「play this out」の意味と使い方|『モダンファミリー』S04E04で学ぶ英会話

「play this out」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

意見が真っ向からぶつかって、お互いに引かないまま平行線になってしまう。そんな瞬間に、感情のぶつけ合いをいったん止めて話し合いの土俵をつくり直す場面が、ドラマにはあります。

そんな場面にぴったりの「play this out」を、『モダンファミリー』シーズン4第4話の前半、ルークのマジックをめぐって意見が食い違うクレアとフィルのやり取りから、一緒に見ていきましょう。

目次

「play this out」の意味とニュアンス

play this out
意味:(状況を)最後まで考えてみる、展開を先まで想定してみる

play this outは、ある状況や計画を最後まで進めたらどうなるかを、順に見ていく言い方です。play outには「最後まで進む」「最後まで進める」という働きがあり、the situation played out(状況が展開した)のように、出来事が成り行きで進む使い方もあります。

let’s play this outと提案の形にすると、相手の言い分や案を頭ごなしに否定せず、結論まで思考を進めてみようと促す響きになります。「どちらが正しいか」の言い合いを止めて、「そのまま進めたら何が起こるか」の検討に話を移したいときに向いた言い方です。

thisは、いま話題になっている事柄そのものを指します。計画でも、相手の提案でも、意見が割れている問題でも、thisの位置に置き換えれば同じ形で使えます。日本語の「最後まで考えてみよう」「先の展開を想定してみよう」に近く、議論をぐっと具体的な結果の検討へ運ぶ、切り替えの一言として押さえておくと、使い方のイメージがつかみやすくなります。ただ「考えてみよう」と言うだけでは、何を考えるのかが曖昧になりがちですが、play this outは、いま話題の事柄を最後まで進めた結果という方向が最初から定まっています。

【ここがポイント!】

  • 「play this out」の核は、事態を最後まで進めたらどうなるかを順にたどるイメージ
  • 相手の言い分を否定せず、先の展開の検討に話を移せる切り替えの一言
  • thisの位置に、計画・提案・問題など、話題の事柄を置き換えて使えるのがコツ

『モダンファミリー』S04E04のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ルークがマジックをやめたいと言っている、とクレアがフィルに切り出す場面です。フィルは即座に否定して話を切り上げようとし、食い下がるクレアの提案の中で「play this out」が登場します。二人の温度差にも注目です。

Claire: Luke wants to quit magic.
(ルークがマジックをやめたいって言ってるの。)

Phil: That’s not happening. Well, see you guys at dinner.
(それはありえないな。じゃあ、夕食のときにな。)

Claire: Sweetheart, don’t you even want to talk about this?
(ねえ、あなた、この件を話し合う気もないの?)

Phil: What’s to talk about? The kid’s a natural. He has everything– the hands, the patter, the outfits.
(話すことなんてあるか? あの子は生まれつきの才能があるんだぞ。手先も、口上も、衣装も、全部そろってる。)

Claire: Okay, let’s play this out. Even if he is one in a million, what’s our best case scenario here?
(いいわ、最後まで考えてみましょう。仮に100万人に1人の逸材だとしても、私たちにとって最善のシナリオって何?)

Modern Family Season4 Episode4 (The Butler’s Escape)

シーン解説と心理考察

クレアが「ルークがマジックをやめたいと言っている」と伝えると、フィルは「それはありえない」と即答し、夕食で会おうと会話を切り上げようとします。クレアは「話し合う気もないの?」と食い下がり、フィルは「あの子は生まれつきの才能がある」と、手先・口上・衣装がそろっていることを理由に挙げます。

ここでクレアが持ち出すのが「let’s play this out」です。フィルの主張をその場で否定するのではなく、「仮に100万人に1人の逸材だとしても」と、いったんフィルの見方を受け入れたうえで、「私たちにとって最善のシナリオは何か」と先を具体的に考える提案になっています。相手の土俵に一度乗りながら、話の焦点を結果の検討へ移していく組み立てが見どころです。

フィルの「話すことなんてあるか?」という反応と、クレアの「最後まで考えてみましょう」という提案は、言葉の温度が対照的です。一方は結論が出ているという姿勢、もう一方は結論の手前で検討したいという姿勢で、この温度差がフレーズの働きを際立たせています。クレアの一言が、言い合いを結果の検討へ移そうとする試みになっています。

『モダンファミリー』流・覚え方のコツ

ドラマの台本を、頭の中で最後のシーンまで演じてみる姿を思い浮かべましょう。playは「演じる」、outは「最後まで」と置き換えると、結末まで頭の中で演じ切ってみるという動きが、そのままこのフレーズの意味になります。

クレアが「let’s play this out」と持ちかける場面も、フィルの意見を舞台に乗せて、結末まで一緒に演じてみようと誘う場面として重ねられます。言い争いの舞台を、結果を検討する舞台に切り替える、というイメージで覚えておくと、途中で幕を下ろさず最後の場面まで通して見る、というoutの感覚も一緒に残ります。そうしておくと、意見が割れた場面で言葉がすっと出てきます。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「play this out」

先の展開を想定するときに使えるplay this outを、会議・友人との相談・企画の検討の3つの場面で確認していきましょう。

Okay, let’s play this out. If we hire two more people, what happens to the budget?
(よし、これを先まで考えてみよう。あと2人採用したら、予算はどうなる?)
会議で採用案の影響を検討する、ビジネスの場面です。「もしこうしたら」の質問を続けると、検討の道筋がはっきりします。

A: I want to quit my job and travel for a year.
B: Okay, let’s play this out. How will you pay for it?
(A:仕事をやめて1年間旅に出たいんだ。)
(B:じゃあ、先まで考えてみよう。旅費はどうするの?)
友人の大きな決断に付き合う会話です。頭ごなしに否定せず、現実的な問いへ話を進める切り出し方になります。

I’m not sure the plan works. Let’s play it out on paper first.
(その計画がうまくいくか分からない。まず紙の上で最後まで考えてみよう。)
企画を検討する場面です。on paperを添えると、実行する前に頭の中で最後までたどる、という意味合いが出ます。

あわせて覚えたい関連表現

think it through
(よく考え抜く、じっくり検討する)
結論に至るまで十分に考えるという意味です。play this outが「この先の展開を順にたどる」点に焦点があるのに対し、こちらは考え抜くこと自体に重点があります。

walk through the scenario
(想定される展開を順にたどる)
手順や想定を一つずつ確認する言い方です。play this outより、説明や確認の色が強い表現です。

see how it plays out
(どう展開するか見守る)
様子を見て成り行きを待つ言い方です。let’s play this outが自分たちから先の展開を考えに行く提案であるのに対し、こちらは成り行きに任せる姿勢を表します。

Note|playとoutの間に入る代名詞、語順のルール

play this outという形では、thisがplayとoutの間に挟まっています。

play outのような「動詞+副詞」の組み合わせでは、目的語が代名詞のときは動詞と副詞の間に入れるのが決まりです。this、it、themなどの代名詞は、play this out、play it out、play them outと、間に挟む形になります。語順を入れ替えたplay out thisやplay out itは、この意味では不自然です。一方、目的語が名詞の場合は、play the plan outとplay out the planのどちらの語順もとれます。今回のシーンは、代名詞のthisを使った形なので、間に挟む語順になっています。

今回のクレアの発言でも、「let’s play this out」と、thisが間に入る形がそのまま使われています。例文に出てきた「Let’s play it out on paper first.」も同じ形で、itがplayとoutの間に入っています。

代名詞は間に挟む。この一点を覚えておくだけで、同じ形のほかの表現にも、応用がききます。

まとめ|言い争いの舞台を、検討の舞台に切り替える一言

play this outは、状況や計画を最後まで進めたらどうなるかを、順にたどってみようと促す言い方です。相手の言い分を否定せず、先の展開の検討に話を移せる点が持ち味です。

会議で案の影響を確かめるとき、友人の大きな決断に付き合うとき、意見が割れて平行線になったときなど、感情のぶつけ合いから具体的な検討へ移る場面で使えます。代名詞をplayとoutの間に挟む語順も、あわせて身につけたいところです。型を一度つかめば、ほかの場面でも同じ形で応用できます。

ルークのマジックをめぐって食い違うフィルに、クレアが差し出した「let’s play this out」の一言は、話し合いの入り口を開こうとする提案として置かれていました。

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