海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
『モダンファミリー』シーズン5第7話は、学校のフェアの一日を描いた回です。20回目の記念日を迎えたクレアとフィルは、それぞれ相手を驚かせる計画を用意しています。フェアの会場で、二人の思惑は「帰る」「帰らない」のやり取りとなって表に出てきます。
今回は、その場を切り上げようと持ちかける言い方と、渋る返し、引き留める言い方を順に見ていきます。誘いを断るときや、帰りたいと伝えるときにも応用しやすい表現が並びます。
「what do you say we ~?」で帰ろうと切り出す
まず、クレアはフィルへの記念日の贈り物について、こう語ります。
Claire: I have a long history of giving Phil bad anniversary gifts, but this year, I have planned something amazing.
(フィルには長年ひどい記念日の贈り物ばかりしてきたけど、今年はすごいのを用意したの。)Claire: The traditional 20th gift is china, but what am I gonna do, give him a plate? I already did that.
(20年目の定番の贈り物は陶磁器だけど、どうしろっていうの、お皿をあげる? それはもうやったし。)Modern Family Season5 Episode7 (A Fair to Remember)
そのクレアが、フェアの会場でフィルにこう持ちかけます。
Claire: Honey, um, what do you say we pack it in and go home?
(ねえ、その、そろそろ切り上げて帰らない?)Phil: What? No.
(え? やだよ。)Phil: I mean, we just got here.
(だって、来たばっかりじゃないか。)Phil: I haven’t even whacked a mole yet.
(まだモグラたたきもやってないんだぞ。)Claire: I know, but I just got off the Ferris wheel, and I’m feeling really queasy.
(分かってる。でも観覧車を降りたばかりで、すごく気持ち悪いのよ。)Modern Family Season5 Episode7 (A Fair to Remember)
What do you say we ~? は「〜するのはどう?」と提案を切り出す口語の形で、Why don’t we ~? よりも相手の返事を待つ響きがあると言われます。pack it in は「切り上げる」「終わりにする」という意味で、go home と並べて帰る提案をはっきりさせています。
フィルの we just got here は「来たばかり」、I haven’t even ~ yet は「まだ〜すらしていない」と、帰るには早いと渋る返しです。クレアの I know, but ~ は、相手の言い分をいったん受けてから自分の事情を出す型で、queasy は乗り物の後などの軽い吐き気を表す語です。
帰りたい側と渋る側の往復は、日常の誘いにもそのまま応用できます。
- A: What do you say we call it a night?
(そろそろお開きにしない?) - B: I mean, we just got here. I haven’t even had dessert yet.
(だって、来たばかりだよ。まだデザートも食べてないし。)
「But you’re gonna miss ~」で引き留める
フィルには、フェアのバンドで歌い、クレアを驚かせるという計画があります。クレアの訴えに、フィルは引き下がりません。
Phil: But you’re gonna miss the Dad Beats.
(でも、ダッド・ビーツを見逃しちゃうよ。)Phil: No way.
(ありえないって。)Phil: Come on.
(ほら。)Phil: Let’s get you a fried pickle!
(揚げピクルスでも食べようよ!)Claire: Phil, I might throw up.
(フィル、吐きそう。)Phil: No one throws up until I sing.
(俺が歌うまでは誰も吐いちゃだめだ。)Modern Family Season5 Episode7 (A Fair to Remember)
But you’re gonna miss ~. は「〜を見逃すよ」と、帰った場合に失うものを示して引き留める言い方です。Come on. は「ほら」「いいじゃない」と誘い直す一言で、Let’s get you ~! は「〜を買ってあげよう」と、相手の気分を変える提案を差し出す形です。
クレアは I might throw up.(吐きそう)と体調をさらにはっきり伝えます。might を使うと「〜するかもしれない」と、差し迫った状態をやや控えめに言えます。
続くフィルの No one throws up until I sing. は、「〜するまでは誰も…しない」という言い方を、歌う自分の出番に引き寄せた冗談めかした一言です。自分の出番を何より気にかけている様子が、短い一文から読み取れます。
引き留めたいときは、相手が失うものを示す形と、代わりの楽しみを差し出す形を組み合わせると、押しつけがましさが和らぎます。
- A: I think I’ll head home.
(そろそろ帰ろうかな。) - B: But you’re gonna miss the fireworks. Come on, let’s get you something to drink.
(でも、花火を見逃しちゃうよ。ほら、何か飲み物でも買おう。)
「I can’t do this right now.」第三者に頼んで断る
この後、フェアの催しで、クレアは「罪状」を読み上げられる側に回ります。クレアは父ジェイにこう頼みます。
Claire: Dad, tell him I can’t do this right now.
(パパ、今は無理だってこの人に言って。)Phil: Come on.
(いいじゃないか。)Phil: Please.
(頼むよ。)Phil: Go ahead.
(どうぞ。)Phil: Read her the charges.
(罪状を読み上げてやってくれ。)Modern Family Season5 Episode7 (A Fair to Remember)
tell him ~ は「彼に〜と伝えて」と、第三者を通して断る言い方です。I can’t do this right now. の right now は「今は」を強め、時間がないことを短く伝えます。対するフィルの Please. Go ahead. は、催しを進める側を後押しする一言で、帰りたいクレアとは逆の方向に話が進みます。
自分で直接断りにくい場面では、Can you tell them I can’t make it?(行けないって伝えてくれる?)のように、間に立つ人へ伝言を頼む形も使えます。right now を添えると「今は無理だけれど、ずっと無理なわけではない」という含みも出せます。
帰ろうとするクレアにも、引き留めるフィルにも、それぞれ用意した計画がありました。クレアが贈り物を見せる場面で、フィルはこう声を上げます。
Phil: Oh, my God.
(うわあ。)Phil: Chinese acrobats?! You’re brilliant.
(中国雑技団!? 君は天才だ。)Modern Family Season5 Episode7 (A Fair to Remember)
You’re brilliant. は相手の発想や行動を手放しでほめる一言です。帰る、帰らないの押し問答の先に、贈り物が待っていたことが分かります。
まとめ|帰る提案と引き留めの英語
What do you say we ~? で帰ろうと持ちかけ、we just got here や I haven’t even ~ yet で渋り、But you’re gonna miss ~ や Come on. で引き留める。クレアとフィルのやり取りには、予定を切り上げたいときと、まだ居たいときの言い方がそろっています。
次回も『モダンファミリー』の会話を観ながら、場面ごとの英語を味わっていきましょう。
フェアの会場で交わされるほかの英語は、同じ回のコラムやフレーズ記事でも取り上げています。


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