「reek of」と「I can’t even」で学ぶ、張り込み車内の言い合いの英語|『メンタリスト』S01E12で学ぶ英会話

『The Mentalist』コラム: 「reek of」と「I can't even」で学ぶ、張り込み車内の言い合いの英語|『メンタリスト』S01E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『メンタリスト』シーズン1第12話には、事件捜査の合間に交わされる、捜査官同士の軽い言い合いの場面もあります。今回の記事で取り上げるのは、張り込み中の車内で交わされる、スナックを巡るちょっとした攻防の英語表現です。地道な張り込みの待ち時間だからこそ生まれる、リラックスした掛け合いが見どころです。

事件をめぐる緊迫したやり取りとは対照的な、くだけた会話から見ていきます。

目次

reek of ~ ― 車内のにおいを巡る一言

張り込み中の車内、健康的なスナックを持ち込んだ捜査官と、それを受け取った側とのやり取りです。ファストフードのつまみ食いを見かねて、健康的なおやつを差し入れたつもりが、思わぬ形で言い合いに発展していきます。ニンジンなどの野菜を渡された側は大げさに拒否し、渡した側は車内のにおいについて不満をこぼします。

Well, I’m tired of the car reeking like fast food.
(正直、車の中がファストフードくさいのには、うんざりだ。)

The Mentalist Season1 Episode12 (Red Rum)

reek of ~は「~の(不快な)においがする」という意味の表現です。smellよりも強く、不快感のこもったにおいを表す際に使われます。reek of smoke(タバコくさい)、reek of alcohol(酒くさい)のように具体的なにおいを表すだけでなく、reek of desperation(必死さがにじみ出ている)のように、比喩的に「~がありありと感じられる」という意味でも使われます。reekのあとにofを置いて、そのにおいの元になっているものを続ける形が基本の構文です。狭い車内で長時間張り込みを続けるからこそ、においという些細な要素が不満の種になる、日常的なリアリティのある一言です。

I can’t even ~ と that’s enough ― 大げさな抵抗と、それを止める一言

ニンジンを渡された側の捜査官は、アレルギーを理由に大げさな抵抗を見せます。「死にそう」だと大げさに騒いでみせるところから、このやり取りが始まります。

I can’t even be in the same room as a carrot.
(ニンジンと同じ部屋にいることすら無理なんだよ。)

The Mentalist Season1 Episode12 (Red Rum)

I can’t even ~は「~することすらできない」と大げさに誇張して伝える口語表現です。動詞を伴わずI can’t even.だけで使われることもあり、驚きや呆れをオーバーに表すカジュアルな言い回しとして親しまれています。文法的には難しい構文ではなく、can’tのあとにevenを添えるだけで、通常の否定文よりも強い大げささが加わるのが特徴です。実際にニンジンにアレルギーがあるかどうかよりも、大げさな身振りで相手をからかう楽しさが伝わってくる一言です。

この大げさなやり取りに対し、渡した側の捜査官は、あきれたように素っ気なく切り返します。

Funny. That’s enough. Rigsby, come on.
(面白いね。もういい。リグスビー、行くよ。)

The Mentalist Season1 Episode12 (Red Rum)

that’s enoughは、大げさなふるまいや冗談を軽く制止するときに使われる一言です。強く叱りつけるというよりも、「もう十分、そのくらいにして」と軽くたしなめる程度の温度感で使われます。ここでは名指しで「リグスビー」と呼びかけられており、直前のニンジン拒否のやり取りをしていたのがリグスビーだったと分かります。なお、この直後の場面ではヴァン・ペルトが張り込み先からの報告に加わる流れが続くことから、車内でリグスビーと一緒にいたのはヴァン・ペルトとみられます。

まとめ|大げささを伝える言葉と、それを収める言葉

reek ofは不快なにおいを強調する表現で、I can’t evenは大げさな反応を誇張して伝える言い方です。that’s enoughは、そうした空気を軽く収める一言として機能します。三つの表現からは、感情の強さの度合いに応じて言葉を選び分ける、会話ならではの呼吸が見えてきます。事件の緊張感から離れた、同僚同士の何気ないやり取りだからこそ、こうしたくだけた言い回しが自然に登場しています。

次回も『メンタリスト』の会話から、日常のニュアンスが伝わる英語表現を見ていきましょう。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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