改まったお願いに「Nope.」と即答されたら、英語で何と返す?|『モダンファミリー』S10E20で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 改まったお願いに「Nope.」と即答されたら、英語で何と返す?|『モダンファミリー』S10E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

『モダンファミリー』シーズン10第20話の終わりに、フィルがクレアの父ジェイに、結婚の許しを改めて求める場面があります。結婚して25年近くたってからの改まった頼みに、ジェイの返事はたった「Nope.」の一言です。

改まった頼みを切り出す言い方、即答で断る言い方、そして断られた側が冗談で受け流し、条件を出して話をまとめる言い方まで、2人の短いやりとりを順に見ていきます。

目次

「You wanted to talk to me?」と「So ask me.」で改まった話を受ける

場面は、ジェイがフィルに用件を尋ねるところから始まります。

Jay: You wanted to talk to me?
(俺に話があるって?)
Phil: Yeah.
(ええ。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)

You wanted to talk to me? は、呼ばれた側が「話があるそうだね」と用件を促す決まった形です。want を過去形にすると「話したいと言っていたよね」と少し距離を置いた響きになり、相手が切り出しやすくなります。職場で I heard you wanted to see me.(会いたいと聞いたけど)と言うのも同じ使い方です。

フィルはこのあと、ディランが自分のところへ許しを求めに来なかったことが気になっていたと話します。そして、自分もクレアと駆け落ちで結婚したため、ジェイに正式に頼んでいなかったと気づいた、と続けます。

Jay: So ask me.
(なら、頼んでみろ。)
Phil: Okay.
(わかりました。)
Phil: Jay I love your daughter very much, and I would like your
(ジェイ、娘さんを心から愛しています。それで、あなたの……)
Jay: Nope.
(だめだ。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)

So ask me. の so は「それなら」で、相手の前置きを受けて「だったら言ってみろ」と促す一言です。フィルの I would like your ~ は「あなたの〜をいただきたい」という丁寧な頼み方ですが、最後まで言い終わる前に遮られます。ジェイの Nope. は No をくだけさせた形で、迷いのない即答として響きます。改まった前置きが長いほど、この短い一語との落差が際立つやりとりです。

「But seriously」で言い直し、「I’m not on board.」で断られる

遮られたフィルは、冗談として受け止めてから頼み直します。

Phil: That’s very funny.
(面白いですね。)
Phil: Um But seriously, I would very much like your blessing
(ええと、でも真面目な話、ぜひお許しをいただきたいんです)
Jay: Sorry.
(悪いな。)
Jay: I’ve got several concerns.
(いくつか気になる点がある。)
Jay: I’m not on board.
(賛成できん。)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)

That’s very funny. But seriously, ~ は、相手の返事を冗談として受け流し、本題に戻る流れを作ります。真正面から反論せずに、場の空気を保ったまま言い直せる型です。I would very much like ~ は like を very much で強めた丁寧な形で、改まった頼みにふさわしい響きを持ちます。blessing は「祝福」のほか、結婚などへの「同意・お許し」を指して使われることが多い語です。

一方のジェイは、Sorry. と短く断ってから I’ve got several concerns. と理由がありそうな前置きを置き、I’m not on board. で締めます。be on board は「(計画などに)賛成している、乗っている」という口語で、否定にすると「その話には乗れない」という意味になります。Is everyone on board with the plan?(みんな、この計画に賛成?)のように会議でも使われます。

このあとの展開を見ると、ジェイは本気で反対しているというより、フィルをからかって断り続けていると読み取れます。断る側の表現としても、言われる側の受け止め方としても参考になる応酬です。

「just a formality」と「How many ~ is this gonna cost me?」で切り返す

断られ続けたフィルは、念押しで切り返します。

Phil: You realize this is just a-a formality.
(これはただの、か、形式だって分かってますよね。)
Phil: We’ve been married for almost 25 years.
(俺たち、もう25年近く結婚してるんですよ。)
Jay: And the entire time, without my blessing.
(その間ずっと、俺の許しなしでな。)
Phil: Okay, how many dog beds is this gonna cost me?
(わかりました、犬用ベッドをいくつ買えばいいんです?)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)

You realize ~ は「〜だって分かってるよね」と、相手も知っているはずの事実を確認する念押しの言い方です。formality は「形だけの手続き」で、just a formality とすると「ただの形式」と重みを下げる響きになります。ジェイはフィルの言葉をそのまま受けて And the entire time, without my blessing. と返し、25年間という長さを逆手に取ります。

フィルの How many ~ is this gonna cost me? は「これにはいくら(何個)払えばいいんだ?」と、条件を出させて話を進める言い方です。犬用ベッドの事業を始めたジェイに合わせた、フィルらしい切り返しになっています。What’s it gonna cost me?(見返りに何が要る?)のように、物以外の見返りを尋ねるときにも同じ形が使えます。

Jay: Five.
(5つ。)
Phil: Three.
(3つ。)
Jay: Four.
(4つ。)
Phil: Done.
(決まり。)
Jay: Blessed!
(許す!)
Modern Family Season10 Episode20 (Can’t Elope)

数字を言い合って歩み寄り、Done.(それで決まり)で合意する流れは、値段交渉の典型的な形です。最後の Blessed! は blessing を受けた冗談めかした承諾で、断りから許しまでが一瞬で決着したことが分かります。

まとめ|即答の「Nope.」には受け流しと条件で返す

So ask me. で促され、Nope. と I’m not on board. で断られたフィルが、But seriously で言い直し、just a formality と How many ~ is this gonna cost me? で切り返す流れを見てきました。断る側と頼む側、両方の英語がそろっています。

『モダンファミリー』の家族のやりとりには、こうした短い応酬の英語がこれからも次々と登場します。

同じ回のほかのコラムでは、急に決まった結婚式の招待客をめぐる会話や、ペットのSNS人気をめぐる話も取り上げています。

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