海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。
今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第6話の後半から、エリザベスとピーターの短い会話を取り上げます。仕事の首尾を聞かれたエリザベスは、うれしさを so と which で次々につなぎ、夫の反応まで先回りして言い当てます。それに対するピーターの皮肉まじりの返しも見どころです。
文をつなぐ仕組みから、祝い事をめぐる一言、ニールの状況を表すたとえまで、順番に見ていきます。
「so」と「which」で、うれしさを相手の反応までつなげる
本話の後半、ピーターはエリザベスに仕事の首尾を尋ねます。
Peter: How’d it go?
(どうだった?)
Elizabeth: Well, let’s see. The client’s happy, so I’m happy, which makes you happy for me.
(そうね。依頼人は満足、だから私も満足、つまりあなたも私のことで喜んでる。)
Peter: Oh. You’re lucky I’m so supportive.
(へえ。俺がこんなに協力的でよかったな。)
Elizabeth: Yes. The client’s so excited that she wants to take me to dinner to celebrate.
(ええ。依頼人がとても喜んで、お祝いに私を夕食に連れていきたいんですって。)
Peter: Well, nice one of us has something to celebrate about.
(まあ、二人のうち一人でも祝うことがあってよかったよ。)White Collar Season2 Episode6 (In the Red)
How’d it go? は How did it go? の短縮で、仕事や予定の結果を尋ねる定番の問いです。エリザベスは Well, let’s see. で一拍置いてから答えます。
答えの組み立ては、The client’s happy(依頼人が満足)→ so I’m happy(だから私も満足)→ which makes you happy for me(それであなたも私のことで喜ぶ)という三段の連鎖です。
so は前の内容の結果をつなぐ接続詞です。which はコンマの後ろに置かれて、直前の内容全体を受ける関係代名詞(非制限用法)として働いています。be happy for 人 は「人のことを喜ぶ」で、夫がどう感じるかまでエリザベスが決めてしまっているのが面白いところです。
ピーターの You’re lucky I’m so supportive. は、lucky の後ろに that が省かれた形で、「俺がこんなに支えになる夫でよかったな」という返しです。気持ちを勝手に決められたことを、あえて自分の手柄のように言ってみせる皮肉と読み取れます。エリザベスは Yes. と受けて、そのまま話を続けます。
続く so excited that ~ は「とても喜んでいるので〜」という so … that 構文です。最後のピーターの一言は、文頭の It’s と nice の後ろの that が口語で省かれた形と考えられ、one of us で「二人のうち少なくとも一人は」と言うことで、自分のほうには祝うことがないと遠回しに伝えています。
「neck deep in」と「cat and mouse」で、ニールの状況を言い表す
話はニールのことに移り、ピーターはこう説明します。
Peter: He is neck deep in a dangerous game of cat and mouse.
(あいつは危ないいたちごっこに首までつかってる。)
Elizabeth: Really? With who?
(本当に? 相手は誰なの?)
Peter: Sara Ellis, our insurance investigator. She’s investigating him, and he’s enjoying it.
(サラ・エリス、うちの保険調査員だ。彼女があいつを調べてて、あいつはそれを楽しんでる。)White Collar Season2 Episode6 (In the Red)
neck deep in ~ は「〜に首までつかって」で、面倒な事態に深く入り込んでいる様子を表します。a game of cat and mouse は、猫がネズミを追いつめては逃がすことにたとえた「追いつ追われつの駆け引き」です。追う側と逃げる側の駆け引きが続く関係を、一言で示せる表現と言えます。
エリザベスの With who? は、「誰と?」と駆け引きの相手を尋ねる短い問いです。書き言葉では with whom が正式ですが、会話では who がごく普通に使われます。
ピーターの答えの後半、She’s investigating him, and he’s enjoying it. は、同じ進行形の文を and で並べた対比になっています。調べる側と調べられる側を一文ずつ置き、最後の enjoying it で「本来なら困るはずの側が楽しんでいる」というずれを浮かび上がらせているのが印象的です。
まとめ|つなぐ言葉と、たとえの言葉
so と which で結果を連鎖させる言い方、You’re lucky I’m so supportive. の皮肉、one of us のこぼし方、neck deep in と a game of cat and mouse のたとえを見てきました。つなぎ方一つで相手の反応まで描けることが分かります。
次回も『ホワイトカラー』と一緒に、英語の会話を追っていきましょう。
この回の英語表現は、フレーズ記事やエピソードまとめでも扱っています。


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