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夢中になっているうちに、気づいたら約束の時間を過ぎていて、「時間を忘れていて」と言い訳をしたくなった経験はありませんか。
そんなときにぴったりの「lose track of time」を、『モダンファミリー』シーズン5第5話の後半、レストランに遅れて着いたキャメロンとミッチェルが、ジェイに遅れた事情を説明するシーンから、一緒に見ていきましょう。
「lose track of time」の意味とニュアンス
lose track of time
意味:時間がたつのを忘れる、時間の感覚をなくす
lose track of timeは、何かに夢中になったり、気を取られたりして、どれだけ時間が経ったのかわからなくなる状態を表す表現です。ゲームや読書に没頭して気づいたら夜になっていたとき、楽しくて予定の時間を過ぎてしまったときなど、時間の感覚が飛んでしまう場面で使えます。過去の出来事として話すときは、lost track of timeの形になります。While I was reading, I lost track of time.のように、何をしていたのかを添える言い方もでき、夢中になっていた対象が具体的に伝わります。
遅刻の理由を述べる場面でも登場します。「うっかり」という軽い言い訳の響きがあるため、遅れたことを軽くわびるときの言い方としても使われます。I’m sorry I’m late. I lost track of time.のように、謝罪とセットで添えると、自然な説明になります。
trackは「跡」や「進み具合」を表す名詞で、lose track of ~は「~の進み具合を見失う」という形です。「時間の跡を見失う」と直訳すると不自然ですが、「経過している時間を把握できなくなる」というひとまとまりで捉えると、意味がつかめます。
【ここがポイント!】
- 「lose track of time」の核は、夢中や気の緩みで、時間の進み具合をつかめなくなること
- 遅れた理由を軽く説明するときに使える、「うっかり」の響きを持つ表現
- 主語は人で、「時間が忘れられる」ではなく「人が時間の感覚をなくす」と考える
『モダンファミリー』S05E05のシーンで見てみよう
意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。
レストランの店員が、残りの連れがまもなく来なければ席を譲ることになると客に伝え、ジェイが「もうすぐ来る」と答えます。そこへミッチェルが、父ジェイに遅れたことを改めてわびます。キャメロンが「ミッチェルが音楽をかけて」と遅れの理由を説明すると、ミッチェルは「実はキャムが」と言い返し、二人が互いに相手の側に理由を置く食い違いに注目です。
Fiona: Sir, if the rest of your party doesn’t arrive soon, we have to give up your table.
(お客様、残りのお連れ様がまもなくお見えにならない場合は、お席をお譲りしなければなりません。)Jay: Any minute.
(もうすぐ来る。)Mitchell: Again, dad, sorry we’re late.
(父さん、改めてごめん、遅れて。)Cameron: Yeah, you know, Mitchell put on some music, and we were primping and dancing around, and I guess, well, we just lost track of time.
(うん、実はさ、ミッチェルが音楽をかけて、二人でおめかしして踊ってたら、なんていうか、時間を忘れちゃって。)Mitchell: Actually, dad, what happened was Cam was practicing this trick where he pretends to be accommodating and then magically gets his way.
(いや父さん、実はね、キャムがある技を練習してたんだよ。聞き分けのいいふりをして、いつの間にか自分の思いどおりにするっていう技をさ。)Modern Family Season5 Episode5 (The Late Show)
シーン解説と心理考察
ミッチェルの「改めてごめん」という一言には、遅れたことを素直にわびる気持ちがにじんでいます。そこに続くキャメロンは、ミッチェルが音楽をかけ、二人でおめかしして踊っていた、と遅れの原因をミッチェルの側に置く形でジェイに説明し、「時間がたつのを忘れちゃって」と結びます。
その直後に、ミッチェルが「いや」と切り出し、同じ遅れについて別の事情を語ります。キャメロンが「聞き分けのいいふりをして、思いどおりにする技」を練習していた、という説明です。同じ遅れをめぐって、キャメロンは音楽をかけたのはミッチェルだと言い、ミッチェルは原因はキャメロンの技だと言い返します。二人が互いに相手の側に理由を置く、食い違う話です。ここでのlost track of timeは、キャメロンの側の言い分を表す一言です。
二人の説明がずれていることで、父であるジェイを前に、遅れをめぐる話が二通り並ぶ形になります。ミッチェルが「いや」と間に入る呼吸と、そこから話が別の方向に進んでいく流れが、会話の温度を変えているのが見どころです。
また、店員が告げる席の期限と、それに続く「もうすぐ来る」という短い返事が、遅れの状況を先に見せています。遅れた一行が席を失いかけている状況の中で、二人の説明が始まります。
『モダンファミリー』流・覚え方のコツ
机の上の時計の針を目で追っていたはずなのに、ふと目を離した隙に、どこまで進んだのかがわからなくなる場面を思い浮かべてみましょう。track(進み具合)を、lose(失う)。時間の進み具合の目印を見失って、今がいつなのかつかめない状態です。これは語の由来の説明ではなく、覚え方の工夫です。
夢中になっているほど時計が視界から消えていく、という一般的な絵を思い浮かべてみてください。時計を見失う絵と、遅れた理由を軽くわびる一言を結びつけておくと、待ち合わせに遅れた場面で口から出やすくなります。キャメロンが遅れの理由として挙げた「時間がたつのを忘れちゃって」という一言も、この絵と重ねて覚えられます。
例文で覚える「lose track of time」
遅れたときの言い訳として使えるlose track of timeを、3つの例文で確かめてみましょう。
Sorry I’m late! I lost track of time at the bookstore.
(遅れてごめん! 本屋で時間を忘れちゃって)
待ち合わせに遅れた日常の場面です。文頭に謝罪を添えると、軽いおわびの気持ちが伝わります。
When I play the guitar, I always lose track of time.
(ギターを弾いていると、いつも時間を忘れてしまう)
趣味に没頭する様子を話す場面です。alwaysを添えると、いつものことという習慣の響きになります。
A: It’s already midnight!
B: Oh, no. I totally lost track of time.
(A:もう夜中の12時だよ!)
(B:あ、しまった。すっかり時間を忘れてた。)
気づいたら遅い時間になっていた友人同士の会話です。totallyを添えると、「すっかり」という驚きの気持ちが加わります。
あわせて覚えたい関連表現
time flies
(時間があっという間に過ぎる)
time fliesは「時間が速く過ぎる」という感想を述べる表現で、主語はtimeです。lose track of timeは、人が時間の感覚をなくす状態を表し、主語は人になります。
lose track of
(~の把握を見失う)
lose track ofの後ろには、timeのほかにcountやpeopleなど、幅広い名詞を置けます。lose track of timeは、その中の時間を対象にした形です。
be running late
(遅れている)
be running lateは「遅れている状態」を伝える表現で、理由は含みません。lose track of timeは、遅れた理由を説明するときに使えます。
Note|lose track ofの後ろに置ける名詞と節
lose track of timeは、lose track ofという大きな形の一例です。
lose track ofの後ろには、time以外にもさまざまな対象を置けます。lose track of the conversationなら、「会話の流れを見失う」という意味です。I lost track of the conversation halfway through.のように使います。lose track of countは「数えるのを見失う」、つまり「何回だったかわからなくなる」という意味で、I lost track of count.の形で使えます。さらに、疑問詞で始まる節を続けることもできます。I lost track of where I put my keys.なら、「鍵をどこに置いたのか把握できなくなった」という意味です。名詞でも節でも、「何かの進み具合や所在を把握できなくなる」という一つの意味でつながっています。
キャメロンのlost track of timeは、名詞のtimeを置いた最もシンプルな形でした。経過した時間がつかめなくなったことを、短く言い表しています。
lose track ofの後ろに置く対象を入れ替えるだけで、把握できなくなったものを自在に言い分けられます。
まとめ|時間を忘れた理由を、ひと言で
lose track of timeは、夢中になったり気を取られたりして、経過した時間がわからなくなる状態を表す表現です。過去の話としてはlost track of timeの形になり、遅れた理由をうっかり気味に説明するときにぴったりです。
待ち合わせに遅れたとき、夜更かしをしてしまったとき、話し込んで予定の時間を過ぎたときなど、日常の場面で使えます。lose track ofの後ろにconversationやcountを置いて、時間以外の把握のしそこないを語ることもできます。遅れの説明を求められる場面や、楽しい時間を振り返る場面など、思い当たる場面を一つ思い浮かべながら、表現の引き出しに加えてみてください。
キャメロンとミッチェルが、遅れの理由を互いに相手の側に置いて食い違う中で、時間を忘れるという言い訳が一言として出てくる場面でした。


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