「get off one’s butt」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S08E01で学ぶ英会話

「get off one's butt」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

なかなか行動に移さない相手に、「いいかげん腰を上げて動いてほしい」とやきもきしたことはありませんか。

そんなときに飛び出す「get off one’s butt」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン8第1話の終盤、母の家に居候を続けるスチュアートを問い詰めるハワードのシーンから、一緒に見ていきましょう。

目次

「get off one’s butt」の意味とニュアンス

get off one’s butt
意味:重い腰を上げる、ぐずぐずせず行動を起こす

get off one’s butt は、座り込んで何もしない状態から立ち上がって動き出す、という意味の口語表現です。直訳すると「お尻(butt)を(椅子などから)離す(off)」で、その物理的な動作がそのまま「行動を起こす」という比喩になっています。

怠けてなかなか動かない相手を「いいかげん動け」と促すときや、先延ばし癖のある自分を奮い立たせるときに使われます。butt という砕けた語が入るぶん、とてもカジュアルで、苛立ちや発破をかける気持ちがにじむのが特徴です。フォーマルな場には向かないため、親しい間柄やくだけた会話で使われます。and のあとに get a job(仕事を探す)などの動詞を続けて、「腰を上げて〜する」という形でよく登場します。

【ここがポイント!】

  • お尻を椅子から離す動作が、そのまま「行動を起こす」になる表現
  • butt の砕けた語感ゆえ、苛立ちや発破のニュアンスがこもる一言
  • and のあとに具体的な行動を続けて使うのが定番の形

『ビッグバン★セオリー』S08E01のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ギプスが取れて母デビーが回復したのに、居候を続けるスチュアート。ハワードは玄関先で、働きもせず家賃もタダで住み続ける彼に苛立ちをぶつけます。父親役を買って出るような物言いに、スチュアートも反発します。

Howard: He’s a grown man. He’s just gonna live there rent-free? How is that gonna motivate him to get off his butt and get a job?
(あいつはいい大人だぞ。家賃もタダで住み続けるのか? それでどうやって重い腰を上げて仕事を探す気になるんだ?)

Stuart: Hey, you’re not my father, okay?
(おい、あんたは俺の父親じゃないだろ?)

The Big Bang Theory Season8 Episode1(The Locomotion Interruption)

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シーン解説と心理考察

ハワードのセリフには、スチュアートの自立を促すという建前と、母を取られたくないという本音が入り混じっています。get off his butt and get a job という発破のかけ方には、苛立ちまじりの距離の近さがにじむ場面です。

butt という砕けた語を選んでいることからも、これが冷静な助言ではなく、感情の混じった物言いだとわかります。表向きは「あいつのためを思って」という体裁ですが、言葉の端々から、息子としての立場を脅かされたくないハワードの焦りが会話の温度を変えています。「父親じゃない」と返すスチュアートとの応酬は、互いに引かない意地の張り合いとして響きます。家族の距離をめぐる、コメディの中の小さな攻防が見どころです。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

ソファに根が生えたように座り込んでいる人を思い浮かべてみてください。その人に「いいかげんお尻(butt)を上げて(off)動け」と声をかける——その立ち上がる動作が、そのまま「行動を起こす」に重なります。

ハワードが居候のスチュアートに向けて「働く気になれよ」と腰を上げさせようとする、あの「座ってないで動け」の勢いと、butt の砕けた響きをセットで覚えてみてください。物理的に尻が椅子から離れる絵が浮かべば、ぐずぐずせず動き出すという意味が体ごと記憶に残ります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「get off one’s butt」

なかなか動かない相手や自分を動かしたいとき、get off one’s butt は砕けた発破として使えます。3つの例文で見ていきましょう。

You need to get off your butt and start studying.
(いいかげん重い腰を上げて勉強を始めなきゃ)
先延ばし癖のある相手を促す、カジュアルな場面です。and のあとに具体的な行動を続けるのが、この表現の定番の形です。

I finally got off my butt and cleaned the whole apartment.
(ようやく重い腰を上げて、部屋を全部掃除した)
先延ばしをやっと克服した報告の場面です。finally と組み合わせると、ずっと動けずにいた末の達成感がにじみます。

A: Are you ever going to fix that leaky faucet?
B: Okay, okay, I’ll get off my butt and do it this weekend.
(A:あの水漏れの蛇口、いつ直すつもり?)
(B:わかったよ、今週末こそ重い腰を上げてやるから)
家族や同居人がやんわり催促する場面です。get off my butt と返すことで、ぐずぐずしていた自分を認めつつ動く意思を示せます。

あわせて覚えたい関連表現

get a move on
(急いで、さっさと動いて)
スピードを促すニュアンスが強い表現です。get off one’s butt が「怠けをやめて動き出す」点に焦点があるのに対し、get a move on は「もっと急いで」という速度に重きがあります。

get going
(取りかかる、出発する)
中立的で幅広く使える表現です。get off one’s butt が怠惰への苛立ちを含む砕けた言い回しなのに比べ、get going は感情の色がなく、日常のあらゆる場面で使えます。

off one’s backside
(重い腰を上げて)
butt を backside に置き換えた言い換えで、こちらの方がやや上品な響きになります。同じ意味でも、使う語によって砕け具合が変わる点を意識すると、相手や場面に応じた使い分けができます。

Note|butt / backside / ass で変わる「重い腰を上げる」の砕け具合

get off one’s butt の butt は「お尻」を指すカジュアルな語ですが、ここを別の語に置き換えると、同じ「重い腰を上げる」でも印象が大きく変わります。

英語では get off one’s ___ の形で、お尻を表すいくつかの語が入れ替え可能です。最も砕けた印象なのが butt で、家族や友人とのくだけた会話にちょうどよいカジュアルさを持ちます。これを backside に変えると、ぐっと控えめで上品な響きになり、やや改まった場面でも使いやすくなります。一方 ass に変えると、かなり下品で乱暴な印象になり、親しい間柄でしか使えません。さらにイギリス英語では arse という綴りが ass にあたります。同じ「腰を上げる」という発破でも、どの語を選ぶかで、相手との距離感やその場の砕け具合が一目で伝わるわけです。ハワードがスチュアートに butt を使ったのは、相手が友人で、しかも苛立ちまじりのくだけた口論だったからこそ自然に響きます。

つまりこの表現を使うときは、意味だけでなく「どのお尻を選ぶか」で相手や場面を選ぶことになります。

butt を入り口に、その丁寧・乱暴の幅まで掴んでおくと安心して使えます。

まとめ|ハワードの「腰を上げろ」から学ぶこと

get off one’s butt は、座り込んで動かない状態から立ち上がって行動を起こすことを、砕けた語感で言い表す口語です。butt が入るぶんカジュアルで、発破や苛立ちのニュアンスがこもるのがこの表現の持ち味と言えます。

なかなか動けずにいる相手を軽く促したいときや、先延ばしにしてきた自分を奮い立たせたいとき、and のあとに具体的な行動を続ければ、「腰を上げて〜する」と生き生きと伝えられます。ハワードがスチュアートに向けた発破のように、くだけた場面で行動を促す表現として、表現の引き出しに加えてみてください。

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