パロール(保護観察)と証人保護プログラムって何?― アメリカの司法制度|『BONES』S01E22で学ぶ英会話

『BONES』コラム: パロール(保護観察)と証人保護プログラムって何?― アメリカの司法制度|『BONES』S01E22で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『BONES』シーズン1第22話は、身元不明の遺体がブレナンの過去につながっていく、シーズン最終話です。捜査が進む中で、パロール(保護観察)や証人保護プログラムといった、アメリカの司法制度に関わる言葉が繰り返し登場します。

刑事ドラマならではのこうした制度用語を、劇中のセリフから見ていきます。

目次

「パロール」という制度用語

ブースはラスの前科を調べ上げ、ブレナンにこう伝えます。

BOOTH: He’s on parole. He ran a chop shop processing stolen cars for parts.
(奴は保護観察中だ。盗難車を解体するヤミの修理工場を回してた。)

BONES Season1 Episode22 (The Woman in Limbo)

パロール(保護観察、parole)は、刑期のすべてを刑務所内で過ごすのではなく、一定の条件のもとで刑期の途中から釈放される制度とされています。釈放された人物(パロリー、a parolee)は保護観察官の管理下に置かれ、定められた条件に違反すると、パロールを取り消され(get one’s parole revoked)、収監生活に戻る可能性があるとされています。運用の細かな仕組みは州や時代によって異なるため一概には言えませんが、劇中でラスが繰り返し「保護観察中」という立場で語られる背景には、こうした制度上の位置づけがあります。

移動遊園地でラスに再会したブースも、この制度用語を使ってラスに揺さぶりをかけます。

BOOTH: You know, the alternative is I just cite you for performing unlicensed repairs on heavy equipment, get your parole revoked.
(別の道もあるぞ。無許可の重機修理でお前を摘発して、保護観察を取り消すって手もな。)

BONES Season1 Episode22 (The Woman in Limbo)

get one’s parole revoked という言い回しからは、パロールが一度得たら安泰な立場ではなく、常に取り消されうる条件付きの自由であることがうかがえます。ラス自身も、FBI捜査官にとって a parolee(仮出所者)を見つけることは難しくないと語る場面があり、パロール中の身であることが行動範囲を制約している様子が読み取れます。

「証人保護プログラム」という制度用語

事件の手がかりを追う中で、ブースはある人物が証人保護プログラムの対象になっていることを知ります。

BOOTH: Not exactly. See it’s a closed file. Whoever it is, is in Witness Protection. I’ll make a request, but they’re pretty tight over there.
(完全にじゃない。閉ざされたファイルなんだ。誰であれ、証人保護プログラムの対象になってる。申請はしてみるが、あっちはかなり口が堅い。)

BONES Season1 Episode22 (The Woman in Limbo)

証人保護プログラム(Witness Protection Program)は、米国連邦政府が運用する制度で、正式には証人保安プログラム(WITSEC)と呼ばれ、米国連邦保安局(U.S. Marshals Service)が管理しているとされています。1971年に始まったとされるこの制度は、裁判での証言が事件の立証に欠かせず、かつ本人や家族の身に危険が及ぶおそれがある証人を対象に、新しい身分証明や転居先、当面の生活費などを提供する仕組みで、組織犯罪に関する事件を中心に伝統的に利用されてきたとされています。保護下にある人物の情報が closed file(閉ざされたファイル)として厳重に扱われる様子は、劇中のブースのセリフからもうかがえます。

捜査の終盤、ブースは証人保護プログラムの対象者に対して、次のように動く決意を口にします。

BOOTH: Alright. You know what? The weapons that McVicar had on him, they’re a violation of his agreement with the Witness Protection Program. I’m gonna take him into custody. I’m gonna get a warrant. I’m gonna search his farm.
(よし。いいか。あの男が持っていた武器は、証人保護プログラムの合意事項への違反だ。身柄を拘束する。令状を取って、農場を捜索する。)

BONES Season1 Episode22 (The Woman in Limbo)

証人保護プログラムの対象者であっても、プログラムが定める合意事項(agreement)に違反すれば、法的な立場が変わりうることがこのやり取りから読み取れます。保護という枠組みが無条件の免責ではなく、一定のルールの上に成り立っていることが伝わってくる場面です。

英語表現 意味
on parole 保護観察中
a parolee 仮出所者
get one’s parole revoked 保護観察を取り消される
Witness Protection (Program) 証人保護プログラム
a closed file 閉ざされた(非公開の)ファイル

まとめ|制度の言葉が伝える捜査の緊張感

パロール(保護観察)と証人保護プログラム、いずれもアメリカの刑事司法制度に根ざした言葉で、劇中では登場人物の立場や捜査の展開を左右する要素として使われています。on parole や a parolee、Witness Protection といった言葉の背景を知ると、捜査ドラマのセリフがより具体的に読み取れるようになります。

『BONES』の会話を通して、アメリカの司法制度に触れる機会がこれからも広がっていきます。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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