「Every house needs a “wow” factor, right?」に見る、売る家の「目玉」と予算オーバーをめぐる英語表現|『モダンファミリー』S04E18で学ぶ英会話

『Modern Family』コラム: 「Every house needs a "wow" factor, right?」に見る、売る家の「目玉」と予算オーバーをめぐる英語表現|『モダンファミリー』S04E18で学ぶ英会話

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『モダンファミリー』シーズン4第18話では、クレアとキャメロンが、売りに出すために手を入れている家の仕上げをめぐって意見を戦わせます。人目を引く設備を足したいキャメロンと、予算を守りたいクレアの言い分が正面からぶつかる回です。

「家の売り」と「予算オーバー」は、改装に限らず買い物や企画の相談でも出てくる話題です。2人のやりとりから、提案する側と止める側の英語を順に見ていきます。

目次

「over budget」と、質と値段の比べ方

話は台所の天板選びから始まります。キャメロンは最初の候補を見せたあと、もう一つの候補を出します。

Cameron: Okay, well, uh I also found this one.
(じゃあ、えっと、こっちも見つけたんだ。)

Cameron: It’s not as nice, but it’s less expensive.
(そこまで素敵じゃないけど、こっちのほうが安いよ。)

Claire: Well, it’s still over budget, but I guess it’s okay.
(まあ、それでも予算オーバーだけど、いいことにしましょう。)

Cameron: Mm.
(うん。)

Modern Family Season4 Episode18 (The Wow Factor)

It’s not as nice は、not as ~ as の後ろ半分(as the first one)を省いた形です。比べる相手が目の前にあるので、as 以下を言わなくても「さっきのほどは」と伝わります。続く less expensive は cheaper とほぼ同じ意味ですが、「安っぽい」という響きを避けたいときに選ばれることが多い言い方です。品質で一歩譲り、値段で取り返すという二つの情報を、but で一文につないでいるのが分かります。

クレアの over budget は「予算を超えている」という定番の言い方です。反対は under budget、ぴったり収まれば on budget と言います。still が入ることで「安い方にしても、まだ超えている」という含みが加わります。そのうえで I guess it’s okay と受け入れるので、全面的な賛成ではなく「まあ仕方ない」という渋い承認として読み取れます。I guess を前に置くだけで、言い切りを和らげられる点も押さえておきたいところです。

  • A: It’s not as nice, but it’s less expensive.
    (そこまでよくはないけど、こっちのほうが安いよ。)
  • B: It’s still over budget, but I guess it’s okay.
    (それでも予算オーバーだけど、まあいいか。)

「”wow” factor」と、案を引っ込める言い方

場面は裏庭に移り、キャメロンが次の提案を切り出します。

Cameron: Every house needs a “wow” factor, right?
(どんな家にも「わあ!」って言わせる目玉が必要だよね?)

Claire: Mm
(うん)

Cameron: What is the one thing this backyard is missing?
(この裏庭に一つだけ足りないものって何だと思う?)

Claire: A qualified buyer?
(資金のある買い手?)

Cameron: Now don’t be silly.
(もう、ふざけないで。)

Cameron: No.
(違うよ。)

Cameron: A water feature with a fire element.
(火の演出つきの水の設備さ。)

Modern Family Season4 Episode18 (The Wow Factor)

wow factor は、見た人に「わあ」と言わせる要素、つまり目玉や決め手を指す名詞句です。家や商品、プレゼンの話でよく耳にする言い方とされます。キャメロンは What is the one thing ~ is missing? と問いかけ、答えを自分で言うための前振りにしています。クレアの A qualified buyer? は「条件を満たした買い手」、つまり買う力のある客のことで、設備より買い手が要るという切り返しです。

クレアが Oh, God, no. と断っても、キャメロンは壁から水が流れ落ちて15分ごとに炎が上がる案を語ります。その後、急に引き下がります。

Cameron: Maybe I’m being a little ambitious.
(ちょっと欲張りすぎたかもね。)

Cameron: So let’s just do a couple dancing water fountains, call it a day.
(じゃあ、踊る噴水をいくつか置くだけにして、それで手を打とう。)

Claire: No, wait.
(待って。)

Claire: Cam, Cam, Cam.
(キャム、キャム、キャム。)

Claire: That’s gonna still put us, like, $3,500 over our landscape budget.
(それでも造園の予算を3,500ドルくらいオーバーしちゃうのよ。)

Modern Family Season4 Episode18 (The Wow Factor)

Maybe I’m being a little ambitious. は、自分の案が大きすぎたと認める前置きです。be being で、今回の案に限っては、と一時的な振る舞いに絞っています。call it a day は本来「今日はここまでにする」という意味で、ここでは「それで決まりにしよう」と話を締める使い方です。クレアは put us $3,500 over と具体的な金額で止めます。名前を3回重ねる呼びかけも、相手の勢いを止める合図として働いています。

「price ourselves out of the market」と、お披露目の決まり文句

噴水の件で意見が割れた2人は、キャメロンが呼んだ施工業者のパムを交えて話し合います。その席でクレアは、自分の考えをこう述べます。

Claire: I just feel that we might be pricing ourselves out of the market.
(ただ、高くしすぎて買い手がつかなくなるんじゃないかと思うの。)

Claire: If a family wants to come in here, and–and build themselves a fountain, they can do so themselves.
(ここに来た家族が噴水を作りたいなら、自分たちでやればいいでしょ。)

Modern Family Season4 Episode18 (The Wow Factor)

price oneself out of the market は「値段を上げすぎて、市場で相手にされなくなる」という意味の言い回しです。主語に ourselves を入れることで、売る側が自分で自分の首を絞めるというニュアンスが出ます。I just feel that ~ の前置きは、反対意見を個人の感触として出し、角を立てにくくする働きがあります。they can do so themselves の do so は直前の build a fountain を受け、同じ動詞の繰り返しを避けています。

しかし話はそこで終わりません。キャメロンはクレアとパムを呼び出し、こう切り出します。

Cameron: I’m sure you’re both wondering why I summoned you here tonight.
(今夜なぜ2人を呼び出したのか、きっと気になってるよね。)

Cameron: I now present to you the “wow” factor.
(それではご覧に入れましょう、「わあ」の目玉を。)

Claire: Cam I cannot believe that you went rogue.
(キャム、勝手に突っ走ったなんて信じられない。)

Pam: Uncool.
(感心しないわね。)

Pam: I am with Claire on this.
(この件はクレアに賛成よ。)

Cameron: You’ll soon see why.
(すぐに分かるさ。)

Cameron: Prepare your senses for dancing waters.
(踊る水を味わう心の準備をどうぞ。)

Modern Family Season4 Episode18 (The Wow Factor)

I’m sure you’re both wondering why ~ と I now present to you ~ は、発表会や披露の場で使われるもったいぶった決まり文句です。summon(呼び出す)という硬い語を選んでいるのも、大げさな演出の一部と言えます。パムの be with someone on this は「この件では〜の側につく」という意味で、on this を付けることで賛成の範囲を今回の件に絞っています。

まとめ|「目玉」と「予算」のせめぎ合い

wow factor や call it a day で提案を押し出す側と、over budget や price ourselves out of the market で踏みとどまる側。同じ家をよくしたい2人でも、選ぶ言葉の方向がはっきり分かれているのが見えてきます。

『モダンファミリー』の改装の場面を観ながら、言い分の英語をこれからも拾っていきましょう。

同じ回のほかのコラムやフレーズ記事では、この2人の駆け引きやフィルの家の修理を別の角度から取り上げます。

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