海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
天気予報が外れた日のばつの悪さは、予報を出した側がいちばんよく知っています。その場面にぴったりの動詞が、英語にもそろっています。
その動詞を含む「call for」を、『モダンファミリー』シーズン8第18話の後半、レイナーとヘイリーの会話から、一緒に見ていきましょう。
「call for」の意味とニュアンス
call for
意味:(天気を)予報する、〜を求める、〜を必要とする
call for は、主語と目的語の組み合わせで意味が変わる表現です。call は「呼ぶ」、for は「〜を求めて」で、直訳すれば「〜を求めて呼ぶ」になります。
主語が人なら、「〜を(声に出して)求める」という意味です。The union called for a vote.(組合は投票を求めた)のように、要求や呼びかけを表します。主語が物事なら、「(状況が)〜を必要とする」という意味になります。This calls for a celebration.(これはお祝いが必要だ)のように使います。
もう1つが、天気の話での用法です。The forecast calls for rain.(予報では雨になる)のように、forecast を主語にして、「〜になると予報している」と言います。人が主語でも、I called for clear skies.(晴れだと予報を出した)のように、予報を出した人の行動として言えます。
訳語は、前後の語で選びます。skies や rain のような天気の語があれば「予報する」、action や vote のような要求の対象が来れば「求める」、celebration や patience のような語が来れば「必要とする」です。1つの訳語に決め打ちせず、目的語を見てから選ぶのが近道です。同じ call for が3つの意味を持つので、辞書で調べるときも、例文の目的語に注目すると意味を絞れます。
【ここがポイント!】
- 「call for」の核は、「〜を求めて呼ぶ」という動き
- 主語が人なら「求める」、物事なら「必要とする」、天気の話なら「予報する」
- 訳し分けは、目的語に天気の語、要求の対象、お祝いや我慢などの語が来るかで決まる
『モダンファミリー』S08E18のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
天気予報士のレイナーが、雨が降っていることに気づく場面です。ヘイリーが「どうしたの?」と尋ねると、レイナーは、雨は予想していなかったと答えます。続けて、ヘイリーがお祝いにシャンパンを頼もうと提案し、レイナーは予報が外れたことを口にします。「called for」は、レイナーが予報の内容を言う一文に入っています。
Rainer Shine: That’s odd.
(おかしいな。)Haley: What’s wrong?
(どうしたの?)Rainer Shine: It’s raining. I didn’t predict that. I called for clear skies tonight.
(雨が降ってる。予想していなかった。今夜は晴れだと予報を出したのに。)Haley: Hmm. Ooh, should we order some champagne to celebrate?
(うーん。ねえ、お祝いにシャンパンでも頼まない?)Rainer Shine: I can’t believe my forecast was wrong.
(僕の予報が外れたなんて信じられないよ。)Modern Family Season8 Episode18 (Five Minutes)
シーン解説と心理考察
雨に気づいたレイナーの That’s odd. は、「おかしい」という意味で、予想と違うことが起きたときの一言です。odd は「奇妙な」で、That’s は、目の前で起きていることを指しています。
ヘイリーの What’s wrong? は、「どうしたの?」と様子を尋ねる聞き方です。wrong は「具合の悪い、うまくいっていない」で、相手の変化に気づいたときに言います。
レイナーの It’s raining. は、雨が降っているという事実です。続く I didn’t predict that. の that は、雨が降っていることを受けています。predict は「予想する」で、否定形の didn’t predict は、予想していなかったという意味です。そのあとの I called for clear skies tonight. が、この表現の入った一文です。clear skies は「晴れた空」、tonight は「今夜」で、今夜は晴れだと予報を出した、という意味になります。called と過去形になっているのは、予報を出したのが、雨に気づく前だからです。didn’t predict の否定形と並べると、予想していなかった雨と、予報していた晴れが、対になって見えてきます。
ヘイリーの Hmm. Ooh, should we order some champagne to celebrate? は、should we + 動詞で「〜しない?」と相手に提案する形です。to celebrate は、「お祝いするために」という目的を表します。
最後にレイナーが言う I can’t believe my forecast was wrong. は、can’t believe + 文で、「〜だなんて信じられない」という意味です。my forecast was wrong は、「僕の予報は間違っていた」と、過去形で振り返っています。called for で予報を出した事実と、forecast was wrong で外れた事実が、同じ場面の中で結ばれています。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
call は声に出して呼ぶ動詞、for は「〜を求めて」です。何かの名前を声に出して呼ぶことで、それを呼び寄せようとする。その動きが、call for の中心にあります。
人が「行動を!」と呼びかければ「求める」、状況が「冷静さ」を呼んでいれば「必要とする」、予報が「晴れ」を呼んでいれば「晴れと予報する」。主語が替わるだけで、同じ呼ぶ動きから、3つの意味が広がります。
レイナーの台詞なら、予報士として「晴れ」を呼んだ、という絵です。呼んだ中身が clear skies で、呼んだ時が tonight、と、台詞の中に必要な情報が順に並んでいます。I called for clear skies と言うとき、晴れの空を呼んでいた人が、雨に出くわしている状況が、そのまま伝わります。
例文で覚える「call for」
まずは天気の会話から。続けて、状況と要求の文で残りの2つの意味を確かめます。
A: What’s the weather going to be like tomorrow?
B: They’re calling for snow, so bring a coat.
(A:明日の天気はどうなるの?)
(B:雪になるって予報だから、コートを持っていってね。)
天気の予報を伝える会話です。calling と進行形にすると、予報が出ている最中の話になります。
This situation calls for a calm head.
(この状況には、冷静な頭が必要だ。)
物事が主語の使い方です。situation が主語なので、「求める」ではなく「必要とする」と訳します。
The union called for a vote on the new contract.
(組合は、新しい契約についての投票を求めた。)
人や団体が要求を出す場面です。call for a vote は、「投票を求める」という意味です。
あわせて覚えたい関連表現
ask for
(〜を頼む、〜を求める)
ask for は、個人的な頼みごとが中心です。call for は、人が声を上げて求める場合のほかに、状況が何かを必要とする場合にも使えます。
require
(〜を必要とする、〜を義務づける)
require は、規則や条件として必要とする意味が強い言い方です。call for は、状況から自然に求められる、という響きが加わります。
predict
(〜を予測する)
predict は、天気に限らず一般的な予測に使える動詞です。call for は、天気の話で「〜になると予報する」の意味で使えます。
Note|主語で意味が決まる call for。人、物事、予報の3つの形を比べる
call for は、前置詞が for で変わらないのに、主語が変わると意味が変わります。3つの形を比べると、訳し分けの目安がはっきりします。
主語が人の形は、「求める」です。The union called for a vote. のように、人や団体が声を上げて求める動きを言います。目的語には、vote、action、change のような、求める中身が来ます。
主語が物事の形は、「必要とする」です。This situation calls for a calm head. のように、状況が何かを必要としていると言います。目的語には、patience、caution、celebration のような、状況に必要なものが来ます。
天気の話の形は、「予報する」です。The forecast calls for rain. のように、forecast が主語になり、目的語には rain や snow、clear skies のような天気の語が来ます。レイナーの I called for clear skies. は、人が主語でも、目的語が天気の語なので、「予報を出した」と訳します。
形の面では、call for のあとは名詞が基本です。要求の形なら、call for him to resign(彼が辞任するよう求める)のように、for のあとに人を置いて、to + 動詞を続けることもできます。目的語を置く位置は、for の直後です。
訳すときは、主語を見て、次に目的語を見ます。目的語が天気の語なら予報、要求の対象なら求める、必要なものなら必要とする。この順で見れば、迷いません。
まとめ|主語と目的語の組み合わせで、call for を訳し分ける
call for は、「〜を求めて呼ぶ」という動きから、「求める」「必要とする」「予報する」の3つの意味に広がる表現です。主語と目的語の組み合わせで、訳し分けます。
レイナーは、今夜は晴れと予報を出していたのに雨が降っていると、I called for clear skies tonight. と口にしました。天気の語が目的語に来る、予報の使い方です。
予報を外したことを口にするレイナーの一言から、「呼ぶ」という動詞 call の動きが、「予報する」という意味にまでつながっていることが読み取れます。


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