ドラマで学ぶ英会話|『BONES』S8E22に学ぶ「stand a chance」の意味と使い方

stand a chance

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

stand a chance」は、勝ち目や見込みを表す表現として英語圏でよく使われるフレーズです。『BONES』シーズン8第22話のラボシーンでは、圧倒的な力の差の前に無力だったという状況を端的に表す形で登場します。否定形で使われた時のドラマチックな響きに注目してみてください。

目次

実際にそのシーンを見てみよう!

ジェファソニアン研究所で、コンクリートの下敷きになって発見された被害者の骨を調査しているシーンです。バラバラに砕けた頭蓋骨を見た実習生のブレイが、その損傷の激しさを前に思わずこぼします。

Bray: I’m gonna be pasting this guy together for days.
(ブレイ:この男の骨を何日もかけてつなぎ合わせることになりそうですよ。)

Bray: His skull didn’t stand a chance against a block of concrete.
(ブレイ:コンクリートの塊の前では、彼の頭蓋骨もひとたまりもありませんでしたね。)

Bray: How bad is your luck to have the same building fall on you twice?
(ブレイ:同じ建物に二度も倒されるなんて、どれだけ運が悪いんだか。)

Brennan: Our job is not to speculate on the level of this man’s misfortune. Our job is to determine his identity.
(ブレナン:私たちの仕事は、この男性の不運のレベルを推測することではありません。身元を明らかにすることです。)

Bones Season 8 Episode 22(The Party in the Pants)

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シーン解説と心理考察

何トンものコンクリートという圧倒的な重量の前に、人間の頭蓋骨はまったく歯が立たなかったという残酷な事実。
実はこのシーン、ブースの母マリアンヌが突然姿を現し、24年ぶりの再会という感情的な場面があった直後の調査シーンです。
感情や状況の悲惨さに引きずられそうになるブレイに対し、ブレナン博士は「私たちの仕事は被害者の不運を推測することではない」と冷静にたしなめます。
感傷的なムードをいっさい持ち込まず、あくまで物証のみを見つめようとするブレナン博士の姿勢が、いかにも『BONES』らしいシーンです。
「圧倒的な力の差の前に、まったく太刀打ちできなかった」という事実を表現するのに、このフレーズが自然に使われています。

「stand a chance」の意味とニュアンス

stand a chance
意味:勝ち目がある、見込みがある、可能性が残されている

「stand a chance」は、競争や困難な状況において「成功する見込みがある」「勝ち残る可能性がある」という意味を表すイディオムです。

このフレーズを理解する鍵は「stand(立つ)」にあります。
ボクシングの試合を想像してみてください。強烈なパンチを受けても、ダウンせずにリングの上に「立って(stand)」いれば、まだ逆転の「可能性(chance)」は残されていますよね。
「逆境や強大な力に対してなんとか持ちこたえる」というイメージが根本にあります。

【ここがポイント!】

このフレーズのコアイメージは、「厳しい状況や強大な相手に対して、なんとか持ちこたえて生き残る」というサバイバル感です。

そして最大の特徴は、今回のドラマのセリフ「didn’t stand a chance」のように、否定形で使われることが圧倒的に多いという点です。
「not stand a chance」と言うことで、「全く勝ち目がない」「ひとたまりもない」「歯が立たない」という絶望的な力の差を、非常にドラマチックに表現できます。
もちろん肯定形も使えます。”If you prepare well, you stand a chance.”(しっかり準備すれば勝ち目はある)のように、希望を伝える場面でもしっかり活躍してくれます。

実際に使ってみよう!

I tried to negotiate a better price, but I didn’t stand a chance against the experienced salesman.
(もっと良い価格に交渉しようとしたけれど、経験豊富な営業マンの前ではひとたまりもなかったよ。)
自分よりも圧倒的にスキルや経験が上の相手に歯が立たなかった、という悔しさやお手上げ感を表現するのにぴったりです。

Without a solid business plan, your startup doesn’t stand a chance in this competitive market.
(しっかりとした事業計画がなければ、この競争の激しい市場であなたのスタートアップが生き残る見込みはありません。)
ビジネスの厳しい現実を伝える場面です。「in this competitive market(競争の激しい市場で)」という強大なハードルに対して、持ちこたえられないだろうという予測を表しています。

He didn’t stand a chance of winning the marathon without any training.
(全くトレーニングせずに、彼がそのマラソンで勝つ見込みはゼロだった。)
「stand a chance of -ing(〜する見込みがある)」という形で、特定の目標に対する可能性を語る際に便利です。当然の結果としての「無謀さ」を強調できます。

『BONES』流・覚え方のコツ

コンクリートの塊に押し潰された頭蓋骨の映像と、「ひとたまりもなかった(didn’t stand a chance)」と語るブレイの姿をリンクさせて覚えましょう。
圧倒的な破壊力の前では、人間の骨がどうやっても「立ち上がって(stand)」「可能性(chance)を繋ぐ」ことなどできなかった、という絶望的な力の差のイメージです。
否定形でインパクトを叩き込んだら、次は “I still stand a chance.”(まだ勝ち目はある)と逆向きに使ってみると、フレーズが一気に自分のものになりますよ。

似た表現・関連表現

have a chance
(機会がある、可能性がある)
最も一般的な表現ですが、「stand a chance」が困難な状況で持ちこたえるニュアンスを持つのに対し、こちらは単に「確率や機会が存在する」という客観的でフラットな事実を伝えます。

no match for
(〜にはかなわない、〜の敵ではない)
相手が強すぎて比較にならない、対等に戦えるレベルにないという、力量の差をはっきり認める表現です。”I am no match for him.” のように使います。

in vain
(無駄に、徒労に終わって)
努力や試みが報われなかったという「結果」に焦点を当てた表現です。”All our efforts were in vain.”(努力は全て無駄になった)のように使われます。

深掘り知識:「chance」が生み出す皮肉な表現たち

英語で「chance(可能性・機会)」という単語は、使い方ひとつで全く逆の意味や、皮肉たっぷりのニュアンスを生み出すことがあります。

例えば、誰かに無茶なお願いをされた時、ネイティブは「Fat chance!(あり得ないね!絶対に無理!)」と返すことがあります。
直訳すると「太った可能性」となり、一見見込みが大きそうに思えますが、実際には「そんな可能性は限りなく薄い」という強烈な皮肉のスラングとして使われます。

また、「Not a chance.(絶対にない、お断りだ)」も、相手の提案をピシャリと断る強い否定の表現です。
今回学んだ「not stand a chance(勝ち目がない)」も含め、ネイティブは「chance」というポジティブな単語をあえて否定的な文脈で使うことで、感情の起伏やシニカルなユーモアを表現することがよくあります。
言葉の裏にある心理を知ると、海外ドラマのセリフがもっと立体的に聞こえてくるはずです。

まとめ|圧倒的な差を表現するフレーズで表現力アップ

今回は『BONES』シーズン8第22話のラボシーンから、「勝ち目がある」を意味する「stand a chance」を解説しました。

日常会話からビジネスまで、否定形で「絶対に無理だ」「ひとたまりもない」と状況の厳しさを強調する際に非常に役立つ表現です。
圧倒的な相手や困難に直面した時の「お手上げ感」を、このフレーズひとつでグッとネイティブらしく表現できます。
ブレイのセリフを思い出しながら、ぜひ例文を声に出して練習してみてください。

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