「That is not a compromise. A compromise is me driving you everywhere because you refuse to learn how.」に見る、”compromise” を皮肉たっぷりに使う言い回し|『ビッグバン★セオリー』S08E12で学ぶ英会話

『The Big Bang Theory』コラム: 「That is not a compromise. A compromise is me driving you everywhere because you refuse to learn how.」に見る、"compromise" を皮肉たっぷりに使う言い回し|『ビッグバン★セオリー』S08E12で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン8 第12話に登場する、compromiseという単語をめぐる掛け合いです。洋服店でペニーとエイミーの買い物を待つ間、ボードゲームを挟んでシェルドンとレナードが「自分こそ妥協している」と誇張気味に主張し合う場面から見ていきます。

そこから生まれる、皮肉たっぷりの切り返し方をたどっていきましょう。

目次

「妥協する」を名詞と動詞で言う、基本の言い方

ボードゲームで足止めを食っている二人が、彼女たちへの感謝から妥協の話へと流れていきます。

Leonard: I don’t know, but the girls do a lot for us. It’s the least we can do.
(さあな。でも彼女たちは僕らのためにいろいろやってくれてるんだ。これくらいはやるべきだよ。)

Sheldon: Oh, that’s true. I suppose it’s only fair we make compromises.
(ああ、それは事実だ。妥協するのも当然というものだろう。)

Leonard: Look at you, being all mature.
(へえ、急に大人だな。)

Sheldon: I don’t know why you’re so surprised. If there’s one thing I know about after living with you for so many years, it’s how to compromise.
(驚くことはないだろう。長年君と暮らしてきて分かったことが一つあるとすれば、それは妥協のやり方だ。)

TBBT Season8 Episode12 (The Space Probe Disintegration)

it’s the least we can doは、相手にしてもらっていることへのお返しとして「これくらいはやるべきだ」と言う定型表現です。何かをしてもらった分、せめてこれくらいは、という発想が根っこにあります。

make compromisesは、compromiseを名詞として使い、「妥協する」という行為そのものを指す言い方です。一方、how to compromiseのcompromiseは動詞で、「妥協のやり方」という技術・振る舞いを指しています。同じ単語でも品詞によって焦点が変わる様子が見どころです。

相手の定義をひっくり返す、”That is not a compromise. A compromise is 〜” の話法

妥協自慢が加速していくと、レナードがついに反論に転じます。

Leonard: That is not a compromise. A compromise is me driving you everywhere because you refuse to learn how.
(それは妥協なんかじゃない。妥協っていうのは、免許を取ろうとしない君をあちこち車で送ってやってる、僕のことを言うんだ。)

Sheldon: Oh, I learned how. Amy taught me.
(いや、取ったよ。エイミーが教えてくれた。)

Leonard: What? Then. then why don’t you do it?
(は?じゃあ、じゃあどうして自分で運転しないんだよ?)

Sheldon: Uh, well, it’s scary. And sometimes I get the pedals mixed up. But, more importantly, driving me to work is one of the things that gives your life purpose. I can’t take that away from you, so what do I do? Oh, come on, I’m practically feeding you the answer. I compromise.
(うーん、それは怖いからだ。それにペダルを踏み間違えることもある。だが、それより大事なのは、僕を職場まで送ることが君の人生に目的を与えているということだ。それを僕から奪うわけにはいかないだろう?だからどうするか。ほら、答えはもう教えてやったようなものじゃないか。僕は妥協しているんだ。)

TBBT Season8 Episode12 (The Space Probe Disintegration)

That is not a compromise. A compromise is 〜.は、相手の主張を真っ向から否定したうえで、自分なりの定義を突きつける対句的な話法です。日常会話でも「それは〜じゃなくて、〜のことだよ」と言い返す場面に応用できる型と言えます。

締めくくりのI compromise.は、理由をいくつも並べたあとに結論として短く言い切る話の運び方です。長い説明の最後に一言で締める構成は、英語のスピーチや議論でもよく使われます。運転を免許取得済みのシェルドンがあえてしない理由づけの強引さと、この一言の軽さのギャップが、この場面のユーモアを支えています。

まとめ|”compromise”の名詞と動詞、そして皮肉な定義のすり替え

make compromises、how to compromise、That is not a compromise. A compromise is 〜、I compromiseと、同じ単語を品詞や文脈を変えながら使い回す様子をたどりました。相手の定義をひっくり返して自分なりの意味を突きつける話法は、皮肉な切り返しとしても応用できる型です。

次回の『ビッグバン★セオリー』でも、何気ない口論から広がる英語表現を見ていきましょう。

このエピソードの英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。

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