「Or you could rip off the band-aid.」に見る、ためらう相手に思い切って区切りをつけるよう勧める言い方|『ホワイトカラー』S05E03で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「Or you could rip off the band-aid.」に見る、ためらう相手に思い切って区切りをつけるよう勧める言い方|『ホワイトカラー』S05E03で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン5 第3話から、絆創膏をはがす動作にたとえて、迷っている相手に区切りを勧める rip off the band-aid を取り上げます。昇進して現場を離れたピーターが、張り込みへの思いとどう向き合うのかが、エリザベスやジョーンズとの短い会話から見えてくる回です。

勧める側の言葉と、実行した側の報告を順に追いながら、比喩がどう受け継がれていくのかを見ていきます。

目次

「Or you could ~」で、もう一つの道を差し出す

野球の試合のオーナー席を楽しんだはずのピーターに、エリザベスは「心は別の所にあったように見えた」と指摘し、それは張り込みではないかと尋ねます。ピーターは、昔は張り込みが生きがいだったと語り、ラジオや妻のデビルドハム、いい会話、そして犯人の逮捕と、懐かしい情景を並べます。やり取りの終わりに、ピーターは合流してもいいと言われたことを口にします。

Peter: They said I could join them. It’s not that late.
(合流していいと言われてる。まだそんなに遅くない。)
Elizabeth: I mean, you definitely could. Or you could rip off the band-aid.
(そうね、もちろん行ってもいいのよ。それとも、絆創膏をはがしてしまうって手もあるわ。)

White Collar Season5 Episode3 (One Last Stakeout)

rip off the band-aid は、band-aid(絆創膏)を rip off(一気にはがす)という動作から、「痛みを伴うことを先延ばしにせず、一度で済ませてしまう」という意味で使われる比喩です。ゆっくりはがすと痛みが長引くので、思い切って一度に、という感覚が込められています。何に区切りをつけるのかを台詞ではっきり言っていないのに、直前の会話の流れから張り込みへの思いを指していることが伝わります。

勧め方の組み立ても見逃せません。エリザベスはまず I mean, you definitely could. と、行くという選択肢をはっきり認めています。そのうえで Or you could ~ と、もう一つの道を並べるだけにとどめています。could は「そうすることもできる」という可能性を示す助動詞なので、should のような助言の形を取らずに、選ぶのはあくまで相手だという姿勢が保たれます。you should rip off the band-aid と言うよりも、ずっと柔らかい響きになると言えます。

「It is.」と「It smarts.」で、変化の痛みを短く認める

ピーターの戸惑いは、これより前の場面にも表れています。署名が必要な書類の話をしながら、昇進したジョーンズがピーターにこう尋ねます。

Jones: Is it strange?
(妙な感じですか?)
Peter: Hmm?
(ん?)
Jones: Yeah, I mean, seeing Caffrey running around on cases with Siegel, and you’re sitting up here?
(ええ、その、キャフリーがシーゲルと事件を飛び回っているのを見ながら、あなたはここに座っているというのは。)
Peter: It is. It is, but there are a lot of changes going on around here.
(妙だな。妙だが、ここではいろんなことが変わってきている。)

White Collar Season5 Episode3 (One Last Stakeout)

It is. と短く認めてから、but で周りの変化に話を広げる返しに、戸惑いを否定せずに受け止める姿勢が読み取れます。

その晩、ピーターは張り込みの現場に顔を出し、ニールから「もうパートナーではない」と告げられます。その後、友人と出かけていたエリザベスのもとに現れたピーターは、あの比喩をそのまま使って報告します。

Peter: I ripped off the band-aid.
(絆創膏をはがしてきた。)
Elizabeth: How’s it feel?
(どんな気分?)
Peter: It smarts. But you’re right. It’s for the best.
(ひりひりする。でも、君の言うとおりだ。これでよかったんだ。)

White Collar Season5 Episode3 (One Last Stakeout)

smart は動詞で「(傷などが)ひりひり痛む」という意味です。絆創膏の比喩を受け継いだまま、気持ちの痛みを一語で伝えています。続く It’s for the best. は「結果的にこれが一番いい」という締めの決まり文句で、勧めてくれた相手の正しさを認める you’re right と組み合わさり、報告がきれいにまとまっています。

まとめ|rip off the band-aid と、その後の It smarts.

区切りを勧める rip off the band-aid、選択を相手に残す Or you could ~、実行後の痛みを伝える It smarts. を見てきました。一つの比喩が勧めから報告までつながる構成が印象的です。

『ホワイトカラー』を観ながら、登場人物が言葉を受け渡していく流れにも耳を傾けてみましょう。

この回の英語は、同じエピソードのフレーズ記事やほかのコラムでも扱っています。

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