海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第10話から、コーヒーをめぐるニールとピーターのやり取りを取り上げます。カフェインを減らしていると話したニールが、出先で専門店のコーヒーに手を出し、のちにその言い訳の言葉をピーターから問いの形で返されます。
「減らす」を表す cut back on と cut down、誘惑に負けたと認める言い方を順に見ていきます。
「cutting back on」と「cutting down」で、減らしている最中だと伝える
本編の始まりで、ピーターはコーヒーマシンを自分で直したと話し、いれたコーヒーをニールに勧めます。
Peter: Here, take a sip of that.
(ほら、ひと口飲んでみろ。)
Neal: Thanks, but I’m cutting back on my caffeine consumption.
(ありがとう、でもカフェインの摂取を減らしてるんだ。)White Collar Season4 Episode10 (Vested Interest)
Thanks, but ~ は、勧めにまずお礼を述べてから、but のあとに断る理由を置く形です。いきなり No と返すより角が立たず、日常の誘いを断るときにもそのまま使えます。
cut back on ~ は「〜の量を減らす」という句動詞です。ここでは進行形の I’m cutting back on になっているので、「今ちょうど減らしている最中だ」という意味になります。量を減らすことを習慣として続けている、という含みが進行形で表れています。caffeine consumption(カフェインの摂取)は少し硬めの名詞の組み合わせで、健康管理の話らしい響きが出ています。
その後、二人は別々にカンファレンスへ向かい、合流したニールにピーターはこう声をかけます。
Peter: Thought you were cutting down.
(控えてるんじゃなかったのか。)
Neal: Oh, I passed a syphon-brew place on the way, couldn’t resist.
(ああ、来る途中でサイフォン式の店の前を通ってね、我慢できなかったんだ。)White Collar Season4 Episode10 (Vested Interest)
ピーターの文は I thought you were ~ の I が落ちた形で、「〜だと思っていたけど」と、相手の以前の言葉と今の行動のずれを指摘しています。cut down も「減らす」で、cut back on とほぼ同じ意味で使われることが多い句動詞です。ニールの言葉を少し言い換えて持ち出しているところに、聞いたことを覚えている様子が表れています。
「Couldn’t resist?」と「You caught me.」、言い訳を問いで返す
couldn’t resist は resist(抵抗する)の否定で、「どうしても我慢できなかった」と誘惑に負けたことを認める言い方です。ニールの返事では主語の I と目的語の it が省かれ、軽い言い訳の調子になっています。
この couldn’t resist は、別の場面でピーターの口から返ってきます。ニールがコーヒーを口にしているところに、ピーターが声をかける場面です。
Peter: Couldn’t resist?
(我慢できなかったか?)
Neal: You caught me. Doesn’t have that rusty chalk taste.
(ばれたか。あのさびたチョークみたいな味がしないね。)
Peter: That’s a vinegar decalcification —
(それは酢で石灰を落としたからで——)
Neal: Ah, no spoilers. Let me enjoy it.
(おっと、ネタバレはなしだ。味わわせてよ。)White Collar Season4 Episode10 (Vested Interest)
ピーターの Couldn’t resist? は、ニールが言い訳に使った言葉をそのまま疑問符付きの問いにしたものです。相手の言葉を借りて返すと、短い一言でも「ちゃんと聞いていたぞ」という合図になります。
ニールの You caught me. は、catch someone(人の現場を押さえる)を使った「ばれたか」の決まり文句です。言い逃れをせずに認めるので、場の空気が軽く保たれます。続く Doesn’t have ~ も It が省かれた形で、味の感想を短く添えています。
ピーターが言いかけた decalcification(石灰質を取り除くこと)は、冒頭で自分でマシンを直したと話した件の説明です。ニールは no spoilers でそれをさえぎります。spoiler は映画やドラマの結末を先に明かしてしまうことを指す語で、ここでは味の種明かしを止める意味に転用されています。
まとめ|減らす句動詞と、誘惑に負けたと認める一言
cut back on と cut down で控えていることを伝え、couldn’t resist で誘惑に負けたと認め、You caught me でばれたことを受け入れる流れを見てきました。相手の言葉を問いにして返すだけで、指摘が軽やかになることが分かります。
次回も『ホワイトカラー』の何気ない会話から、英語の使い方を拾っていきましょう。
この回の英語表現は、ほかのコラムやフレーズ記事でも取り上げています。


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