時に使えます。

I think she wore that dress to the party out of spite.
(彼女はただの当てつけで、パーティーにあのドレスを着てきたんだと思います。)
[解説] 日常会話において、元恋人がいる場にあえて派手な格好で現れるなど、言葉には出さないけれど態度で「嫌がらせ」を表現している状況を見抜いた際の一言です。

Don’t make such an important decision out of spite; you will regret it later.
(意地を張ってそんな重要な決断を下してはいけません。後で後悔しますよ。)
[解説] 相手への反発心だけで「あいつの提案だから絶対に断る!」と自滅しそうになっている友人や同僚に対し、冷静になるよう諭すための実践的なアドバイス表現ですね。

『BONES』流・覚え方のコツ

『BONES』の最大の魅力は、ブレナンが愛する「絶対に嘘をつかない客観的な骨」と、事件関係者が抱く「ドロドロとした主観的な人間の感情」のコントラストです。

spiteはまさに、骨とは正反対の「嘘と見栄と悪意」にまみれた人間特有の感情。

ラボの無機質でクリーンな冷たさと、取調室でジャッキーが見せたような人間の生々しい熱量。
この鮮やかな対比を意識すると、spiteという単語の持つダークな手触りがしっかりと記憶に定着しますよ。

似た表現・関連表現

for revenge
(意味:復讐のために)
out of spiteが「ちょっとした意地悪や当てつけ」という個人的な悪意を含むことが多いのに対し、revengeは受けた重大な被害に対して「正義の鉄槌を下す」「きっちりお返しをする」という、より深刻で計画的な行動を指します。

out of jealousy
(意味:嫉妬から)
行動を起こす動機が異なります。spiteが「相手を引きずり下ろしたい純粋な悪意」であるのに対し、jealousyは「相手が持っているもの(才能、恋人、地位など)が羨ましくてたまらない」というベクトルが自分に向いた感情が起点になっています。

hold a grudge
(意味:恨みを抱く、根に持つ)
spiteが腹いせの「行動」を起こす動機を表すのに対し、こちらは心の中にネガティブな感情を「ずっと持ち続けている状態」そのものを表します。行動に移す前の、くすぶっている感情のことですね。

深掘り知識:Spite(嫌がらせ)の恐ろしさを表す英語のことわざ

英語のニュアンスにおいて、Revenge(復讐)にはどこか「やられたからやり返す」という等価交換のニュアンスが含まれ、時には共感を呼ぶこともあります。
しかし、Spite(嫌がらせ)には一切の正当性がありません。

英語圏には “cut off one’s nose to spite one’s face”(自分の顔に嫌がらせをするために鼻を切り落とす)という有名なことわざがあります。
これは「相手を困らせるためなら、自分がどれだけ痛い目を見ても(損をしても)構わない」という、人間の最も非合理で恐ろしい感情を表しています。

ジャッキーが元夫の行動を「out of spite」と表現したことの執念深さが、このことわざを知るとより一層リアルに迫ってきますね。

まとめ|人間の複雑な心理を英語で読み解こう

いかがでしたか?
今回は『BONES』の緊迫したシーンから、悪意や腹いせを表す「out of spite」をご紹介しました。

ドラマのセリフを通して、美しい部分だけでなく、少しダークで人間臭い感情の表現を知ることも、リアルな英語学習の大きな醍醐味ですね。
これからも一緒に、言葉の裏に隠された真意を読み解いていきましょう。

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