「make peace with」の意味と使い方|『フレンズ』S05E13で学ぶ英会話

「make peace with」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

変えられない出来事や失ってしまったものを、時間をかけて少しずつ受け入れていく――そんな心の動きを、誰しも経験したことがあるのではないでしょうか。

そんな気持ちを表す「make peace with」を、『フレンズ』シーズン5第13話の中盤、祖母の死を知らせに来たフィービーに対して、双子の姉アースラが冷たく言い放つシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「make peace with」の意味とニュアンス

make peace with
意味:(受け入れがたい事実・過去)に折り合いをつける/受け入れる

make peace with は、「争い・葛藤・抵抗をやめて受け入れる」ことを表す表現です。直訳すると「〜と平和を作る」で、もともとは国と国が争いをやめて講和を結ぶような文脈で使われていました。そこから転じて、個人の心の中で「変えられない現実」と和解する、という意味で広く使われるようになりました。

対象には二つのパターンがあります。一つは「人と仲直りする」で、長年対立していた相手と和解する場面です。もう一つは「出来事・事実・自分の運命を受け入れる」で、大切な人の死や失敗、変えられない過去を受け止める場面です。しばしば make one’s peace with のように one’s を挟んだ形でも使われます。アースラのシーンで使われているのは後者の「事実を受け入れる」の用法です。

【ここがポイント!】

  • 「make peace with」の核は、抵抗をやめて心の中で和解するイメージ
  • 「人と仲直りする」と「事実を受け入れる」の二つの使い方がある
  • accept より情緒があり、葛藤を経て穏やかになったニュアンスが出るのが持ち味

『フレンズ』S05E13のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

フィービーが双子の姉アースラの部屋を訪ね、祖母が亡くなったことを伝えます。ところがアースラは、祖母の死を5年前だと勘違いしていたうえに、まったく悲しむ様子もなく、追悼式への出席をあっさり断ってしまいます。

Ursula: Um, no. She was dead so I’ve kind of made my peace with it. And plus, I’m going to a concert tomorrow, so… I’d invite you but I only have two tickets left.
(ううん、行かない。死んでたわけだし、わたしはそれなりに折り合いつけてるの。それに明日はコンサートに行くから…誘ってあげたいけど、チケットが2枚しか残ってないのよね。)

Phoebe: Fine. Okay. Enjoy your concert.
(そう。わかった。コンサート楽しんできて。)

Ursula: Thanks. Enjoy your funeral.
(ありがと。お葬式楽しんできてね。)

Friends Season5 Episode13(The One with Joey’s Bag)

Amazon Prime Videoで見る ※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)

シーン解説と心理考察

made my peace with it は本来、「(避けられない喪失)を受け入れて心の平穏を得た」という、重みのある表現です。ところがアースラは、それを追悼式を欠席するための薄情な言い訳として、さらっと口にしています。深刻な言葉を軽々しく使うことで、彼女の自己中心的な性格が際立つ場面になっています。

祖母の死を「もう5年前に済ませた」と言い張り、代わりにコンサートを優先するアースラの態度には、フィービーとの姉妹の断絶がにじみます。フィービーの心優しさとは対照的なアースラの冷淡さが、この双子の複雑な関係を物語っています。重い意味を持つ表現があえて軽い文脈で使われることで、ブラックユーモアとして機能しているのが見どころです。

『フレンズ』流・覚え方のコツ

自分の心の中で「停戦協定」を結ぶ場面をイメージしてみましょう。受け入れがたい事実とずっと戦っている状態から、「もう争うのはやめよう」と白旗を上げて和平を結ぶ――これが make peace with の核心です。

アースラが祖母の死を「もう折り合いつけてる」と、妙に落ち着き払った顔で言い放つ、あの場面を思い出してみてください。彼女の態度は薄情ですが、「受け入れた(=もう抵抗しない)」という言葉のニュアンス自体は、この表現の意味をそのまま体現しています。争いをやめて心を鎮める、そのイメージと結びつけると記憶に定着します。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「make peace with」

make peace with は、重い喪失から日常の小さな諦めまで、幅広い場面で使えます。三つの例文で使い方を見ていきましょう。

It took me years to make peace with my father’s death.
(父の死を受け入れるのに何年もかかった。)
大きな喪失を長い時間をかけて乗り越えた経験を語る場面です。アースラのシーンと同じ「死を受け入れる」の用法で、しみじみとした重みを持ちます。

I’ve made my peace with getting older.
(歳を取ることは、もう受け入れてるよ。)
避けられない変化を前向きに受け止める場面です。make one’s peace with の形で、「もうジタバタしない」という穏やかな心境が伝わります。

A: Are you still upset about not getting that job?
B: Not really. I’ve made my peace with it.
(A:あの仕事に就けなかったこと、まだ引きずってる?)
(B:そうでもないよ。もう折り合いつけたから。)
望んだ結果が得られなかったことについて話す会話です。「気持ちの整理がついた」ことを、さらりと上品に伝えられる言い回しです。

あわせて覚えたい関連表現

come to terms with
(〜を受け入れる/折り合いをつける)
make peace with とほぼ同義ですが、come to terms with は「時間をかけて徐々に納得していく過程」に焦点があります。make peace with が「受け入れた結果の穏やかさ」を表すのに対し、こちらは受容までの道のりに目が向きます。

accept
(受け入れる)
accept は単に「受け入れる」で、感情のニュアンスが薄い中立的な語です。make peace with は「葛藤を経て心の平穏に至る」という情緒が加わる点で違いがあります。

get over
(〜を乗り越える)
get over は「立ち直って前に進む」という表現です。make peace with が「無理に忘れず受け入れて共存する」のに対し、get over は「乗り越えて先へ進む」という前進のイメージが強くなります。

Note|make peace with と come to terms with ―「受け入れる」二つの言い方

「受け入れる」を英語で言おうとすると、make peace with と come to terms with という、よく似た二つの表現に行き当たります。どちらも日本語にすれば「折り合いをつける」ですが、焦点の当て方に違いがあります。

make peace with は、先ほど見たとおり「争いをやめて和解する」というイメージが根にあります。抵抗していた気持ちを手放し、心が穏やかになった「結果の状態」に光が当たる表現です。一方の come to terms with は、terms(条件・折り合い)に come(至る)という成り立ちで、「相手の条件を少しずつ飲み込んでいく過程」に焦点があります。たとえば大切な人を亡くしたとき、「まだ come to terms with できていない(受け入れる途中)」とは言えても、「まだ make peace with できていない」はやや不自然に響きます。make peace with は「もう和解した」という到達点を含意しやすいからです。同じ場面でも、受容のプロセスを語りたいなら come to terms with、和解できた心境を語りたいなら make peace with、と使い分けると気持ちがより正確に伝わります。

アースラのシーンに戻ると、彼女は made my peace with(もう受け入れた)と言い切っていました。プロセスを飛ばして「とっくに済んだ」と言い張るあたりに、彼女らしい割り切りの良さ(あるいは薄情さ)が表れています。

同じ「受け入れる」でも、どこに光を当てるかで言葉が変わるのですね。

まとめ|アースラの一言から学ぶ「折り合いをつける」表現

make peace with は、変えられない事実や失ったものと、心の中で和解することを表す表現です。アースラのように割り切った文脈でも、大切な人を悼む重い文脈でも使える、懐の深い言い回しです。

このフレーズが使えるようになると、「もう乗り越えた」「気持ちの整理がついた」という繊細な心境を、accept よりも情緒豊かに伝えられるようになります。争いをやめて白旗を上げる、そんなイメージで覚えておくと使いどころが見えてきます。

変えられないものと静かに向き合う言葉として、あなたの表現の引き出しに加えてみてください。

このエピソードを見るには

(タップすると各配信サービスの視聴ページへ移動します)

※配信状況は変更される場合があります(2026年5月時点)


このエピソードの他のフレーズ

おすすめ記事
日常英会話を学びたい方におすすめの海外ドラマはこちら
「make peace with」のような、日常で使いやすい英語表現をもっと学びたい方におすすめです。
日常英会話が学べる海外ドラマを見る

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次