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『モダンファミリー』シーズン3第23話で、ジェイは妻のグロリアを自分のなじみの店に連れて行き、自分の名前がついたサンドイッチをすすめます。ところがグロリアの感想は率直そのもので、帰り道には「何でも正直に言うべきか」をめぐって2人の言い合いが始まります。
感想を求める一言、率直な答え方、そして正直さと思いやりの線引き。2人の会話を場面の順に見ていきます。
「I don’t like it.」──感想を求められて正直に答える
ジェイはメニューをよく読むようグロリアに促し、スープの下にあるサンドイッチの欄を見せます。そこには店がジェイの名前をつけた「ジェイ・プリチェット」というサンドイッチがあり、ターキーやベーコンに加えてアンチョビまで重ねた一品です。グロリアは、サンドイッチを作ったのかシカをおびき寄せたのかと切り返します。店員のマキシンが注文を通したそのサンドイッチを、ジェイはひと口食べてみるよう勧め、感想を待ちます。
Jay: Come on! I’m– I’m anxious to hear what you think.
(ほら! お、お前の感想が聞きたくてしょうがないんだ。)Jay: I see it growing on ya.
(だんだん気に入ってきたのが分かるぞ。)Jay: It’s like Maxine when she first tried it.
(マキシンが初めて食べたときと同じだ。)Jay: You know, she–
(ほら、あいつも──)Gloria: I don’t like it.
(好きじゃないわ。)Modern Family Season3 Episode23 (Tableau Vivant)
I’m anxious to hear ~ は「〜を聞きたくてたまらない」という前のめりな言い方です。grow on someone は「最初はそうでもなかったものが、だんだん好きになってくる」という意味で、ジェイはグロリアの様子にその変化が見えると言い張っています。グロリアはその途中で I don’t like it. とさえぎり、少しあとでもう一度くり返します。
Gloria: I don’t like it.
(好きじゃない。)Jay: That’s all you can say?
(言うことはそれだけか?)Gloria: It tastes bad in my mouth.
(口に入れるとまずいの。)Gloria: It’s like a fish and a turkey beat themselves to death with a pepper.
(魚と七面鳥がパプリカで殴り合ったみたいな味よ。)Jay: Okay, fair enough.
(分かった、それもそうだな。)Modern Family Season3 Episode23 (Tableau Vivant)
That’s all you can say? は「感想はそれだけか」と、もう少し言葉を足してほしいときの聞き返しです。fair enough は「もっともだ」「それなら仕方ない」と、相手の言い分をいったん受け止める一言です。ただしジェイの受け止めはここで終わらず、話は帰り道まで持ち越されます。
「Some things you say, some things you don’t.」──正直さの線引き
帰り道ずっと黙っていたジェイに、グロリアは車の中で理由を尋ねます。
Gloria: Is it because of the sandwich?
(サンドイッチのせい?)Jay: Ah, you maybe could have eaten half of it Said a couple of nice things.
(まあ、半分くらいは食べてもよかったんじゃないか。褒め言葉の1つ2つも言ってな。)Gloria: It’s just a sandwich, Jay.
(ただのサンドイッチじゃない、ジェイ。)Jay: It’s not about the delicious sandwich, Gloria.
(あのうまいサンドイッチの話じゃないんだよ、グロリア。)Jay: It’s about being respectful of a person’s feelings.
(人の気持ちを尊重するって話だ。)Gloria: But I was just being honest.
(でも、正直に言っただけよ。)Jay: You don’t have to be honest about every little thing in a relationship.
(親しい間柄だからって、細かいことまで全部正直に言わなくていいんだ。)Jay: Some things you say, some things you don’t.
(言うこともあれば、言わないこともある。)Modern Family Season3 Episode23 (Tableau Vivant)
It’s not about A. It’s about B. は「Aの話ではなく、Bの話だ」と、話の焦点を置き直すときの組み立てです。ジェイは、問題はサンドイッチの味ではなく be respectful of someone’s feelings(人の気持ちを尊重すること)だと言い直しています。
グロリアの I was just being honest. は、進行形にすることで「そのとき正直にふるまっていただけ」と、自分の態度を弁護する響きになります。ジェイの Some things you say, some things you don’t. は、後半の say を省いた対句で、「口にすることもあれば、しまっておくこともある」という線引きを短く言い切っています。
- A: Did you tell her the haircut looks bad?
(その髪型が似合ってないって、彼女に言ったの?) - B: No. Some things you say, some things you don’t.
(言ってない。言うこともあれば、言わないこともあるんだよ。)
このあとグロリアに、それなら言わずにいることは何なのかと迫られ、ジェイは胸にしまっていた不満を1つ口にします。今度はそれをめぐって、2人の言い合いが始まります。
「You’re not missing anything.」と、歩み寄りの一言
アレックスの美術の発表会のあと、グロリアはあのサンドイッチについてこう話しています。
Gloria: I tried that sandwich.
(あのサンドイッチ、食べてみたけど。)Gloria: It’s not that good.
(そんなにおいしくないわ。)Gloria: You’re not missing anything.
(食べなくても損はないわよ。)Modern Family Season3 Episode23 (Tableau Vivant)
not that good は that を添えることで「それほどでもない」と評価を少し和らげる言い方で、You’re not missing anything. は「逃しても惜しくない」と相手を安心させる一言になります。
その後、ジェイがなじみの店に1人でいるところへ家族が次々とやって来て、グロリアも姿を見せます。
Jay: There she is.
(お、来たな。)Maxine: Well, look who made it.
(あら、来られたのね。)Gloria: Hola, Maxine.
(こんにちは、マキシン。)Gloria: So nice to see you.
(会えてうれしいわ。)Maxine: Let me get you some menus.
(メニューをお持ちしますね。)Gloria: We don’t need it.
(いらないわ。)Gloria: It’s Jay Pritchetts all around!
(全員ジェイ・プリチェットでお願い!)Modern Family Season3 Episode23 (Tableau Vivant)
look who made it は「誰が来たかと思えば」と、来るか分からなかった相手を迎える一言です。~ all around は「全員に同じものを」という注文の仕方で、おいしくないと言っていたサンドイッチを全員分頼む流れは、車の中で聞いた言葉への返事とも読み取れます。
まとめ|言うこと、言わないこと
I don’t like it. や It’s not that good. は率直な感想、fair enough は受け止めの一言です。be respectful of someone’s feelings と Some things you say, some things you don’t. からは、正直さと思いやりの線引きが見えてきます。
次の回も、家族の会話から英語を拾っていきましょう。
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