海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第6話から、ポーカーの勝負を控えたニールに、モジーが何度も念を押す場面を取り上げます。養子の子どもを盾に親から金を取る弁護士の話を聞いたモジーは、自分の生い立ちにも触れ、そのうえで「必ず勝て」と発破をかけます。
事件の説明から、言い直しの返し、念押しを重ねる had better と make sure、それを受け流す返しまで、順番に見ていきます。
事件の説明と、「Foster care.」の言い直し
モジーに今の事件について尋ねられたニールは、こう説明します。
Mozzie: So what is this case?
(で、その事件というのは何なのだ?)
Neal: I’m taking down a lawyer. He’s extorting money from the parents using their adopted kids as leverage.
(ある弁護士を追い詰めるところさ。養子の子どもを盾にして、親から金を巻き上げてるんだ。)White Collar Season2 Episode6 (In the Red)
take down は「倒す」「追い詰めて捕まえる」の意味で、捜査の標的について使われることの多い句動詞です。as leverage は「てこ」の意味の leverage を使った「交渉の材料として」という言い方で、ここでは子どもを脅しの道具にしていることを示しています。
養子の子どもと聞いて、モジーは子どもを食い物にする相手への憤りを口にし、こう続けます。
Mozzie: All they want is a fair shake and a chance to belong.
(子どもたちが望むのは、公平な扱いと、居場所を得る機会だけなのだ。)White Collar Season2 Episode6 (In the Red)
All they want is ~ は「彼らが望むのは〜だけだ」と、望みのささやかさを強調する形です。a fair shake は「公平な扱い」、a chance to belong は「どこかに属する機会」、つまり居場所を得ることを指します。
このあと、ニールとモジーは短く言葉を交わします。
Neal: You were adopted.
(君は養子だったよね。)
Mozzie: Foster care. I was never adopted.
(里親だ。養子になったことは一度もない。)White Collar Season2 Episode6 (In the Red)
モジーは、ニールの思い込みを Foster care. という名詞ひとつで正し、I was never adopted. と言い直しています。foster care は里親のもとで育てられることを指す語で、adopted(養子になる)とは別の言葉です。短い訂正に、子どもたちの話に寄せるモジーの思いの出どころが読み取れます。
「You better ~」を重ねる念押しと、「that’s the game plan」の受け流し
どうやってその弁護士を追い詰めるのかと問われ、ニールは答えます。
Neal: Poker game.
(ポーカーさ。)
Mozzie: You better win.
(勝つのだぞ。)
Neal: Well, that’s the game plan.
(まあ、そういう作戦だよ。)
Mozzie: You better make sure you win.
(必ず勝つようにするのだぞ。)
Neal: Again, that’s the game plan.
(だから、そういう作戦なんだって。)
Mozzie: What’s his tell?
(相手の癖は何だ?)
Neal: I will figure out his tell.
(その癖を見抜いてみせるよ。)
Mozzie: You do that. Then crush him.
(そうしろ。そして叩きのめせ。)White Collar Season2 Episode6 (In the Red)
You better ~ は You had better ~ の had が落ちた口語の形で、「〜しないとまずいぞ」という強い念押しになります。目上の人に使うと強く響きやすく、親しい間柄で使われることの多い言い回しです。モジーは2回目に make sure (that) ~(確実に〜するようにする)を足し、「勝て」を「必ず勝てるようにしろ」へと強めて言い直しています。
ニールの返しは that’s the game plan(それが作戦だ)です。game plan はもともと試合の作戦を指す語で、計画全般にも使われます。2回目に Again を付けると「さっきも言ったとおり」という含みになり、念押しを軽く受け流す返しになっています。
tell はポーカーで手の内が表に出てしまう癖を指す語です。figure out は「突き止める」で、I will と組み合わせて見抜く意志を示しています。モジーの You do that. は、相手の宣言を受けて「ぜひそうしろ」と後押しする命令文で、主語の You を添えることで相手に向けた強調になります。最後の crush は「叩きつぶす」で、念押しの締めくくりまで勝利へのこだわりが一貫しているのが分かります。
まとめ|念押しを重ねる言葉と、受け流す言葉
You better ~ に make sure を足す念押し、Again を付けた that’s the game plan、tell と You do that. を見てきました。同じ念押しでも、言葉を足すことで強さが変わることが分かります。
『ホワイトカラー』の二人の掛け合いを通して、発破のかけ方と受け流し方をこれからも追っていきましょう。
他のコラムやフレーズ記事とあわせて読むと、この回の会話が立体的に見えてきます。


コメント