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『モダンファミリー』シーズン4第19話では、フィルとルークが「自動でひっくり返るパンケーキ」に挑みます。最後の生地で臨んだ挑戦は2人の見ている前ではうまくいかず、フィルは試合や戦いの決まり文句を次々に持ち出してその場を締めくくります。
今回は、後がない状況を表すたとえから、失敗のあとに前を向く言い方、損失を受け止めることわざまで、親子2人の会話の順に追って見ていきます。
「Our backs are against the wall」で後がない状況を言う
この挑戦のもとになっているのは、家族がそろった場面でフィルが口にしていたアイデアです。フィルは、パンケーキの生地にポップコーンの粒を入れて、焼いているうちに勝手にひっくり返るようにするという案を気に入っていました。その試みも、いよいよ最後の生地になります。
Luke: You know this is the last of our batter, right?
(これが最後の生地だって分かってるよね?)Phil: Our backs are against the wall.
(後がないぞ。)Phil: Last chance at mastering the self-flipping pancake.
(自動でひっくり返るパンケーキを極める最後のチャンスだ。)Modern Family Season4 Episode19 (The Future Dunphys)
have one’s back against the wall は、背中が壁についてこれ以上下がれない様子から、「追い詰められている、後がない」という状況を表す言い方です。ここでは主語を our backs にして、2人で一緒に追い込まれていると伝えています。
the last of ~ は「〜の最後の分、残り」で、ルークは生地が残りわずかだという事実を確かめています。それを受けたフィルの Last chance at ~ing は「〜する最後のチャンス」で、生地の残りという事実を、挑戦の山場へと言い換えているのが分かります。
- A: The deadline is tomorrow morning.
(締め切りは明日の朝だよ。) - B: Our backs are against the wall. Let’s finish it tonight.
(後がないね。今夜中に仕上げよう。)
パンケーキを焼くだけの場面に、大一番を前にしたような言葉を当てはめているのが、このやり取りの見どころです。
「We left it all out there」と「live to fight another day」
最後の挑戦はその場ではうまくいかず、2人の間でこんなやり取りが交わされます。
Phil: It’s over.
(終わりだ。)Luke: No, it’s not!
(終わってない!)Phil: It’s over! It’s all right.
(終わりだよ! 大丈夫だ。)Phil: We left it all out there on the griddle.
(俺たちは鉄板の上で全部出し切った。)Phil: We live to fight another day.
(今日は退いて、また別の日に戦えばいい。)Modern Family Season4 Episode19 (The Future Dunphys)
It’s over. と No, it’s not! は、終わりを告げる側と認めない側の短い応酬です。フィルはもう一度 It’s over! と言ったうえで、It’s all right. と付け加えています。
leave it all out there は「持てる力を全部出し切る」という意味で、スポーツの試合のあとなどに耳にすることのある言い方です。本来は on the field(競技場で)などが続くところを、フィルは on the griddle(鉄板の上で)に置き換えています。
live to fight another day は、今回は引き下がって生き延び、次の機会にまた挑む、という意味の言い回しです。負けを認めつつも終わりにはしない、という前向きな締めくくりになります。終わってないと返すルークに対し、フィルは It’s over を認めたうえで、次があると示す言葉を重ねている点が印象的です。
- A: We lost the game.
(試合に負けちゃった。) - B: We left it all out there. We’ll live to fight another day.
(全部出し切ったんだ。また次に挑めばいい。)
「can’t make an omelet without breaking a few eggs」で受け止める
生地をむだにしたことを嘆く声に、フィルはことわざで返します。
Phil: Ah, I guess you can’t make an omelet without breaking a few eggs.
(まあ、卵をいくつか割らなきゃオムレツは作れないってことだな。)Modern Family Season4 Episode19 (The Future Dunphys)
you can’t make an omelet without breaking a few eggs は、何かを成し遂げるには多少の損失や犠牲はつきもの、という意味のことわざです。ここでの you は特定の相手ではなく、「人は誰でも」という一般的な主語として使われています。
I guess を前に置くことで、「まあ、そういうことだろうな」と自分に言い聞かせるような柔らかい響きになります。パンケーキづくりの場面で、料理にまつわることわざを持ち出しているのが面白いところです。
このことわざは、失敗やむだを責めるのではなく、「挑戦にはつきものだ」と受け止めるときに使えます。
- A: I spent all weekend on this design, and it didn’t work.
(週末ずっとこのデザインにかけたのに、うまくいかなかった。) - B: You can’t make an omelet without breaking a few eggs.
(多少のむだは、何かを作るにはつきものだよ。)
| 表現 | 場面での働き |
|---|---|
| Our backs are against the wall. | 後がない状況を言う |
| Last chance at ~ing | 最後の機会だと示す |
| We left it all out there. | 全力を出し切ったと認める |
| We live to fight another day. | 次の機会に向けて締めくくる |
| can’t make an omelet without breaking a few eggs | 損失を受け止める |
このほかにも、失敗のあとの場面では It’s all right. のような短い言葉が、気持ちを切り替えるきっかけになっています。フィルの言葉は大げさですが、どれも「終わりにしない」という向きでそろっています。
まとめ|失敗を前向きに締めくくる言葉
Our backs are against the wall で後がない状況を言い、We left it all out there で出し切ったことを認め、We live to fight another day で次につなげる。ことわざまで含めて、うまくいかなかった挑戦を前向きに締めくくる言葉がそろっています。
これからも『モダンファミリー』の家族の挑戦を観ながら、英語の言い回しを集めていきましょう。
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