「You got to trust the system, agent.」に見る、決まりを盾にする言い方と問いで押し返す言い方|『ホワイトカラー』S04E16で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「You got to trust the system, agent.」に見る、決まりを盾にする言い方と問いで押し返す言い方|『ホワイトカラー』S04E16で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン4 第16話から、捜索の進め方をめぐって、上司のキャラウェイとピーターが言葉を交わす場面を取り上げます。決まりを持ち出して相手を押しとどめる側と、その決まりに問いを返す側で、使う英語の形がはっきり分かれているのが見どころです。

あわせて、本話前半の元上司ヒューズとの会話から、「線」を使った言い回しも見ていきます。

目次

「That’s protocol.」と、相手の言葉で問い返す「what’s the protocol」

証拠の箱を探す捜索の最中、キャラウェイは、すでにスキャンを済ませた壁についてピーターに尋ねます。

Callaway: It was scanned 20 minutes ago.
(20分前にスキャン済みです。)
Peter: I’ve instructed my agents to double-check.
(部下に再確認するよう指示した。)
Callaway: Okay, look, if a scanned surface comes up with nothing, we move on. That’s protocol.
(いいですか、スキャンして何も出なければ次へ進む。それが手順です。)
Peter: And what’s the protocol when the senator involved in the case moves in two floors above us?
(なら、事件に関わる上院議員が2つ上の階に越してきたときの手順は?)

White Collar Season4 Episode16 (In the Wind)

ピーターの instruct 人 to do は「人に〜するよう指示する」で、現在完了の I’ve instructed にすると「もう指示を出してある」という報告になります。double-check は「念のためもう一度確かめる」です。

キャラウェイの答えは、if 節も主節も現在形です。個別の出来事ではなく「こういう場合はこうする」という決まりごとを述べるときの形で、come up with nothing は「調べても何も出てこない」、move on は「次へ進む」を指します。最後の That’s protocol. は、protocol(手順・規定)と短く言い切ることで、それ以上の議論を求めない響きが出ます。

ピーターの返しは、文頭の And で相手の発言を受け、相手が使ったばかりの protocol をそのまま借りて問いにしています。決まりそのものは否定せず、「その決まりは、この状況を想定しているのか」と範囲を問うているのが分かります。the senator involved in the case は、過去分詞 involved が後ろから senator を説明する形で、「事件に関わっている上院議員」となります。move in は「入居する、越してくる」です。

「trust the system」と「I wish I could.」、線を引き直す言い回し

問い返されたキャラウェイは、すでに打った手と現状を説明します。

Callaway: Okay, Burke, I have put in a request with the bureau to have Pratt moved out, but until then, he is a private citizen who is leasing an office for his charitable foundation, and booting him out is a tough sell. You got to trust the system, agent.
(いいですか、バーク。プラットを退去させるよう局に要請は出しました。でもそれまでは、慈善財団の事務所を借りている一市民です。追い出すのは難しい話なんです。制度を信じなさい、捜査官。)
Peter: I wish I could.
(そうできればいいんだが。)

White Collar Season4 Episode16 (In the Wind)

have 人 moved out は「人を退去させる」で、have+目的語+過去分詞で「〜してもらう、〜させる」を表します。a tough sell は「受け入れてもらいにくい話」という意味の言い回しです。You got to は You’ve got to のくだけた形で、肩書の agent で呼びかけています。ピーターの I wish I could. は仮定法で、「そうできればいいが、実際にはできない」という気持ちを短く伝えます。

本話の前半では、局を追われたヒューズが、法の外には出られないと言うピーターに「君が法だ」と返し、反撃を促していました。それに対するピーターの言葉と、ヒューズの答えです。

Peter: You always told me working with Caffrey would put me dangerously close to the line.
(キャフリーと組むと、一線にひどく近づくことになると、いつも言っていたのはあなただ。)
Hughes: Sometimes you have to redraw those lines to stay within them.
(線の内側にとどまるために、線を引き直さなきゃならないこともある。)

White Collar Season4 Episode16 (In the Wind)

close to the line は「越えてはならない線の近く」、redraw は「引き直す」です。線という比喩を使って、決まりの捉え方そのものを変えようとしているのが伝わってきます。

まとめ|決まりの持ち出し方と、その返し方

That’s protocol. や trust the system で決まりを盾にする言い方と、相手の言葉を借りた問い返し、I wish I could. の返し、redraw those lines という言い換えを見てきました。同じ「決まり」でも立場によって言葉が変わります。

『ホワイトカラー』の職場の会話には、こうしたやり取りがまだ詰まっています。

同じ回の別の切り口は、ほかのコラムで扱っています。

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