「Anything to get me out of that office.」に見る、「anything for」「anything to」の使い分けと仕事疲れの本音を語る英語表現|『モダンファミリー』S04E24で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「Anything to get me out of that office.」に見る、「anything for」「anything to」の使い分けと仕事疲れの本音を語る英語表現|『モダンファミリー』S04E24で学ぶ英会話

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『モダンファミリー』シーズン4第24話では、仕事を抜けてきたミッチェルが、フィルの気づかいに建前で答えたあと、続けて職場への本音をのぞかせます。その後、法廷で弁論するミッチェルの姿や、結果を受けてミッチェルが口にする言葉も描かれます。

同じ anything でも、後ろに for が来るか to が来るかで意味が変わります。建前と本音が並ぶ台詞と、法廷での改まった言葉や喜びの言葉を、場面の順に見ていきます。

目次

「anything for」と「anything to」で建前と本音を言い分ける

フィルが、仕事を抜けてくるのは大変ではなかったかとミッチェルを気づかいます。

Phil: Oh! I’m so glad you guys are here.
(ああ! みんな来てくれて本当にうれしいよ。)

Phil: I hope it wasn’t too hard to get away from work.
(仕事を抜けるの、大変じゃなかったならいいんだけど。)

Mitchell: No.
(いや。)

Mitchell: Please, anything for family.
(いいんだ、家族のためなら何だってするよ。)

Mitchell: Anything to get me out of that office.
(あのオフィスから抜け出せるなら、何だっていいんだ。)

Mitchell: Ugh! It’s all boring paperwork and endless meetings.
(うっ! 退屈な書類仕事と終わらない会議ばっかりなんだから。)

Modern Family Season4 Episode24 (Goodnight Gracie)

get away from work は「仕事を抜ける、仕事から離れる」という意味です。I hope it wasn’t too hard to ~ と組み合わせて、「〜するのが大変じゃなかったならいいけど」と相手の負担を気づかう形になっています。

ミッチェルの返事の anything for family は、「for + 名詞」で「家族のためなら何でも」を表します。I’d do anything for you. のように、相手や大切なもののために労を惜しまないと伝えるときに使われます。

一方の Anything to get me out of that office. は、「to + 動詞」で「〜できるなら何でも」を表します。こちらは I’d do anything to ~ の省略形と考えると分かりやすく、目的のためなら手段を選ばないという気持ちが出ます。

形 意味 台詞での働き
anything for + 名詞 〜のためなら何でも 家族への思いを示す建前
anything to + 動詞 〜できるなら何でも 職場から逃れたい本音

同じ anything で始まる二つの文を続けて言うことで、家族のためという答えの直後に、本当の理由はオフィスから出たいことだと明かす流れになっているのが面白いところです。

boring paperwork and endless meetings は、仕事の不満を具体的に並べた部分です。paperwork は書類作成や事務処理の総称で、endless は「終わりのない」。どちらも職場の愚痴の定番の組み合わせと言えます。冒頭の Ugh! はうんざりした気持ちを表す声で、台詞の調子を決めています。

  • A: How’s the new job?
    (新しい仕事はどう?)
  • B: It’s all paperwork and meetings. I’d do anything to get out of the office.
    (書類と会議ばっかり。オフィスから出られるなら何でもするよ。)

法廷での「I see no reason why」と「I won!」

場面は変わって法廷です。ミッチェルは裁判官に向かって、改まった言い方でこう述べます。

Mitchell: I see no reason why this matter should take up any more of the court’s valuable time.
(本件にこれ以上、法廷の貴重な時間を割く理由はないと考えます。)

Modern Family Season4 Episode24 (Goodnight Gracie)

I see no reason why ~ は「〜する理由は見当たらない」という意味で、自分の主張を論理立てて述べるときの硬い言い方です。会議などでも I see no reason why we can’t start today.(今日始められない理由は見当たりません)のように使えます。take up time は「時間を取る、時間を費やさせる」です。valuable time と組み合わせて、相手の時間を尊重する姿勢を示しつつ、早く結論を出したいという主張につなげています。

この弁論はアニタ・メンチャカという女性の件で、その後、裁判官の判断が下ります。

Judge Bartley: Fine.
(よろしい。)

Judge Bartley: Case dismissed.
(本件は却下します。)

Mitchell: Yes!
(よし!)

Anita Menchaca: Oh! Gracias! Muchas gracias!
(まあ! ありがとう! 本当にありがとう!)

Mitchell: De nada.
(どういたしまして。)

Mitchell: De nada.
(どういたしまして。)

Modern Family Season4 Episode24 (Goodnight Gracie)

Case dismissed. は、法廷ドラマでもよく耳にする「訴えを退ける、本件は却下」という決まった言い方です。ミッチェルの短い Yes! から、結果を喜ぶ気持ちがそのまま伝わってきます。続けて、ミッチェルはそばにいたグロリアに声をかけます。

Mitchell: Did you see that? I won! I-I can’t believe it!
(見た? 勝ったよ! し、信じられない!)

Gloria: Yeah.
(ええ。)

Gloria: It scares me that winning is such a surprise for you.
(勝ったことがあなたにとってそんなに驚きだなんて、怖くなるわ。)

Modern Family Season4 Episode24 (Goodnight Gracie)

I won! I can’t believe it! は、喜びと驚きを一息に言う形です。言いよどみの I-I からも、ミッチェル自身が結果に驚いている様子が読み取れます。

それに対するグロリアの It scares me that ~ は「〜なのが怖い」という意味です。勝ったことがそんなに意外なのか、と相手の驚きぶりを逆手に取った返しで、祝福というより、からかいに近い一言になっています。such a surprise for you は「あなたにとってそれほどの驚き」で、such が驚きの大きさを強めています。

まとめ|anything の使い分けと仕事をめぐる本音

anything for family と Anything to get me out of that office. は、for と to の違いで建前と本音を言い分ける形です。法廷の I see no reason why ~ や I won! I can’t believe it! と合わせ、仕事をめぐる本音が言葉に表れています。

次回も『モダンファミリー』の会話を観ながら、英語の言い回しを一緒に拾っていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事でも、別の場面の会話を取り上げています。

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