「But people? Almost never.」に見る、almost や not completely で例外を残す英語の度合い表現|『ホワイトカラー』S05E07で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「But people? Almost never.」に見る、almost や not completely で例外を残す英語の度合い表現|『ホワイトカラー』S05E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第7話から、モジーがエリザベスに語る「信用」の話を中心に取り上げます。never や completely のような言い切りの語に almost や not を添えるだけで、話し手は0か100かの断言を避け、小さな例外を残すことができます。

ピーターやエリザベスの台詞にも見られる度合いの言葉を、場面ごとに並べて比べていきます。

目次

「almost never」と「for the most part」で例外を残す

モジーはエリザベスに、ピーターのあとをつけるべきだと迫ります。エリザベスは夫を尾行するつもりはないと返し、これまで夫を信じない理由はなかったと言います。そこからモジーの「信用」の講釈が始まります。

Mozzie: You can trust truffles harvested in the Perigord region, bed linens handwoven in Madeira, and, for the most part, a Teddy bear named Mozart. But people? Almost never.
(ペリゴール地方で採れたトリュフ、マデイラで手織りされたベッドリネン、それにおおむねモーツァルトという名のテディベアなら信用できる。だが人間は? まずありえない。)
Elizabeth: You trust Neal.
(ニールのことは信じてるじゃない。)
Mozzie: Neal is the reason “never” was preceded by “almost.”
(never の前に almost が付いているのは、ニールがいるからだ。)

White Collar Season5 Episode7 (Quantico Closure)

for the most part は「大部分は・おおむね」という意味の副詞句です。モジーは信用できるものを並べながら、最後のテディベアにだけこの留保を付けています。全部を同じ強さで言い切らず、一つだけ「だいたいは」と差をつけるところに、モジーらしい細かさが表れています。

almost never は「ほとんど〜ない」で、never だけなら「一度もない」になるところに almost を添え、わずかな例外の余地を残します。エリザベスの You trust Neal. は疑問文ではなく平叙文で、反例をそのまま差し出す返しです。

モジーの答えでは、precede(〜の前に来る)の受け身 was preceded by を使い、自分の言葉の中で never の前に almost が置かれた理由を語っています。言い切りの語に添えた almost が、ニールという一人の例外を指していたと明かす流れが、この場面の面白いところです。

「Chances are slight」と「Not completely」で度合いを言い添える

同じように、言い切りを避けて度合いを添える台詞はほかの場面にもあります。NYPDからの知らせを受けたピーターは、ニールとジョーンズにこの件を任せる際、可能性についてこう述べます。

Peter: Chances are slight that it is, but we need to check it out.
(そうである見込みは薄いが、確かめる必要がある。)

White Collar Season5 Episode7 (Quantico Closure)

Chances are (that) ~ は「たぶん〜だろう」と見込みを述べる定番の形です。台詞の Chances are slight は、chances を主語に slight を補語に置いた別の組み立てで、「その見込みは小さい」という意味になります。低い可能性を先に認めてから but で行動に移る組み立てです。

一方、FBIに昼食を届けに来たエリザベスは、ニールを相手にジルのことを話すうちに、次のように語ります。

Elizabeth: You fall in love with Peter, you–you are in love. I can’t imagine those feelings ever going away. Not completely.
(ピーターを好きになったら、もう、恋をしたままなの。その気持ちが消えるなんて想像できない。完全にはね。)
Neal: Really? Peter Burke? The man in the conference room?
(本当に? ピーター・バークが? 会議室にいるあの人が?)
Elizabeth: You have no idea.
(あなたには想像もつかないのよ。)

White Collar Season5 Episode7 (Quantico Closure)

Not completely. は「完全には〜ない」という部分否定を、直前の文に一語で付け足す形です。気持ちが消えることは想像できないと言ったあとに、「完全には」と範囲を限っています。

表現 意味 本話での使われ方
almost never ほとんど〜ない 人は信用できないという言い切りに例外を残す
for the most part おおむね 並べた中の一つにだけ留保を付ける
Chances are slight 見込みは薄い 低い可能性を認めてから行動に移る
Not completely 完全には〜ない 前の文に一語で範囲の限定を足す

まとめ|言い切りに残す小さな余地

almost never、for the most part、Chances are slight、Not completely を比べました。強い語にひと言添えるだけで、断言を避けながら本音の度合いまで伝わるのが、これらの表現の持ち味です。

『ホワイトカラー』の台詞には、こうした小さな一語に人物の本音がのぞく場面が数多くあります。

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