アメリカの学校のチャリティー試合の文化と英語|『モダンファミリー』S08E16で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: アメリカの学校のチャリティー試合の文化と英語|『モダンファミリー』S08E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン8第16話の舞台は、高校で毎年開かれるチャリティーバスケットボールの試合です。出場するフィルだけでなく、売店を出すグロリアや、思いがけない来場者まで、会場にはさまざまな人が集まります。

学校のチャリティー行事には、日本の学校行事とは少し違う仕組みや言葉があります。会場の様子を手がかりに、募金の目的から買い物の仕組みまで、その文化と英語を見ていきます。

目次

保護者対教員の「charity game」とは

まずは、この試合がどんなものかをフィルの説明で確認します。フィルは一年前の試合を、こう振り返ります。

Phil: It was the annual high school charity basketball game parents versus teachers.
(毎年恒例の、高校のチャリティーバスケットボールの試合だった。保護者対教員のね。)

Phil: We were raising money for Mrs. Martin in the attendance office who lost her house in a mudslide.
(出席管理室のミセス・マーティンのために、お金を集めてたんだ。土砂崩れで家を失ってね。)

Phil: One minute it was present, the next it was absent.
(さっきまで「出席」してた家が、次の瞬間には「欠席」さ。)

Modern Family Season8 Episode16 (Basketball)

annual は「年に一度の、毎年恒例の」、versus は「〜対〜」で、試合の組み合わせを示すときに使います。書き言葉では vs. と略されることも多い語です。charity game は、収益を寄付に充てる目的で行う試合を指します。

保護者と先生がチームに分かれて対戦するチャリティー試合は、アメリカの学校の資金集めの行事として紹介されることがあります。目的は学校の設備や活動の支援、困っている人への寄付などさまざまで、形式や規模は学校や地域によって異なります。この回では、学校の職員を支えることが目的として語られます。

フィルの最後の一言は、attendance office(出席を管理する事務室)にかけた言葉遊びです。present と absent は、出欠を取るときの「出席」「欠席」を表します。出欠の言葉を使った、フィルの冗談と言えます。

売店で「raise money」、そして張り合い

この回の会場でも、保護者が食べ物を売ってお金を集めます。スポーツの会場で軽食や飲み物を売る売店は concession stand と呼ばれ、学校行事でもよく見られるとされます。この回では、マニーの学校の保護者で、グロリアと折り合いの悪いドナ・ダンカンが試合で食べ物を売ると話します。会場でナチョスを売ろうとするグロリアにも、ドナが声をかけます。

Dr. Donna: Gloria? Is that you? My brain’s having a hard time processing you in this context.
(グロリア? あなたなの? こういう場であなたを見ると、頭が追いつかないわ。)

Gloria: Yeah, I came to sell my nachos to raise money.
(ええ、ナチョスを売ってお金を集めに来たの。)

Dr. Donna: How nice.
(すてきね。)

— Mm-hmm.
(うん。)

Dr. Donna: Although, some people are saying it’s too little too late, that you can’t just show up and get credit for it.
(でも、遅すぎるし少なすぎるって言ってる人もいるの。ふらっと来ただけで評価されるわけじゃないって。)

Dr. Donna: I think it’s mean, but some people are saying it seems disingenuous.
(ひどい言い方だと思うけど、わざとらしく見えるって言う人もいるのよ。)

Gloria: I just got here.
(今来たばかりよ。)

Gloria: When did you talk to all these people?
(いつそんなに大勢と話したの?)

Modern Family Season8 Episode16 (Basketball)

raise money は「お金を集める、募金する」という、チャリティーの場面の基本表現です。too little too late は「少なすぎるうえに遅すぎる」という決まった言い回しで、対応が不十分なことを批判するときに使われます。get credit for ~ は「〜の手柄を認められる」、disingenuous は「誠実でない、わざとらしい」という意味です。

ドナは自分の意見としてではなく、some people are saying と人の声として批判を伝えます。グロリアの When did you talk to all these people? は、その「人の声」がどこから来たのかを問い返す切り返しになっています。

再入場のスタンプと会場の金券

会場に入るときの決まりごとも見えてきます。体育館には、NBA のスターであるチャールズ・バークリーとディアンドレ・ジョーダンも姿を見せます。

Charles Barkley: Is this where we get our hand stamped? Sometimes I like to leave and come back to things.
(ここで手にスタンプを押してもらうのかい? 一度出て、また戻ってきたくなることがあるからさ。)

Phil: Uh, why why are you here?
(あ、な、なんでここに?)

DeAndre Jordan: Our agent’s wife is a math teacher at the school.
(俺たちのエージェントの奥さんが、この学校の数学の先生なんだ。)

Modern Family Season8 Episode16 (Basketball)

get one’s hand stamped は「手にスタンプを押してもらう」という意味です。入場した人の手の甲にスタンプを押し、いったん外に出ても再び入れる目印にする方法は、イベントや試合の会場などで使われることがあります。leave and come back は、その仕組みを使う理由をそのまま言い表しています。

会場では、本物のお金(real ones)とは別に Dolphin Dollars と呼ばれる金券のようなものも使われています。グロリアの売店を手伝うマニーは、売り上げをこの二つに分けて報告します。仕組みは劇中では説明されませんが、行事の会場で使う独自のチケットや金券は、学校のイベントで見られることがあるとされます。

Gloria: Can I help you with anything?
(何にしましょう?)

Charles Barkley: I’m just going to buy a snack with my last five Dolphin Dollars.
(残りの5ドルフィン・ダラーで、軽食を買おうと思ってね。)

Charles Barkley: I don’t want to throw them away.
(無駄にしたくないんだ。)

Charles Barkley: That’s how they get you.
(そうやって使わせるのが、向こうの手なんだよ。)

Gloria: The nachos are amazing.
(ナチョスは最高よ。)

Gloria: But do not get anything from the stand that is over there
(でも、あっちの売店のものは買っちゃだめ。)

Charles Barkley: The hot dog lady? She just said the same thing about you.
(ホットドッグの人かい? さっき彼女も、君について同じことを言ってたよ。)

Modern Family Season8 Episode16 (Basketball)

Can I help you with anything? は、店員が客に声をかけるときの定番の言い方です。That’s how they get you. は「そうやって客を引き込むんだ」と、売る側の仕組みに軽く文句を言う口語表現です。互いの売店を客に勧めない様子からは、チャリティーの場でもグロリアとドナの張り合いが続いていることが分かります。

まとめ|チャリティー試合の会場の英語

charity game と parents versus teachers、募金の raise money、売店の concession stand、再入場の get one’s hand stamped。学校のチャリティー試合を通して、行事ならではの言葉と仕組みが見えてくる回です。

試合の行方だけでなく、会場の細かな様子にも目を向けながら、これからも『モダンファミリー』で英語を楽しんでいきましょう。

雪辱に挑むフィルや、ミスを隠すクレアの英語は同じ回のほかのコラムで、個々の言い回しはフレーズ記事で紹介しています。

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