「It’s my case, my rules.」に見る、my・our・we で「誰の側か」を線引きする言い方|『ホワイトカラー』S05E07で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「It's my case, my rules.」に見る、my・our・we で「誰の側か」を線引きする言い方|『ホワイトカラー』S05E07で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第7話から、捜査への協力を頼みに来たジルとピーター、そしてエリザベスの会話を取り上げます。この回では、my・our・we というごく短い代名詞が、誰が話の内側にいて誰が外側にいるのかを示す合図として何度も働いています。

単語としては見慣れた代名詞が、会話の主導権を左右していく場面を、登場する順に一つずつ追っていきます。

目次

「”We”?」と聞き返す、代名詞ひとつへの反応

ジルがFBIのピーターを訪ねた日の夜、バーク家で夕食の支度が整うころに呼び鈴が鳴り、ジルが姿を見せます。突然の訪問を詫びたあと、ジルはこう続けます。

Jill: I should have called first, but we‘re just kind of in a rush.
(先に電話すればよかったけど、私たち、ちょっと急いでいて。)
Elizabeth: “We“?
(「私たち」?)
Jill: Oh, Peter. I found where the guy’s holed up, so we gotta do recon on the thing now, right now.
(ああ、ピーターよ。例の男の潜伏先を見つけたの。だから今すぐ下見に行かないと。)
Elizabeth: You guys workin’ on a case together?
(二人で一緒に事件を担当してるの?)

White Collar Season5 Episode7 (Quantico Closure)

英語の we は、聞き手を含む「私たち」にも、聞き手を含まない「私たち」にもなります。ジルの we はジル自身とピーターを指しており、目の前のエリザベスは含まれていません。エリザベスの “We”? は、相手の言葉から一語だけを取り出して上がり調子で繰り返す聞き返しで、「その we には誰が入っているのか」を確かめる働きをしています。

ジルの答えは Oh, Peter. の一言で、we の中身がピーターだと明かされます。続く You guys は二人以上の相手をまとめて呼ぶくだけた you で、エリザベスはピーターとジルを一つの組として問い直しています。

holed up は「(人が)隠れ家にこもっている」、do recon は reconnaissance を縮めた「偵察・下見をする」というくだけた言い方です。説明の中身よりも、代名詞一語をきっかけに会話の向きが変わる流れが、この場面の見どころです。

「my case」と「our case」で主導権を言い合う

別の場面で、ピーターがジョーンズにも追跡を手伝わせる段取りを話すと、ジルは「誰にも知らせない、誰も関わらせない」と退けます。そのうえでの言い合いが次のやり取りです。

Jill: It’s my case, my rules.
(私の事件、私のルールよ。)
Peter: It’s our case.
(俺たちの事件だ。)
Jill: I brought you in on this. Don’t make me take you off.
(あなたを引き入れたのは私よ。外させないで。)

White Collar Season5 Episode7 (Quantico Closure)

It’s my case, my rules. は、my を重ねた名詞句を並べるだけで「事件の持ち主も決まりの作り手も自分だ」と言い切る形です。ピーターは同じ case に our を付け替えて、事件を共同のものとして引き戻しています。ジルの bring ~ in on … は「〜を…に引き入れる」、take ~ off は「〜を担当から外す」です。

Peter: You brought it to White Collar, and I’m ASAC here. We’ll do it our way or you’re out.
(この件をホワイトカラーに持ち込んだのは君だ。ここのASACは俺だ。俺たちのやり方でやるか、君が外れるかだ。)
Jill: You’re not serious.
(本気じゃないでしょう。)
Peter: This face doesn’t look serious to you?
(この顔が本気に見えないか?)
Jill: Okay…ASAC.
(わかったわ……ASAC。)

White Collar Season5 Episode7 (Quantico Closure)

ピーターは、ジルの I brought you in の主語を I から You に替えて You brought it to White Collar と返し、here(ここ)で自分の持ち場を示します。

our way or you’re out は A or B の二択で条件を突きつける形です。This face doesn’t look serious to you? は否定の形で問い返し、「本気に決まっている」と伝える言い方と言えます。最後の Okay…ASAC. は名前ではなく肩書きで呼んで受け入れる返しで、my と our の言い合いがここで決着します。

まとめ|代名詞ひとつで変わる立ち位置

we の中身を確かめる “We”?、組として呼ぶ You guys、my を重ねた It’s my case, my rules と、our で引き戻す It’s our case を取り上げました。短い代名詞の選び方ひとつに、誰の側に立つかがはっきり表れます。

次回も『ホワイトカラー』の人物たちのやり取りを、英語の視点から追いかけていきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事でも、場面ごとの英語を確かめられます。

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