「put this behind us」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S07E09で学ぶ英会話

「put this behind us」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

ちょっとしたトラブルや失敗を、もう蒸し返さずにすっきり水に流して前へ進みたい——そう思った経験はありませんか。

そんなときにぴったりの「put this behind us」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン7第9話の中盤、車の中でペニーの婚姻無効の手続きを進めようとするレナードのセリフから、一緒に見ていきましょう。

目次

「put this behind us」の意味とニュアンス

put this behind us
意味:この件を過去のものにする、水に流して前に進む

put ~ behind one は、嫌な出来事を「自分の後ろ(過去)に置いて」前を向く、という比喩表現です。トラブルや失敗、つらい経験を乗り越えて先へ進みたいときに使われます。this whole thing(この件まるごと)と組み合わせると、「一切合切を過去にする」という、すっきりした響きになります。

英語では、過去を「後ろ」、未来を「前」に置く空間感覚があります。put it behind us はその感覚をそのまま言葉にした表現で、しばしば move on(前に進む)とセットで使われます。「もう振り返らない、前を向く」という前向きな決意がにじむ言い方です。

【ここがポイント!】

  • 核は嫌な荷物を「背中の後ろ」に置いて前へ歩き出すイメージ
  • トラブルや失敗を「乗り越えて前に進む」という前向きさが特徴
  • move on とセットで使うと、「振り返らず前を向く」決意が伝わる一言

『The Big Bang Theory』S07E09のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

ベガスでの「冗談の結婚」が実は有効だったと判明し、ペニーは婚姻無効の手続きを迫られます。書類を見つけたレナードは、「これで全部終わりにできる」と前向きにまとめようとしますが、ペニーの反応はどこか冷ややかです。

Leonard: And we can just put this whole thing behind us.
(それで、この件は全部きれいさっぱり水に流せるんだ。)

Penny: Are you done?
(もう終わり?)

The Big Bang Theory Season7 Episode9(The Thanksgiving Decoupling)

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シーン解説と心理考察

レナードの「put this whole thing behind us」は、問題を解決して水に流したい一心から出た一言です。本人としては前向きに事態を収めようとしているのですが、ペニーには、その実務的な物言いがどこか「責め」のように響いてしまいます。

ペニーの「Are you done?(もう終わり?)」という素っ気ない返しが、二人の温度差を端的に表しています。善意で言ったはずの一言がすれ違いを生む——この後の口論へとつながっていく空気が、短いやり取りの中にすでに漂っているのが見どころです。同じ出来事を「片付けたいレナード」と「蒸し返されたくないペニー」が別の角度から見ている構図が伝わってきます。

『The Big Bang Theory』流・覚え方のコツ

put ~ behind us は、嫌な荷物を自分の「背中の後ろ」にポイと置いて、振り返らずに前へ歩き出す——そんな動作を思い描いてみましょう。前(未来)を向いて進むには、重たい荷物を後ろ(過去)に残していくしかない、という構図です。この身体的なイメージを思い浮かべると、「水に流して前進する」という感覚がそのまま入ってきます。結婚騒動という荷物を「後ろに置こう」とするレナードの姿と結びつけると、記憶に残りやすくなります。

このエピソードの他のフレーズ

例文で覚える「put this behind us」

けんかや失敗のあと、気持ちを切り替えて前に進みたい場面で活躍する表現です。3つの例文で使い方を見ていきましょう。

I just want to put the past behind me.
(ただ過去を水に流したいだけなんだ。)
つらい経験を振り返る場面です。us を me に変えれば、自分一人について「過去を断ち切りたい」と語ることもできます。

The company is trying to put the scandal behind it.
(その会社はスキャンダルを過去のものにしようとしている。)
組織の対応を描く場面で使えます。主語が会社なら behind it となり、不祥事から立ち直ろうとする動きを表せます。

A: I’m really sorry about what happened.
B: It’s okay. Let’s just put this behind us and move on.
(A:この前のこと、本当にごめん。)
(B:いいよ。もう水に流して、前に進もう。)
仲直りの会話です。move on とセットで使うことで、「振り返らず前を向こう」という前向きな締めくくりになっています。

あわせて覚えたい関連表現

move on
(前に進む、気持ちを切り替える)
過去から「先へ進む」ことに焦点を当てた表現です。「過去を後ろに置く」動作に焦点のある put ~ behind us としばしばセットで使われ、二つで「水に流して前進する」流れを作ります。

let bygones be bygones
(過ぎたことは水に流す)
ことわざ的な言い回しで、特に互いのわだかまりを「もう不問にしよう」という含みがあります。put ~ behind us より、人間関係の和解の場面で使われやすい表現です。

turn the page
(新たな章に進む、気持ちを新たにする)
本のページをめくる比喩で、「新しい章の始まり」という前向きさが強い表現です。過去を後ろに残す put ~ behind us に対し、こちらは未来の幕開けに重心があります。

Note|過去を「後ろ」に置く英語の空間感覚

put this behind us を直訳すると「これを自分たちの後ろに置く」となります。なぜ「後ろ」に置くと「水に流す」ことになるのでしょうか。その背景には、英語が時間を空間でとらえる独特の感覚があります。

英語では、過去は「後ろ(behind)」、未来は「前(ahead / forward)」にあると考えられています。この感覚は、いろいろな表現に共通して顔を出します。「look forward to(楽しみに待つ)」は未来を前方に見る言い方ですし、「move forward(前に進む)」も同じ方向感覚です。逆に「put it behind you」「leave it behind」のように、嫌なことは後ろに置いて残していく、という発想が使われます。つまり英語話者は、人生を「前へ歩いていく道のり」のように思い描き、過ぎたことは背後に、これから来ることは前方に配置しているわけです。この空間メタファーがあるからこそ、put this behind us という一言だけで「過去として後ろに残し、前を向く」という意味が成立します。日本語の「水に流す」が川の流れの比喩であるのに対し、英語は「歩く方向」で同じ気持ちを表している、という対比も面白いところです。

レナードが「put this whole thing behind us」と言うとき、彼は結婚騒動という出来事を、二人の背後に置いて前へ進もうとしています。前を向きたいレナードの気持ちが、この空間メタファーにそのまま乗っているわけです。

言葉の奥にある方向感覚を知ると、表現がぐっと立体的に見えてきます。

まとめ|レナードの空回りに見る「水に流す」表現

put this behind us は、嫌な出来事を「過去として後ろに置き、前を向く」ことを表す表現です。トラブルや失敗、つらい経験を乗り越えて先へ進みたいときに、すっきりとした前向きさを込めて使えます。move on と組み合わせれば、「もう振り返らない」という決意がいっそう伝わります。

けんかのあとの仲直りや、組織が不祥事から立ち直る場面など、「気持ちを切り替えて前へ」という空気を伝えたいときに、ぴたりと収まります。過去を後ろに置くという英語の空間感覚ごと覚えておくと、関連表現にも応用が利きます。

事態を収めようとして空回りするレナードのやり取りを思い出しながら、あなたの表現の引き出しに加えてみてください。

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