海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン10第22話は、家族それぞれの誕生日の場面を順に描く構成です。ある年の誕生日、家族に囲まれたフィルは、これから1年で挑戦したいことを次々に発表します。
習い事を始める、新しい言葉を覚えるといった目標は、口に出すと形になりやすいと言われます。理由から決意へつなぐ言い方、期限をつける言い方、まわりの反応への返し方を、フィルの宣言から見ていきます。
「I’ve thought a lot about what’s next」で、節目に次の目標を切り出す
クレアにスピーチを促され、フィルが話し始めます。
Phil: Okay, okay, okay.
(わかった、わかった、わかった。)
Phil: Settle down.
(静かに。)
Phil: Um It’s hard to believe I’m 50.
(えー、俺が50歳だなんて信じられないよ。)
Phil: A-A-As of today, I’m middle-aged.
(きょ、きょ、今日から俺は中年だ。)
Modern Family Season10 Episode22 (A Year of Birthdays)
It’s hard to believe ~ は「〜だなんて信じられない」で、節目を迎えた実感を口にするときの切り出しになります。as of today は「今日の時点で、今日をもって」という意味で、お知らせ文にも使われる少し改まった言い方です。フィルはこの区切りを足がかりに、本題へ進みます。
Phil: I’ve thought a lot about what’s next.
(次に何をするか、いろいろ考えてきたんだ。)
Modern Family Season10 Episode22 (A Year of Birthdays)
what’s next は「次に来るもの、これからのこと」で、I’ve thought a lot about ~ と組み合わせると、思いつきではなく考えてきた話だと前置きできます。ここでルークは what’s next を「次の年齢」と受け取り、数字の51だけを返して茶化します。言葉の取り方ひとつで、まじめな前置きが笑いに変わるやりとりです。英語で目標を切り出すときは、what’s next のあとに具体的な中身をすぐ続けると誤解されにくくなります。フィルはその茶化しを受け流し、話を続けます。
Phil: Thank you, buddy.
(どうも、相棒。)
Phil: And it’s important that I continue to grow and that I stay mentally challenged.
(それに、俺が成長し続けること、頭に刺激を与え続けることが大事なんだ。)
Phil: Which is why I am starting piano lessons, so that by next year’s birthday, I’ll be good enough to perform in public.
(だからピアノのレッスンを始める。来年の誕生日までに、人前で弾けるくらいの腕になるためにね。)
Modern Family Season10 Episode22 (A Year of Birthdays)
Thank you, buddy. の buddy は親しい相手への呼びかけで、親が息子に向けて使うこともあります。ここでは本気のお礼というより、茶化しをさらりとかわす返しとして働いています。
「Which is why」と「so that by ~」で、理由と期限を添える
フィルの宣言の組み立ては、目標を伝える英語の型としてそのまま使えます。まず it’s important that I continue to ~(〜し続けることが大事だ)で理由を示し、次に Which is why ~(だから〜する)で決意へつなぎます。Which is why は、直前の内容全体を理由として受けます。
さらに so that by next year’s birthday, I’ll be good enough to ~ で、期限と到達点を添えます。so that は「〜できるように」と目的を表し、by は「〜までに」と締め切りを示します。good enough to ~ は「〜できるくらい上手に」と、目標の水準を示します。
| 役割 | フィルの言葉 | 応用の形 |
|---|---|---|
| 理由 | it’s important that I continue to grow | It’s important that I keep learning. |
| 決意 | Which is why I am starting piano lessons | That’s why I’m signing up for a class. |
| 期限と到達点 | so that by next year’s birthday, I’ll be good enough to ~ | By the end of the year, I want to be able to ~ |
I am starting ~ のように現在進行形を使うと、すでに始めると決めた予定として聞こえます。理由、決意、期限の三つがそろうと、聞き手にも本気の度合いが伝わりやすくなります。
「I’m gonna learn how to ~」と、宣言への反応
フィルの発表はまだ続きます。そのあいだにジェイがぼやき、フィル自身がオチをつけます。
Jay: Oh, great.
(そりゃ結構なこった。)
Jay: Another thing to go to.
(また出かける用事が増えるわけだ。)
Phil: Also, I’m gonna learn how to speak Spanish.
(それから、スペイン語も話せるようになるつもりだ。)
Gloria: Excelente!
(すばらしい!)
Phil: Uh, I I haven’t started yet.
(あ、いや、ま、まだ始めてないんだけど。)
Modern Family Season10 Episode22 (A Year of Birthdays)
ジェイの Oh, great. は文字どおりなら「それはいい」ですが、続く Another thing to go to. と合わせると、人前での演奏を見に行く予定が増えることへの皮肉になります。great を反対の意味で使う言い方は、口調しだいで受け取り方が変わる点に注意が要ります。
I’m gonna learn how to ~ は「〜できるようになるつもりだ」と、身につけたい技能を宣言する形です。gonna は going to のくだけた発音を綴ったもので、書き言葉やあらたまった場では I’m going to と書くのが無難です。ほめられた直後の I haven’t started yet. は、気の早い宣言を自分で笑いに変える一言として働いています。
別の誕生日の場面では、ジョーをほめるジェイとグロリアのもとへ、フィルも顔を出します。
Phil: Hey, guys! Check it out.
(おーい、みんな! 見てくれ。)
Phil: Unicycling to my piano lesson.
(一輪車でピアノのレッスンに向かうところさ。)
Modern Family Season10 Episode22 (A Year of Birthdays)
Check it out. は「見て、ちょっと見てよ」と注目を集める決まり文句で、新しく覚えたことや買った物を見せるときにも使えます。ピアノのレッスンに通っていることが、この一言から分かります。目標を口にしたあとは、進み具合をこうして見せる言い方も役に立ちます。
まとめ|理由と期限を添えて目標を伝える英語
I’ve thought a lot about what’s next で切り出し、Which is why I am starting ~ と so that by ~, I’ll be good enough to ~ で理由と期限を添え、I’m gonna learn how to ~ で技能の目標を示す流れを見てきました。抱負を語るときの骨組みになります。
次回も『モダンファミリー』と一緒に英語を学んでいきましょう。
同じ回のほかのコラムでは、周りから見た様子を言い表す形容詞や、誕生日のからかいのスピーチの文化も取り上げています。


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