「with a straight face」の意味と使い方|『ビッグバン★セオリー』S10E17で学ぶ英会話

「with a straight face」の意味と使い方を解説

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

吹き出したいのを必死にこらえて、なんとか真面目な顔を保った──そんな場面に覚えはありませんか。

そんなときに使える「with a straight face」を、『ビッグバン★セオリー』シーズン10第17話の後半、コミック店のスチュアートがラージを相手に強気な買い取り交渉をする場面から、一緒に見ていきましょう。

目次

「with a straight face」の意味とニュアンス

with a straight face
意味:真顔で、笑いをこらえて、平然と

with a straight face は、内心ではおかしかったり、気まずかったり、嘘だとわかっていたりするのに、表情を崩さず真面目くさった顔を保つことを表します。straight が「まっすぐな、崩れていない」という意味なので、口元も眉も動かさない「真一文字の顔」がイメージの核です。

冗談を真顔で言う、はったりを平然と通す、おかしい状況で笑いをこらえる──そんな場面で活躍します。よく似た形に keep a straight face(真顔を保つ)があり、こちらは「吹き出さずにいる」動作そのものを表すのに対し、with a straight face は「真顔で(何かをする)」と行為に添える副詞句として働きます。

【ここがポイント!】

  • 核は「笑いや嘘を隠して、崩れない真面目な顔を保つ」イメージ
  • 行為に添える with a straight face と、動作を表す keep a straight face の使い分け
  • 真顔だからこそ生まれる、おかしみや図太さを伝える一言

『ビッグバン★セオリー』S10E17のシーンで見てみよう

意味を押さえたところで、実際のドラマシーンを見ていきましょう。

コミコンの資金を稼ぐため、ラージが自分のコレクションをスチュアートに売りに来た場面です。かつて高値で売りつけた品を、スチュアートはたった20ドルで買い叩こうとし、抗議するラージに悪びれもなく言い返します。

Stuart: Okay, I can give you 20 bucks for the whole box.
(よし、箱ごと20ドルでどうだ。)

Raj: But you charged me hundreds for this stuff.
(でも君はこれに何百ドルもふっかけたじゃないか。)

Stuart: I know. And I did it with a straight face.
(ああ。しかも真顔でやったぞ。)

The Big Bang Theory Season10 Episode17(The Comic-Con Conundrum)

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シーン解説と心理考察

スチュアートが、自分のあくどい商売を悪びれるどころか誇らしげに認める場面です。本来なら気まずいはずのぼったくりを、「しかも真顔でやった」と言い切ることで、笑いに変えています。罪悪感を見せる代わりに with a straight face を持ち出すズレが、この一言の可笑しさになっています。

いつも商売がうまくいかず、どこか冴えない印象のスチュアートが、ここでは妙に堂々としているのが見どころです。真顔でやり遂げたという開き直りには、商売人としての図太さと、自分のだめさを笑い飛ばす自虐とが同居しています。淡々とした口調のまま毒のある一言を放つところに、このキャラクターらしいユーモアがにじみます。

『ビッグバン★セオリー』流・覚え方のコツ

straight face は「まっすぐ=崩れていない顔」です。口角も眉もぴくりとも動かさず、定規で引いたように真一文字に結んだ表情を思い浮かべてみてください。笑いたい気持ちを顔の筋肉で必死に押さえている、あの感じが with a straight face です。

このシーンでは、ぼったくりを「真顔でやった」と平然と認めるスチュアートの、悪びれない顔が印象的でした。やましいことを真顔でやってのける──その図太い表情とセットで覚えると、with a straight face の「平然と」というニュアンスまで一緒に記憶に残ります。

例文で覚える「with a straight face」

真顔で嘘や冗談を通す、笑いをこらえるといった場面で使えます。3つの場面で見てみましょう。

He told the most ridiculous lie with a straight face.
(彼はとんでもない嘘を、真顔で言ってのけた。)
平然と嘘をつく人を描写する場面です。lie with a straight face は、嘘と真顔を組み合わせた定番のパターンです。

I could barely keep a straight face during his presentation.
(彼のプレゼンの間、笑いをこらえるのがやっとだった。)
おかしい場面で吹き出しそうになるのを我慢する、職場の一コマです。keep a straight face の形も、with a straight face とあわせて押さえておきたい言い回しです。

A: How do you say something that absurd with a straight face?
B: Years of practice.
(A:そんなばかげたこと、よく真顔で言えるね?)
(B:長年の修行のたまものさ。)
相手の図太さにあきれる場面です。How do you … with a straight face? で「よく平然と言えるね」という驚きとあきれを表せます。

あわせて覚えたい関連表現

keep a straight face
(真顔を保つ、吹き出さずにいる)
with a straight face が「真顔で何かをする」と行為に添える副詞句なのに対し、keep a straight face は「真顔を保つ」という動作そのものを指します。笑いをこらえる場面では、この形がよく登場します。

poker face
(無表情、感情を出さない顔)
ポーカーで手札を悟られないようにする顔から来た表現で、感情や本心を隠す無表情全般を指します。with a straight face が特に「笑いや嘘を隠す」文脈に寄るのに対し、poker face はより広く感情を見せない顔を表します。

deadpan
(無表情の、真顔のままの)
笑わせる意図を持ちながら、あえて真顔で淡々と話すスタイルを表す語です。with a straight face が「真面目な顔で」を一般的に表すのに対し、deadpan はコメディの話し方や芸風を指すことが多い表現です。

Note|真顔で笑わせる英米コメディの「deadpan」文化

with a straight face を語るうえで欠かせないのが、英米のコメディに根づく「真顔の笑い」の伝統です。

英語圏のユーモアには、大げさに表情を作って笑わせるのではなく、あえて真顔で淡々とぼける deadpan(デッドパン)という手法があります。無声映画期の無表情の喜劇から、イギリスのシットコムやスタンドアップ・コメディまで、「笑っていないからこそおかしい」という表現は長く愛されてきました。話し手が真顔を崩さないことで、聞き手は「本気なのか冗談なのか」と一瞬戸惑い、その間(ま)が笑いを生みます。with a straight face や keep a straight face は、まさにこの「真顔ゆえの可笑しさ」を成り立たせる土台の表現です。だからこそ、嘘や皮肉を真顔で言う行為が、英語圏では単なるごまかしではなく、ひとつの話芸として面白がられる面があります。

シーンのスチュアートが「真顔でやった」と言ったとき、ぼったくりという気まずい話題が一気に笑いに転じたのも、この真顔の笑いの感覚があるからこそです。表情を消すことが、かえって表現になる──with a straight face には、そんな逆説が込められています。

真顔は、ときに何よりも雄弁な表現になります。

まとめ|スチュアートの図太さで覚える「真顔」の一言

with a straight face は、内心の笑いや嘘を隠して、崩れない真面目な顔を保つことを表す表現です。冗談を真顔で言う、はったりを平然と通すといった場面で、その図太さや可笑しさを的確に伝えます。

この一言が引き出しにあると、誰かが平然と大胆なことを言ってのけた様子や、自分が必死で笑いをこらえた瞬間を、生き生きと描写できるようになります。真顔をめぐる表現として keep a straight face と合わせて覚えておくと、場面に応じて選び分けられます。

ぼったくりさえ真顔でやり遂げたと胸を張る、スチュアートの妙な堂々ぶりとともに、表現の引き出しに加えてみてください。

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