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『メンタリスト』シーズン3第14話には、依頼人を代理する立場の人物が、話し合いの冒頭で自分たちの立場を述べる場面があります。続けて、相手の指摘に条件を付けて切り返すやりとりも出てきます。
短い台詞の中に、型として切り出せる組み立てがいくつも入っています。話の主導権をどこで握るかが見えてくる、ひと続きのやりとりです。立場の述べ方、切り返し方、自信の示し方を、台詞の形に沿って順に見ていきます。
「I want to make our position clear from the outset.」最初に立場を述べる
話し合いの冒頭で、次の二つの発言が続きます。
— I want to make our position clear from the outset.
(最初に、こちらの立場をはっきりさせておきたい。)
— We are not interested in a plea. My client is innocent of every charge.
(こちらは司法取引(有罪答弁)の話には関心がありません。依頼人は、すべての容疑について無実です。)
The Mentalist Season3 Episode14 (Blood for Blood)
make ~ clear は「〜をはっきりさせる」という組み立てで、our position が「こちらの立場」にあたります。from the outset は「最初の段階から」を表し、話の初めに言っておくという前置きとして働きます。最初の一文で、これから何を述べるかを先に予告している形です。話の流れを先に示しておくと、続く内容が主張として受け取られやすくなります。
続く We are not interested in a plea. は、be not interested in ~ で「〜に関心がない」と断っています。plea は罪状に対する答弁を指す法律用語で、ここでは応じない対象として挙げられています。My client is innocent of every charge. の innocent of ~ は「〜について無実の」、every charge は「すべての容疑」です。my client という言い方から、依頼人を代理する立場の人物の発言だと分かります。
このように、立場表明は「何を言うか予告する → 応じない事柄を述べる → 主張の核を言い切る」の順に並んでいます。長い説明を重ねず、短い文を三つ並べて骨組みをつくっているのが読み取れます。
「Only after ~」相手の指摘に条件を付けて切り返す
立場表明のあと、相手側の指摘と切り返しが続きます。
— Your client evaded arrest.
(あなたの依頼人は、逮捕を逃れました。)
— Only after the CBI agents illegally forced their way in.
(CBIの捜査官が違法に押し入った、そのあとにだけです。)
— That was by the book.
(それは規則どおりでした。)
— That’s debatable.
(それは議論の余地がありますね。)
The Mentalist Season3 Episode14 (Blood for Blood)
最初の指摘にある evade arrest は「逮捕を逃れる」という意味です。これに対する Only after the CBI agents illegally forced their way in. は、only after ~ で「〜のあとに限って」と条件を付け、指摘を認めつつ前提を差し替えています。force one’s way in は「押し入る」、illegally は「違法に」です。CBI(カリフォルニア州捜査局)の捜査官を主語に置くことで、「逃れた」という指摘の順序を逆に見せています。
その後の That was by the book. は「規則どおりだった」、That’s debatable. は「議論の余地がある」という意味です。言い切りに対して断定で否定せず、「まだ決着していない」と返す形になっています。
Only after ~ は、相手の指摘を丸ごと否定せず、事実の順序だけを差し替えて切り返せる形です。短い一文でも、条件が一つ入ると主張の向きが変わります。条件を表す only が入る位置にも注目すると、文の焦点がどこにあるかが見えてきます。
「Trust me.」自信を示す一言
最後は、自信を示すひと言です。
— Trust me. I get much better evidence thrown out every day for a lot less.
(信じてください。もっとましな証拠を、もっと軽い理由で、毎日却下させていますから。)
The Mentalist Season3 Episode14 (Blood for Blood)
Trust me. は「信じて」と、相手に預けてもらう形の呼びかけです。続く文は get + 目的語 + 過去分詞 の組み立てで、I get much better evidence thrown out は「もっと良い証拠が退けられる状態にしている」という意味合いです。thrown out は、ここでは証拠が採用されずに退けられる状態を指すと読み取れます。
for a lot less の less は、退けられる理由の軽さを表します。「それよりずっと少ない理由で」と比べる形になっていて、much better と a lot less が対になっています。自分の主張が通ると言い切るために、日々の経験を引き合いに出す形です。具体的な数字は出さず、every day という頻度の表現で経験の多さを印象づけています。
立場の予告、条件を付けた切り返し、経験を根拠にした自信。この三つがそろうと、短い台詞でも主張に厚みが出ます。
まとめ|予告する、条件を付ける、経験を示す
I want to make our position clear from the outset. で立場を予告し、Only after ~ で相手の指摘に切り返し、Trust me. で自信を示す流れを見てきました。by the book と debatable も、同じやりとりの中で働いています。
場面ごとの言葉の役割を追いながら観ると、話し合いの英語がより見えてきます。次回も『メンタリスト』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより広く見えてきます。


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