海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン10第20話では、犬用ベッドの事業を始めたジェイが、商品を広めるためにSNSで人気の犬を招きます。迎える準備を進めるジェイとグロリアの会話には、仕事相手をもてなす英語も出てきます。
ペットがSNSで大勢のフォロワーを集め、商品の宣伝役になるという文化は、日本でも見かけるようになりました。この回の場面を起点に、その背景と関連する英語を見ていきます。
「I know the drill」で、仕事相手を迎える準備をする
物語の序盤、ジェイとグロリアは大事な来客を迎える準備をしています。
Jay: You look gorgeous.
(きれいだよ。)
Jay: Now, remember
(いいか、忘れるなよ)
Gloria: Okay, this is not my first time impressing your business associates.
(はいはい、あなたの仕事相手にいい印象を与えるのは、これが初めてじゃないのよ。)
Gloria: I know the drill.
(段取りはわかってる。)
Gloria: Laugh at their jokes, touch their arms
(冗談には笑って、腕に軽く触れて)
Jay: Yeah, and if he pees on the floor, don’t make a big deal out of it.
(ああ、それと、あいつが床でおしっこしても、騒ぎ立てるなよ。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)
business associates は「仕事上の付き合いのある相手」を広く指す言い方で、取引先や提携相手をまとめて表せます。impress は「好印象を与える」で、impressing your business associates は「あなたの仕事相手をもてなして感心させること」にあたります。グロリアの I know the drill. は「やり方はわかっている」という口語で、drill はここでは「決まった手順」の意味です。
ジェイが最後に付け加える don’t make a big deal out of it は「大ごとにするな」という意味の言い回しです。ところが、床でおしっこをするかもしれない相手という一言で、来客が人ではないことが分かります。グロリアが挙げた段取りは、人間の取引先を迎えるときのものだったと読み取れます。
アメリカのビジネスでは、取引先を自宅に招いてもてなす習慣があると言われることがありますが、その度合いは業種や地域、家庭によってさまざまです。この場面では、その「接待」の相手が犬であることが笑いの軸になっています。
「social-media influencer」と「followers」で影響力を語る
グロリアの驚きに続けて、ジェイが来客の正体を説明します。
Gloria: What is happening?
(どういうこと?)
Jay: I quit the closet game to become the king of high-end, whimsical dog beds.
(俺はクローゼットの商売から足を洗って、高級で遊び心のある犬用ベッドの王様になった。)
Jay: And to market them today, I’m hosting social-media influencer Arthur Goodboy.
(で、その売り込みのために、今日はSNSのインフルエンサー、アーサー・グッドボーイを招いてる。)
Jay: This little stud has over 5 million followers on the Instagram.
(このちびすけには、インスタグラムで500万人以上のフォロワーがいるんだ。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)
social-media influencer は「SNSで多くの人に影響を与える発信者」を指す語で、日本語でもインフルエンサーとして定着しています。followers はアカウントを登録して投稿を追う人たちで、その数が影響力の目安として語られることが多いです。
market は名詞の「市場」のほか、動詞で「売り込む、宣伝して売る」の意味になり、to market them は「それら(犬用ベッド)を売り込むために」にあたります。host も動詞で「(客を)迎える、招く」を表し、I’m hosting ~ は「今日は〜を招いている」と予定を伝える形です。
英語圏では、犬や猫などのペットのアカウントが数百万人規模のフォロワーを集める例があると言われ、飼い主が写真や動画を発信してアカウントを運営する形が一般的とされます。こうしたアカウントは pet influencer と呼ばれることもあり、ペット用品の宣伝と相性がよいと考える企業もあるようです。ジェイがわざわざ犬を招くのも、この影響力を当てにしているからだと台詞から読み取れます。
「endorsement」と「likes」で商品PRの仕組みを知る
ジェイの説明は、こう締めくくられます。
Jay: One photo of him with a product can be a game-changer.
(こいつが商品と写った写真1枚で、流れががらっと変わることもある。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)
game-changer は「状況を一変させるもの」で、ビジネスの場面では新製品や戦略についてよく使われます。人気アカウントの投稿に商品が1回写るだけで売れ行きが変わり得る、という期待がこの一言に込められています。
ただし、宣伝を引き受けるかどうかには条件もあります。来客の場面では、こんな言葉が交わされます。
— I like to make sure that Arthur Goodboy really loves the product before we do any endorsements.
(宣伝を引き受ける前に、アーサー・グッドボーイが本当にその商品を気に入るか確かめたいんです。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)
endorsement は「推薦、お墨付き」で、有名人などが商品を公に勧める宣伝契約を指して使われることが多い語です。投稿の際には、それが宣伝であることを示す表示を求められる場合が多いとされますが、決まりは国や地域、サービスによって異なります。
話の後半には、投稿への反響を伝える言葉も出てきます。
— He posted one minute ago.
(1分前に投稿してる。)
— It’s already got 5,000 likes.
(もう5,000件も「いいね」がついてる。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)
post は動詞で「投稿する」、likes は「いいね」の数を表します。It’s already got ~ likes. は「もう〜件のいいねがついた」と反響の速さを伝える形です。企業の依頼による宣伝目的の投稿を指す sponsored post という語もあわせて知っておくと、SNSまわりの英語が読み取りやすくなります。
まとめ|ペットのSNS人気と商品PRの英語
social-media influencer と followers で影響力を語り、market と game-changer で売り込みへの期待を示し、endorsement と likes で宣伝の条件と反響を伝える流れを見てきました。SNS時代の商品PRを語る基本の語彙がそろっています。
人気の犬を迎えて張り切るジェイの姿を、『モダンファミリー』を観ながら追ってみるのも楽しみ方のひとつです。
同じ回のほかのコラムでは、急に決まった結婚式の招待客をめぐる会話や、改まった頼みを即答で断られる会話も取り上げています。


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