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『メンタリスト』シーズン3第6話には、強い言葉で詰め寄られても、丁寧さを保ったまま自分の立場を伝える台詞があります。「Such as?」と具体例を迫られたときの返し、念を押されたあとの返し、手続きの選択肢を示す言い方が、それぞれの場面に出てきます。どれも短い台詞で、型として覚えやすい形です。
詰め寄られたときの返し方を、場面ごとに順を追って見ていきます。
「there are other avenues to explore」と「Such as?」のやりとり
捜査について話すやりとりに、一つの線を調べると認めながら、別の可能性も残す返しがあります。
— We’ll look into Tubbs, but there are other avenues to explore.
(タブスのことは調べますが、ほかにも調べる道筋があります。)
— Such as?
(たとえば?)
The Mentalist Season3 Episode6 (Pink Chanel Suit)
look into ~ は「〜を調べる」という意味の動詞句です。avenue は本来「大通り」を指す語ですが、作中の用法では、調べを進める筋道、つまり捜査の線を指しています。there are other avenues to explore は「調べるべき別の線がある」という意味で、to explore が avenues を後ろから説明する形です。
前半で一つの線を調べると述べ、but のあとで別の線を足しているので、相手の求めに応じながら、自分の側の選択肢も手放していません。but の前後で、受け入れる部分と残す部分が分かれる型です。
返ってきた Such as? は、such as ~(たとえば〜のような)のあとに続くはずの例を省いた聞き返しです。相手に具体例を挙げさせる働きがあり、短い一語の問いで話の続きを求めています。
念を押されたあとに、相手の気持ちを受け止めて筋を通す
ポーリン・フィッツウィリアムという判事が、強い言葉で詰め寄る場面があります。その言葉に対する返しまでが、短い台詞にまとまっています。
— Like I said, ma’am, other avenues to explore.
(先ほども申し上げたとおり、奥さま、ほかにも調べる線があります。)
Pauline: Agent, if my daughter comes to harm
(捜査官、もし私の娘に何かあったら、)
Pauline: because you frittered away your time looking into her personal life,
(あなたが彼女の私生活を調べて時間を無駄にしたせいで、)
Pauline: your career is over. Do you understand me?
(あなたのキャリアは終わりです。わかりましたか?)
— Ma’am, I understand your distress during this difficult time, but we’ll go wherever this investigation takes us. It’s my duty.
(このつらい時期にお心を痛めていらっしゃることは理解していますが、この捜査が向かう先へはどこへでも行きます。それが私の務めです。)
The Mentalist Season3 Episode6 (Pink Chanel Suit)
冒頭の Like I said, ma’am, other avenues to explore. は、Like I said で「さきほども言いましたが」と前置きし、先に出た other avenues to explore をそのまま繰り返しています。ma’am は女性への丁寧な呼びかけです。
詰め寄る側の Your career is over. は「あなたのキャリアは終わり」と言い切る文で、Do you understand me? は「わかりましたか」と念を押す問いです。手前の fritter away ~ は時間を少しずつ無駄にする意味の動詞句で、if のあとは現在形で条件を述べる形になっています。
これに対する返しが、Ma’am, I understand your distress during this difficult time, but we’ll go wherever this investigation takes us. です。I understand ~, but ~ は、相手の気持ちを理解していると先に述べてから、but のあとで自分の立場を伝える型です。
distress は心の苦しみを指し、wherever this investigation takes us は「この捜査が私たちを連れていく先ならどこへでも」という節になっています。
最後の It’s my duty. は、「それが私の務めです」と、行動の理由を職責に置いています。
相手の専門を認めて、手続きの選択肢を示す
葬儀の場で、確かめたいことがあるという申し出に抗議が出たあと、こう返す台詞があります。
— Ma’am, you know more about the law than we do.
(法律については、私たちよりあなたのほうがずっとお詳しい。)
— We can get a warrant, but I think this will be quicker and less intrusive, with all due respect.
(令状を取ることもできますが、こちらのほうが早く、立ち入りも少なくて済むと思います。失礼ながら。)
The Mentalist Season3 Episode6 (Pink Chanel Suit)
you know more about the law than we do は more ~ than ~ の比較で、法律の知識について相手のほうが上だと先に認めています。相手の専門を認めてから話を進めるので、あとに続く提案が押しつけに聞こえにくい組み立てです。
We can get a warrant の warrant は令状、つまり捜査に必要な許可を示す書類を指します。but のあとの quicker and less intrusive は、二つの比較級を並べて、提案する方法の利点を示しています。intrusive は「立ち入りが深い」という意味の形容詞で、less を付けると「立ち入りが少ない」になります。
文末の with all due respect は、敬意を添える言い方として付いています。
まとめ|詰め寄られても、受け止めてから自分の立場を言う
別の線もあると返す there are other avenues to explore、気持ちを受け止めてから務めを伝える I understand ~, but ~、相手の専門を認めて選択肢を示す you know more about the law than we do が出てきました。
どれも、相手の言い分を受け止める部分と、自分の立場を伝える部分に分かれています。次回も『メンタリスト』と一緒に、英語表現を見ていきましょう。
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