海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回取り上げるのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン9 エピソード22から、好きな理由を尋ね、答える英語です。アパートで一晩を一緒に過ごすことになったシェルドンとバーナデット。鉄道模型の話が続いたところで、バーナデットがまっすぐな質問を投げかけます。
「何がそんなに好きなの?」と聞かれて、すっと答えられる経験は意外と少ないのではないでしょうか。尋ねる側の型と、答える側の言葉の組み立てを、順番に見ていきましょう。
「What is it about trains that you like so much?」理由に踏み込む尋ね方
その晩、シェルドンは鉄道模型の縮尺を規格ごとに解説していきます。H-Oゲージは87分の1、Nゲージは160分の1と続く話の熱を浴びるうちに、バーナデットには、どうしても確かめたいことが生まれたようです。
I’m sorry, I have to ask.(ごめんなさい、どうしても聞きたいことがあるの)と断りを入れてから、バーナデットはこう尋ねます。
Bernadette: What is it about trains that you like so much?
(鉄道の何がそんなに好きなの?)TBBT Season9 Episode22
What is it about ~ that you like so much? は「〜の何がそんなに好きなの?」と、理由そのものに踏み込む尋ね方です。Why do you like ~? が理由を広く尋ねるのに対し、こちらは「〜の何が」と対象の中身へ焦点を絞る形で、相手の思い入れに関心を寄せている響きが出るとされています。
骨組みは What is it about X that ~? の形です。about の後ろに対象を、that の後ろに気になっている点を続けるので、X を入れ替えるだけで幅広い話題に使い回せます。
前置きの I have to ask も見逃せません。have to で「聞かずにはいられない」という気持ちを示しつつ、I’m sorry で先に断りを入れる。縮尺の数字が並んでいた会話が、この一問で気持ちの話へ切り替わるのが見どころです。
「I guess you could say ~」理由を言葉にする組み立て
質問を受けたシェルドンは、少し間を置いてから、子どもの頃の話を始めます。
Sheldon: What an interesting question. When I was a child, life was confusing and chaotic for me, and trains represented order. I could line them up, categorize them, control them. I guess you could say that they gave me a sense of calm in a world that didn’t.
(なんとも興味深い質問だ。子どもの頃、僕にとって毎日は分かりにくくて、混乱だらけだった。そんな中で、鉄道は秩序を意味していたんだ。並べることも、分類することも、自分で管理することもできた。そうさせてくれない世界の中で、鉄道は心の落ち着きをくれた、と言ってもいいだろうね。)Bernadette: That’s lovely, Sheldon.
(素敵ね、シェルドン。)TBBT Season9 Episode22
冒頭の What an interesting question.(なんとも興味深い質問だ)は、すぐに答えず、質問そのものを受け止めて間を置く定型です。
represent は「〜を意味する・象徴する」。trains represented order で「鉄道は秩序を意味していた」となります。続く I could line them up, categorize them, control them. は、動詞を三つ並べて理由を畳みかける型で、リズムそのものが思い入れの強さを伝えています。
山場は I guess you could say that ~(〜と言ってもいいかもしれない)から続く一文です。文末の a world that didn’t では、didn’t の後ろに give me a sense of calm が省略されています。「落ち着きをくれない世界の中で、鉄道は落ち着きをくれた」という対比が、この短い省略に折りたたまれているのが面白いところです。
give someone a sense of ~(人に〜という感覚を与える)は、a sense of security(安心感)などにも広げられる形です。
まとめ|尋ねる型と答える組み立て
今回は、What is it about ~ that you like so much?という尋ね方と、represent や I guess you could say ~ を使った答えの組み立てを見てきました。理由を尋ね、語る英語がそろうと、好きなものの話は一段と続けやすくなります。
身近な「好きなもの」を一つ思い浮かべて、その理由を英語にする練習に、この場面の表現を役立ててみてください。
同じエピソードの他のコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、場面全体の英語がより立体的に見えてきます。


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