海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第24話に登場する、自分の専門分野を軽く張り合うときの英語表現です。シェルドンがウェブチャットでエイミーに、バーナデットの博士号取得を伝えたところから始まる会話には、称賛から自分の話に持っていく切り出し方、相手の分野を軽んじて張り合う切り返し、二つの対象を対比させる言い回しが登場します。
学問分野を巡るちょっとした張り合いの中から、対比のレトリックの型を見ていきます。
称賛から自分の話に持っていく切り出し方
場面はアパートです。シェルドンはウェブチャットの相手であるエイミーに、バーナデットが博士号を取得したことを伝えます。
Sheldon: I must say, Amy, I was very impressed to see that Bernadette got her PhD.
(言っておくが、エイミー、バーナデットが博士号を取ったのを見て、僕はとても感心したよ。)TBBT Season4 Episode24 (The Roommate Transmogrification)
I must say は自分の感想を切り出す前置きで、I was impressed to see that ~ に続けて、感心した対象を具体的に示す型です。称賛から入るこの言い方が、次に続くやり取りの下地になっています。
これに対してエイミーは、いったん認めたうえで留保を付け足します。
Amy: It’s indeed admirable. Although, it is microbiology.
(確かに立派なことね。もっとも、それは微生物学だけれど。)TBBT Season4 Episode24 (The Roommate Transmogrification)
indeed で相手の言い分を一度肯定しつつ、although に続けて条件をつけ加える構文です。全面的な同意ではなく、自分の分野との違いをさりげなく持ち出す下地になっています。
分野を軽んじて張り合う切り返しと、対比のレトリック
シェルドンはエイミーの留保を受け流さず、そのまま切り返します。
Sheldon: Your doctorate is in neurobiology. I fail to see the distinction.
(君の博士号は神経生物学だろう。その違いが僕にはよくわからないな。)TBBT Season4 Episode24 (The Roommate Transmogrification)
I fail to see the distinction は、相手が引いた区別を「わからない」と言い切って張り合う切り返しです。本当に理解できないのではなく、あえて違いを認めない態度を示すことで、自分の立場を譲らない言い方になっています。日常の会話でそのまま使うと角が立ちやすい表現でもあります。
これにエイミーは、対比のレトリックで応じます。
Amy: I’ll make it simple for you. I study the brain, the organ responsible for Beethoven’s Fifth Symphony. Bernadette studies yeast, the organism responsible for Michelob Lite.
(わかりやすく言ってあげる。私が研究しているのは脳、ベートーヴェンの『交響曲第5番』を生み出した器官。バーナデットが研究しているのは酵母、ミッチェロブ・ライトを生み出した生物よ。)TBBT Season4 Episode24 (The Roommate Transmogrification)
the [名詞] responsible for X という型を二度重ねることで、二つの研究対象をそれぞれ象徴的な成果物と結びつけて対比させています。ベートーヴェンの交響曲とビール銘柄という組み合わせの落差が、このやり取りの可笑しさを支えている点として見えてきます。
まとめ|分野を張り合うときの英語表現
I must say と impressed to see、indeed admirable although、I fail to see the distinction、the X responsible for Y。専門分野を巡るやり取りには、称賛から入る型、留保を付け足す型、違いを認めない切り返し、対比で言い切る型が並んでいます。実際に使うと角が立ちかねない言い回しですが、型として知っておくと、こうした会話劇の面白さがより見えてきます。
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