「be up for」の意味と使い方|『フレンズ』S05E13で学ぶ英会話

「be up for」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

やってみたい役や仕事に「はい、それやりたいです!」と手を挙げて名乗りを上げる、そんな瞬間が誰にでもありますよね。

そんな前向きな気持ちを表す「be up for」を、『フレンズ』シーズン5第13話の序盤、マジシャンのような帽子をかぶって現れたジョーイが、狙っているオーディションの役についてロスとチャンドラーに語るシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「be up for」の意味とニュアンス

be up for
意味:(役・仕事などに)名乗りを上げている/(誘いに)乗り気だ

be up for には大きく分けて二つの意味があります。一つは「(ある役・ポジションの)候補になっている・立候補している」という意味で、オーディションや昇進、選挙などの場面で使われます。もう一つは「(誘いや計画に)乗り気だ・やる気がある」という意味で、Are you up for it?(乗り気?)のように会話でよく登場します。

どちらの意味にも共通しているのは、「その対象に向かって前向きな姿勢がある」という核です。up には「気持ちが上向きになっている」というイメージがあり、そこに for(〜に向けて)が加わることで、「何かに向かって気持ちが高まっている状態」を表します。ジョーイのシーンで使われているのは前者の「候補になっている」の意味で、彼が本気でその役を狙っていることが伝わってきます。

【ここがポイント!】

  • 「be up for」の核は、気持ちが up(上向き)になって何かに向かっている状態
  • 「候補になっている」と「乗り気だ」の二つの意味を文脈で読み分けるのがコツ
  • Are you up for it? は軽く誘うときの定番、覚えておくと便利な一言

『フレンズ』S05E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

マジシャンが使うようなシルクハットをかぶって現れたジョーイに、ロスが「その帽子、説明してもらおうか」と冷静にツッコみます。ジョーイはオーディションを受ける役になりきろうと張り切っていて、自分がどんな役を狙っているのかを得意げに語り出します。

Ross: This would be the place where you explain the hat.
(で、その帽子について説明してもらう場面なんだけど。)

Joey: Oh, yeah. There’s this play, right? And I’m up for the part of this real cool, like, suave, international guy — a real clotheshorse. So I figure everyone at the audition is going to be wearing this kind of, you know, ultra-hip, high fashion stuff.
(ああ、そうだ。今度芝居があるんだよ。で、俺は超クールで洗練された国際派の男の役を狙ってるわけ。とことんオシャレな男のね。だからオーディションに来るやつはみんな、こういう超イケてるハイファッションで固めてくるはずなんだ。)

Chandler: And you’re going to make them all disappear.
(で、お前はそいつら全員を消してみせるわけだ。)

Joey: As sophisticated as this.
(これほど洗練されたもんをね。)

Friends Season5 Episode13(The One with Joey’s Bag)

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シーン解説と心理考察

ジョーイの up for the part は「その役の候補になっている・狙っている」という意味で、俳優としての意気込みがにじむ場面です。彼は「洗練された国際派の男」の役になりきろうと、なぜかマジシャンの帽子をオシャレアイテムだと思い込んでいます。ジョーイの中では、この帽子が「ハイファッション」の象徴になっているのです。

チャンドラーの「そいつら全員を消してみせるのか」という返しは、帽子をマジシャンの小道具に見立てた皮肉として響きます。ジョーイの自信満々な様子と、その勘違いっぷりのギャップが、シットコムらしい笑いを生んでいます。この帽子への的外れなこだわりは、このあと展開する「男物バッグ」への執着を予感させる伏線にもなっています。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

オーディション会場で「はい! その役、やりたいです!」と勢いよく手を挙げる姿を思い浮かべてみましょう。up(上)に手が挙がっていて、その手が for(〜に向けて)ある役を指している――この「手を挙げて名乗り出る」イメージが、be up for の核心そのものです。

ジョーイが帽子をかぶって「この役を狙ってるんだ」と得意げに語る、あの前のめりな姿勢を思い出せば、「乗り気・立候補」というニュアンスが体に染み込みます。もう一つの「Are you up for it?(乗り気?)」の意味も、「やる気が上向きになっている?」と結びつければ、二つの意味が一本の線でつながります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「be up for」

be up for は「立候補している」と「乗り気だ」の両方で使える便利な表現です。場面ごとの使い分けを、三つの例文で見ていきましょう。

I’m up for the team leader position next month.
(来月のチームリーダーのポストに立候補してるんだ。)
社内で昇進の候補になっていることを同僚に伝える場面です。ジョーイのシーンと同じ「候補になっている」の用法で、ビジネスでもそのまま使えます。

She’s up for the lead role in the school play.
(彼女、学校の劇の主役に名乗りを上げてるの。)
子どもや友人の挑戦を語る場面です。オーディションや選考に「手を挙げている」というニュアンスが自然に伝わります。

A: Are you up for grabbing dinner after work?
B: Yeah, I’m totally up for that.
(A:仕事のあと、ごはん行くの乗り気?)
(B:うん、めっちゃ行きたい。)
友人や同僚を食事に誘うカジュアルな会話です。こちらは「乗り気だ」の用法で、相手にプレッシャーをかけずやんわり誘える、日常で頻出の言い回しです。

あわせて覚えたい関連表現

go for
(〜を狙う/目指す)
go for は「実際に取りに行く・挑戦する」という行動寄りの表現です。be up for が「候補になっている・乗り気な状態」を表すのに対し、go for は一歩踏み出して掴みにいくニュアンスがあります。

be in the running for
(〜の候補に残っている)
選考の最終段階で「まだ残っている」ことを強調する表現です。be up for より競争の文脈が濃く、複数の候補の中で生き残っているイメージになります。

be game (for)
(〜に乗り気だ)
be up for の「乗り気だ」の意味に近い表現です。ただし be game のほうがややくだけた響きで、「面白そうだからやってみる」というノリの良さが出ます。

Note|be up for と be up to ―一文字違いで意味が変わる二つの表現

be up for を覚えるとき、あわせて気をつけたいのが、形のよく似た be up to という表現です。for が to に変わるだけで、意味がまったく別のものになります。

be up for が「〜に乗り気だ・候補になっている」という前向きな意味なのに対し、be up to には主に二つの意味があります。一つは「(よからぬことを)たくらんでいる」で、What are you up to?(何をたくらんでるの?/何してるの?)のように使われます。もう一つは「〜次第だ」で、It’s up to you.(あなた次第だよ)という決まり文句が代表例です。同じ「up + 前置詞」でも、for が「〜に向かう前向きな気持ち」を、to が「到達点・帰属先」を示すため、方向性がまるで違ってくるのです。ジョーイのように「その役に up for(乗り気)」なのか、それとも誰かが「何かを up to(たくらんでいる)」のか――前置詞ひとつで話がすれ違ってしまうので、セットで押さえておくと安心です。

ジョーイのシーンに戻ると、彼はまさに「その役に up for(乗り気で候補になっている)」状態でした。もしこれが up to だったら、「ジョーイが何かをたくらんでいる」というまったく違う意味になってしまいます。

一文字の違いが、気持ちの向きを大きく変えるのですね。

まとめ|ジョーイの帽子から学ぶ「名乗り出る」一言

be up for は、「その役に立候補している」というジョーイの意気込みにも、「ごはん行くの乗り気?」という気軽な誘いにも使える、前向きさを運ぶ表現です。

このフレーズが使えるようになると、やりたいことに手を挙げるときも、誘いに軽く応じるときも、自然な英語で気持ちを伝えられるようになります。up(上向き)の気持ちを for(〜に向けて)差し出す、そんなイメージで捉えると使いどころが見えてきます。

やってみたいことに出会ったとき、前向きな一歩を言葉にできる表現として、あなたの会話のレパートリーに加えてみてください。

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