海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回扱うのは、『ビッグバン★セオリー』シーズン4 第13話に登場する、出発前のアパートでシェルドンが仕切り役として号令をかけ、車中でもその調子が続く場面です。丁寧な号令で注目を集めたかと思えば、疑問を呈されると投票や議事妨害といった仰々しい手続きを持ち出して自分の立場を正当化していく、その掛け合いに目を向けます。
大げさな仕切り役に疑問を投げかける言い方から、冗談交じりに手続きを持ち出して切り返す言い方まで見ていきます。
号令をかけて仕切る、シェルドンのオリエンテーション
車が2台に分かれてビッグサーへ出発する朝、シェルドンはアパートの居間で一同を集め、旅程の説明を始めます。
Sheldon: Good morning. If I could have everyone’s attention, please?
(おはよう。ちょっと、みんな注目してもらえるか?)TBBT Season4 Episode13 (The Love Car Displacement)
If I could have everyone’s attention, please? は、話を始める前にまず注目を集める丁寧な決まり文句です。命令形ではなく依頼の形を取りながらも、この後に続くのは細かい規則づくめのオリエンテーションだというのが、この場面らしいところです。
実際に人数と車の割り振りを発表する段になると、シェルドンの言い方はより事務的になります。
Sheldon: All right. We have seven people, and two cars.
(よし。7人に対して、車は2台だ。)TBBT Season4 Episode13 (The Love Car Displacement)
All right. で場を切り替え、We have seven people, and two cars. と数字を並べて状況を説明する言い方は、感情を挟まず淡々と前提条件を確認する響きがあります。丁寧な号令から一転、人数と台数を突きつけるような仕切り方に、この場面らしい仰々しさがにじみます。
疑問を投げかける一言と、手続きを持ち出す言い訳
車の中で、シェルドンが座席順や質問の順番まで仕切り続ける様子に、ペニーはとうとう疑問を口にします。
Penny: Who elected you Road Trip God?
(誰があなたをロードトリップの神様に選んだのよ?)Sheldon: Leonard.
(レナードだ。)Leonard: It was a late-night vote. We were all exhausted, and he was threatening to filibuster.
(深夜の投票だったんだよ。みんなくたくたで、シェルドンが議事妨害するって言い出すもんだから。)TBBT Season4 Episode13 (The Love Car Displacement)
Who elected you ~? は、勝手に振る舞う相手に対して、その権限はどこから来たのかと疑問を突きつける言い方です。単に「仕切らないで」と言うのではなく、選挙という正式な手続きを引き合いに出して問い詰めるところに皮肉が効いています。対するレナードの返しも同じ土俵に乗り、a late-night vote(深夜の投票)や threatening to filibuster(議事妨害するという脅し)と、議会さながらの言葉で状況を説明します。深夜の車内で交わされた軽い口約束を、あたかも正式な議決であったかのように語る、その大げさな手続きの持ち出し方が見どころです。
まとめ|大げさな手続きが生む、仕切り役のユーモア
If I could have everyone’s attention, please?、Who elected you ~?、a late-night vote、threatening to filibuster。注目を集める丁寧な号令から、権威に疑問を突きつける一言、それに対抗して持ち出される仰々しい手続きの言葉まで、一連のやり取りを見てきました。日常の軽い口約束を正式な手続きのように語る言い回しは、冗談を仕込むときにも応用できそうです。
次回も『ビッグバン★セオリー』の掛け合いを通して、英語表現の型を見ていきましょう。
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