海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第10話から、停職中のピーターのために、正規の手続きを離れた作戦の仲間を集める場面を取り上げます。誘いを受けたジョーンズとサラは、それぞれ違う言葉で「乗った」と答えています。
降りる自由を先に差し出す頼み方と、味方につく意思を伝える返事のバリエーションを、ジョーンズとサラへの二つの勧誘場面に沿って順に見ていきます。
「降りてもいい」と告げる頼み方と、「I’ll back your play.」
本話のピーターは、証拠品から自分の指紋が見つかったとして停職を言い渡され、バッジと拳銃を返すよう求められました。そのうえで立ち上げた作戦に、部下のジョーンズを誘う場面です。
Peter: Clinton, what I’m asking you to do isn’t sanctioned by the Bureau, and it’s very dangerous. You can walk away right now, no questions asked.
(クリントン、俺が頼もうとしていることは局の認可を得ていないし、とても危険だ。今なら何も聞かずに降りていい。)
Jones: I’m on your team, Peter. I’ll back your play. Anything to get out of that van.
(俺はあなたのチームですよ、ピーター。その作戦に乗ります。あのバンから出られるなら、何でもしますよ。)White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)
ピーターはファーストネームで呼びかけ、まず作戦の中身ではなく条件を伝えています。sanctioned by ~ は「〜に公式に認可された」で、the Bureau は FBI を指す呼び方です。認可がないこと、危険であることを先に明かしてから、walk away(手を引く)の選択肢を差し出しています。
no questions asked は「何も聞かずに」「理由を問いただすことなく」という決まり文句です。断っても責めないと約束することで、相手が自分の意思で決められる余地を残す頼み方になっています。
これに対するジョーンズの返事は三段構えです。I’m on your team. は「あなたの味方だ」という立場の表明です。続く I’ll back your play. の play は、スポーツやゲームでの「一手」「作戦」を指し、back は「後押しする」という動詞です。合わせて「あなたの打つ手を支える」、つまり作戦に乗るという意思表示になります。
最後の Anything to ~ は、I’d do anything to ~(〜のためなら何でもする)の前半を省いたような形で、会話でよく使われます。重い誘いへの返事を、軽い一言で締めくくっているのが印象的です。
皮肉で受けてから「I’m in.」と応じる
もう一人の協力者は、保険調査員のサラです。FBIの設備を使えなくなった一行には、サラの持つ機材が必要でした。頼みに来たのはニールです。
Sara: So you need me to help you take down Larssen?
(それで、ラーセンを捕まえるのに私の助けが要るってこと?)
Neal: You don’t have to go anywhere near this. Our FBI access has been cut off. We… we need some equipment.
(君はこの件に近づく必要なんてないよ。FBIのアクセスを断たれたんだ。僕たち……機材が要るんだよ。)
Sara: Oh, so it’s just my equipment you need to take down a murderer and save Peter’s career.
(あら、つまり殺人犯を捕まえてピーターのキャリアを救うのに要るのは、私の機材だけってわけね。)White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)
サラの so it’s just my equipment you need は、it’s ~ (that) you need の that が省かれた強調の構文で、「要るのは私の機材だけなのね」と「だけ」を際立たせています。ニールが肯定すると、会話は次のように続きます。
Neal: And… I’ll owe you one.
(それと……借りにしておくよ。)
Sara: My equipment goes where I go.
(私の機材は、私が行くところに行くの。)
Neal: Does that mean you’re in?
(つまり、乗るってこと?)
Sara: Now, what kind of wife doesn’t support her husband? I’m in, Junior.
(さてと、夫を支えない妻がどこにいるの? 乗ったわ、ジュニア。)White Collar Season2 Episode10 (Burke’s Seven)
I’ll owe you one. の one は a favor(恩)を指し、「この件は借りにしておく」と頼みごとに添える定番の一言です。
サラの My equipment goes where I go. は、「機材だけ貸すことはしない」と言いながら、実は自分も一緒に行くと伝える遠回しな返事です。その意味を確かめるニールの Does that mean you’re in? の in は「仲間に加わっている」状態を表し、答えの I’m in. は誘いに乗るときの最も短い返事です。
直前の what kind of wife doesn’t support her husband? は、形は疑問文でも答えを求めない反語で、「支えるに決まっている」という意味になります。ヨットクラブでの潜入でサラがニールの妻役を務めたことを引き合いに出した冗談で、ジュニアという呼びかけもそのときの呼び名です。
まとめ|味方につく意思を伝える返事の数々
降りる自由を差し出す walk away と no questions asked、応える I’m on your team と I’ll back your play、借りを添える I’ll owe you one、短い I’m in を見てきました。同じ「乗った」でも、言葉選びに人柄が表れます。
ピーターのもとに集まる仲間たちのやり取りを、これからも英語で追いかけていきましょう。
作戦会議の様子は、ほかのコラムでも扱っています。


コメント