細かいお願いや注意を、前置きでやわらげて大勢に伝える英語|『フレンズ』S02E22で学ぶ英会話

『FRIENDS』コラム: 細かいお願いや注意を、前置きでやわらげて大勢に伝える英語|『フレンズ』S02E22で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『フレンズ』シーズン2第22話は、レイチェルの誕生日の回です。両親が別々にやって来て、パーティーはモニカの部屋とチャンドラーとジョーイの部屋の二つに分かれます。モニカは自分の部屋のゲストに、ゲームの説明と細かいお願いを重ねていきます。

大勢に何かを頼むときは、中身と同じくらい切り出し方が気になるものです。前置きの言葉、理由の添え方、静かにしてほしいときの一言を、場面ごとに見ていきます。

目次

「I want you to」と「I do ask that」でゲーム前のお願いを伝える

モニカの部屋のパーティーでは、モニカがゲストに紙を配り、ゲームを始めます。そのときの説明がこちらです。

Monica: Okay, people, I want you to take a piece of paper– here you go— and write down your most embarrassing memory
(はい、みんな、紙を1枚ずつ取って……はい、どうぞ……いちばん恥ずかしい思い出を書いてほしいの。)
Monica: And I do ask that when you’re not using the markers
(それと、これはお願いなんだけど、マーカーを使っていないときは)
Monica: You put the caps back on them because they will dry out.
(キャップを戻しておいてね。乾いちゃうから。)
Friends Season2 Episode22(The One With the Two Parties)

Okay, people は、その場にいる全員に向けた呼びかけです。続く I want you to ~ は「〜してほしい」と、してほしいことを率直に伝える言い方で、ゲームの手順の説明のような場面で使われることの多い形です。紙を渡しながら挟まる here you go は、物を手渡すときの「はい、どうぞ」にあたります。write down は「書き留める」という意味で、ここでは紙に思い出を書き出すことを指しています。

後半の I do ask that ~ は、ask that のあとに頼みたい内容を文の形で続ける言い方です。do を動詞の前に置くことで、「これはお願いしておきたい」と強める響きが加わります。

最後に because they will dry out と理由を添えている点にも目が向きます。細かいお願いほど、理由が一緒にあると相手が受け止めやすいと言われることが多く、モニカの説明もその順番になっています。

「I don’t mean to be a pain about this, but」で注意を切り出す

そのあとモニカは、マーカーのことでもう一度ゲストに声をかけます。

Monica: Listen, you guys I don’t mean to be a pain about this but I’ve noticed that some of you are just placing them on.
(ねえ、みんな、このことでうるさく言うつもりはないんだけど、キャップをただ載せてるだけの人がいるのに気づいたの。)
Monica: You want to push the caps…
(キャップは押し込んでね……)
Monica: Until you hear them click.
(カチッと鳴るまで。)
Friends Season2 Episode22(The One With the Two Parties)

冒頭の Listen, you guys は、話を始める前に全員の注意を集める呼びかけです。そのあとの I don’t mean to be a pain about this, but ~ は「このことでうるさく言うつもりはないんだけど」と、先に断りを入れてから本題に入る前置きです。a pain はここでは「面倒な人」「うるさい人」という意味で、自分がそう見られるかもしれないと分かったうえで切り出す形になっています。

続く I’ve noticed that some of you ~ も、特定の誰かを名指しせずに「何人かが〜している」とぼかして伝えています。注意を向ける相手をはっきりさせないことで、場の空気を壊しにくくしています。

You want to ~ は直訳すると「〜したい」ですが、ここでは「〜するといい」「〜してね」と相手に勧める意味で使われています。さらに until you hear them click と付け足し、どこまで押せばいいかを具体的に示しています。

前置きでやわらげてはいても、マーカーについての注意が2回続いた形です。このあとガンターが出口へ向かい、モニカが「No! No, you can’t go!」と引き止める場面へと続きます。

「Please try to keep it down?」と、相手を頼む「Can you ~?」

廊下の向かいのチャンドラーとジョーイの部屋では、みんなが踊っています。そこへやって来たモニカは、部屋の人たちにこう言います。

Monica: Please try to keep it down?
(ちょっと静かにしてもらえる?)
Friends Season2 Episode22(The One With the Two Parties)

keep it down は「声や音を小さくする」という意味です。Please try to ~ と try を入れることで、「〜するようにしてもらえる?」と、相手に努力をお願いする形になります。文末に疑問符を付け、頼みごととして尋ねる形にしています。このあとモニカは、自分のパーティーにいるはずのゲストやガンターがこの部屋にいることに気づきます。

これより前、同じ部屋で、レイチェルはロスに一対一でこう頼んでいます。

Rachel: Honey, can you keep Dad occupied? I’m going to go talk to Mom for a while.
(ハニー、パパの相手をしててくれる?私、しばらくママと話してくるから。)
Ross: Okay, do you have any ideas for any openers?
(わかった。話のきっかけになりそうなこと、何かある?)
Friends Season2 Episode22(The One With the Two Parties)

keep ~ occupied は「〜の手や気持ちをふさいでおく」、つまり「〜の相手をしておく」という意味です。呼びかけの Honey で始め、I’m going to go ~ for a while と自分がこれから何をするかを添えています。ロスの openers は「話の切り出し」「最初の話題」を指します。大勢に向けたモニカのお願いと比べると、一対一の頼みごとでは、呼びかけと事情を添えた短い Can you ~? で頼んでいます。

まとめ|前置きと理由で、お願いをやわらかく

I want you to ~、I do ask that ~、I don’t mean to be a pain about this, but ~、Please try to keep it down?、そして一対一の Can you keep ~ occupied? を見てきました。前置きや理由の添え方を知っておくと、言いにくいお願いも切り出しやすくなります。

モニカの細かいお願いを思い出しながら、次回も『フレンズ』と一緒に英語を学んでいきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事では、二つのパーティーの別の場面を取り上げています。

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