「I need to stop running from conflict.」に見る、居候に「出ていって」と切り出せない大人たちと、ずばり言う子どもの英語表現|『モダンファミリー』S04E15で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「I need to stop running from conflict.」に見る、居候に「出ていって」と切り出せない大人たちと、ずばり言う子どもの英語表現|『モダンファミリー』S04E15で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン4第15話では、パーティーの翌朝、ミッチェルとキャメロンの家にディランが住み始めていたことが分かります。2人は出ていってほしいと思いながらも、なかなか本人に言い出せません。

一度受け入れた相手に同居を断る話は、英語でも切り出しにくいものです。居座る側ののんきな言葉、言い出せない側の聞き返し、そして子どもの率直な一言を、場面の順に見ていきます。

目次

「It’s your house. I just live here now.」と居座る側

パーティーの翌朝、2人の前にディランが現れます。

Dylan: Hey, roomies.
(やあ、同居人のおふたりさん。)

Dylan: Hey, thank you so much for letting me move in here.
(ねえ、ここに住まわせてくれて、ほんとにありがとう。)

Cameron: Yes.
(ああ、うん。)

Cameron: Could you excuse us for just a a moment, Dylan?
(ディラン、ちょ、ちょっとだけ2人にしてもらえる?)

Dylan: Yeah.
(うん。)

Dylan: Take as much time as you need.
(好きなだけ時間かけていいよ。)

Dylan: It’s your house.
(2人の家なんだし。)

Dylan: I just live here now.
(俺はここに住んでるだけだから。)

Modern Family Season4 Episode15 (Heart Broken)

roomie は roommate を縮めたくだけた語で、ここでは同じ家に住む2人への呼びかけです。let me move in は「引っ越してくるのを許してくれる」で、ディランが同居を、もう決まったことのように受け止めているのが分かります。

Could you excuse us for a moment? は「少しだけ席を外してもらえますか」と、2人だけで話したいときに使われる丁寧な決まり文句です。us を使うことで、話し合うのは自分たちだという合図になります。

理由をはっきり言わずに相手を外へ出せるため、言いにくい相談の前置きにもなります。ディランは Take as much time as you need. と気前よく応じ、It’s your house. I just live here now. と続けます。「ここは2人の家で、自分は住んでいるだけ」という理屈で、住み始めたばかりの立場をのんきに言い表しているのが面白いところです。

  • A: Could you excuse us for a moment?
    (ちょっと席を外してもらえる?)
  • B: Sure, take as much time as you need.
    (もちろん、ごゆっくり。)

「Cam offered?」と「Not for me.」

2人が言い出せないうちに、ディランはスープを作って差し出します。

Dylan: I made you guys some soups.
(2人にスープを作ったんだ。)

Mitchell: Oh, Dylan, you didn’t have to do that.
(ああ、ディラン、そんなことしなくてよかったのに。)

Dylan: Well, Cam didn’t have to offer to let me stay here, but he did.
(でも、キャムだって俺をここに泊めるって言う必要はなかったのに、言ってくれたでしょ。)

Dylan: So here are soups.
(だから、はい、スープ。)

Modern Family Season4 Episode15 (Heart Broken)

You didn’t have to do that. は「わざわざそんなことしなくてよかったのに」と、親切へのお礼を控えめに伝える決まった言い回しです。ディランはこの didn’t have to をそのまま借りて、キャメロンの申し出も同じ親切だったと返します。相手の言い回しを受けて理屈をつなげる流れが、会話として自然です。続くやりとりで、ミッチェルが聞き返します。

Mitchell: Cam offered?
(キャムが言い出したの?)

Dylan: Well, I know he was speaking for both of you.
(まあ、2人を代表して言ってくれたのは分かってるよ。)

Dylan: You weren’t home yet.
(あんたはまだ帰ってなかったし。)

Dylan: Is that a problem?
(それ、まずかった?)

Mitchell: Not for me.
(僕は別に。)

Modern Family Season4 Episode15 (Heart Broken)

Cam offered? は平叙文の語順のまま語尾を上げ、意外な事実を確かめる聞き返しです。speak for someone は「〜を代表して言う」という意味です。

Is that a problem? に対する Not for me. は「僕にとっては問題じゃない」という短い返事です。for me を付けることで「自分は」と範囲を区切っています。誰にとっての問題なのかを言わずに残す返し方と読み取れます。申し出たのがキャメロンだと分かった直後なので、話を切り出す役を相手に回す返事のようにも聞こえます。

  • A: Is that a problem?
    (それ、まずかった?)
  • B: Not for me. Ask Sam.
    (僕は別に。サムに聞いて。)

「Get out!」と「stop running from conflict」

結局、本人に向き合う場面で口を開いたのはリリーでした。直前にキャメロンは、けがをしたディランを追い出すことに気がとがめる一言を口にしました。

Cameron: What kind of monster throws an injured innocent onto the street?
(けがをした罪のない人を通りに放り出すなんて、どんな人でなしだよ?)

Lily: You can’t live here.
(ここに住んじゃだめ。)

Lily: Get out!
(出てって!)

Mitchell: Lily.
(リリー。)

Cameron: Lily.
(リリー。)

Lily: It’s weird.
(変だもん。)

Lily: You’re a big boy.
(もう大きいんだから。)

Cameron: I’m sorry, Dylan.
(ごめんね、ディラン。)

Modern Family Season4 Episode15 (Heart Broken)

You can’t live here. と Get out! は、理由を添えずに結論だけを突きつける、最も直接的な断り方と言えます。ミッチェルとキャメロンは名前を呼んでたしなめますが、リリーは It’s weird. と理由を足し、You’re a big boy. と続けます。big boy は「もう大きいんだから(自分のことは自分で)」と、相手を大人扱いして自立を促す言葉です。大人2人が言葉を選んでいた内容を、子どもが短い文で言い切ってしまう対比が見どころです。

Mitchell: She doesn’t mean that.
(本気で言ってるんじゃないんだ。)

Dylan: No.
(いや。)

Dylan: She’s right.
(この子の言うとおりだよ。)

Dylan: Everyone says it.
(みんなそう言うんだ。)

Dylan: I need to stop running from conflict.
(もめごとから逃げるのはやめなきゃ。)

Dylan: It’s time to be a big boy and patch things up and move back in with my mom.
(そろそろ大人になって、仲直りして、母さんのところに戻る時だ。)

Dylan: I’ll get my things.
(荷物取ってくる。)

Modern Family Season4 Episode15 (Heart Broken)

She doesn’t mean that. は「本気じゃないんだ」と、子どもの失礼な一言を取りなす決まり文句です。ディランは No. と打ち消し、run from conflict(衝突から逃げる)のをやめると言います。リリーの big boy をそのまま自分の言葉に取り込み、patch things up(関係を修復する)と続けるのが印象的です。patch はもともと「つぎを当てる」の意味で、ほころびを繕うように仲を直すイメージです。

  • A: I need to stop running from conflict.
    (もめごとから逃げるのはやめなきゃ。)
  • B: Then go patch things up with him.
    (なら、彼と仲直りしてきなよ。)

あとでキャメロンは、リリーをこう評します。

Cameron: She is blunt but effective.
(あの子、ぶっきらぼうだけど効き目はあるね。)

Modern Family Season4 Episode15 (Heart Broken)

まとめ|言い出せない大人と、ずばり言う子ども

Could you excuse us? や Not for me. のように切り出しを先送りする言葉と、Get out! や You’re a big boy. のような直球。その直球を受けた stop running from conflict まで、同居をめぐる言い方の幅が一つの話に詰まっています。

『モダンファミリー』の会話を観ながら、これからも英語表現を拾っていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、ジェイとグロリア、ミッチェルの翌朝の場面を別の角度から取り上げます。

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