「I’m sorry, bro. But remember what you said about discussing your spy life: I don’t know.」に見る、相手の以前の発言を逆手に取って優しく線を引く言い方|『CHUCK』S03E09で学ぶ英会話

『CHUCK』コラム: 「I'm sorry, bro. But remember what you said about discussing your spy life: I don't know.」に見る、相手の以前の発言を逆手に取って優しく線を引く言い方|『CHUCK』S03E09で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『CHUCK』シーズン3 第9話に登場する、電話越しに相談を持ちかけてきた相手を、やんわりと断る場面の英語表現です。私生活の悩みを聞いてほしいチャックに対し、休暇中のデヴォンが、チャック自身が以前口にしていたはずの取り決めをそのまま持ち出して、優しく線を引いていきます。

相手の言葉をそっくりそのまま使い返しながら断っていく、その組み立て方を順番に見ていきます。

目次

電話に出てくれた安堵と、休暇を理由にした穏やかな断り

週末の休暇に出ているデヴォンに、チャックから電話がかかってきます。電話がつながったことに、まず安堵の言葉が漏れます。

Chuck: Awesome, hey. Thank God you picked up.
(よかった、出てくれて。)

CHUCK Season3 Episode9 (Chuck Versus the Beard)

Thank God you picked up. は、電話を取ってもらえるかどうか不安だった気持ちが一気にほどける、安堵の言い方です。相手を主語にしながらも、実際には自分の胸をなでおろしている様子がよく伝わってきます。Awesome, hey. という軽い挨拶から始まりながら、その直後にこの一言が続くところに、電話越しの落ち着かなさが表れています。

しかし、悩みを打ち明けようとするチャックに対し、デヴォンは早々に自分の事情を切り出します。

Devon: Chuck, I went on vacation to get away from your spy life. Okay? And to fix things with Ellie.
(チャック、俺はスパイの話から離れるために休暇に来たんだ。それに、エリーとの関係を立て直すためにもな。)

CHUCK Season3 Episode9 (Chuck Versus the Beard)

I went on vacation to get away from … という組み立ては、自分がなぜこの場にいるのかという理由を先に説明することで、続く断りに納得感を持たせる話し方です。相手の頼みを頭ごなしに拒むのではなく、休暇の目的を言葉にしてから距離を置く姿勢が読み取れます。Okay? と相手の同意を短く確かめる一言を挟んでいるところにも、一方的に切り捨てるのではなく、理解を求めながら話す調子が表れています。

頼れる相手がいないという訴えと、相手の言葉を返す切り返し

それでも食い下がるチャックは、率直な訴えを口にします。

Chuck: No, no. Devon, Devon, Devon. Devon, Devon, I don’t have anyone else to talk to.
(いや、違う。デヴォン、デヴォン、デヴォン。デヴォン、デヴォン、僕には他に話せる相手がいないんだ。)

CHUCK Season3 Episode9 (Chuck Versus the Beard)

相手の名前を繰り返し重ねる Devon, Devon, Devon. という呼びかけには、単なる呼びかけを超えた切実さがにじみます。I don’t have anyone else to talk to. も、頼れる相手が他にいないという事実をそのまま差し出す、飾らない訴え方です。冒頭の No, no. という否定から始まる出だしにも、一つ前のデヴォンの言葉をそのまま受け入れられない気持ちが表れています。

これに対してデヴォンが返すのが、次の一言です。

Devon: I’m sorry, bro. But remember what you said about discussing your spy life: I don’t know.
(悪いな、ブロ。でも覚えてるか、お前がスパイの話をするときについて言ってたこと。「知らない」でいいんだ。)

CHUCK Season3 Episode9 (Chuck Versus the Beard)

remember what you said about … は、相手が以前自分で口にした言葉をそのまま引き合いに出す話し方です。デヴォンは新しい意見を述べるのではなく、チャック自身の取り決めを持ち出すことで、角を立てずに話を切り上げています。I’m sorry, bro. という短い一言を添えているところにも、拒みながら相手を気遣う調子がうかがえます。

まとめ|電話越しに交わされる、断りと訴えの応酬

電話に出てくれた安堵から、休暇を理由にした穏やかな断り、頼れる相手がいないという訴え、そして相手の言葉をそのまま返す切り返しまで見てきました。相手の事情を先に説明してから距離を置く組み立て方は、日常の会話でも応用できそうです。

次回も『CHUCK』の会話とともに、英語表現の型を見ていきましょう。

同じエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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