「I think you missed your calling.」に見る、冷やかしを重ねる相手を「You done?」で打ち切る返し|『ホワイトカラー』S02E08で学ぶ英会話

『White Collar』コラム: 「I think you missed your calling.」に見る、冷やかしを重ねる相手を「You done?」で打ち切る返し|『ホワイトカラー』S02E08で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

今回は『ホワイトカラー』シーズン2 第8話から、会計監査人として企業に潜入中のピーターのオフィスを、同じ会社に新入り社員として入り込んだニールが訪ねる場面を取り上げます。会社から広いオフィスをあてがわれたピーターを、ニールは次々に冷やかします。

冷やかしの言い回しと、それを受け流して最後に打ち切るピーターの短い返しを、会話の順に見ていきます。

目次

「出世したね」の冷やかしと、事実で受け流す返し

ニールはピーターの計らいでマーケティング部に入り込み、この日は監査人に呼び出された形でピーターのオフィスにやって来ます。ニールはまず、冷やかしから入ります。

Neal: You are stepping up in the world.
(ずいぶん出世したね。)
Peter: Well, it’s not really my office.
(いや、本当は俺のオフィスじゃない。)
Neal: Oh, can it be mine?
(じゃあ、僕がもらってもいい?)
Peter: You already have a workspace.
(お前にはもう仕事場があるだろ。)
Neal: Oh, yeah, I get a cubicle. You get a palace.
(ああ、そうだね。僕は仕切りの席で、そっちは宮殿だ。)
Peter: I work harder.
(俺のほうが働いてるからな。)

White Collar Season2 Episode8 (Company Man)

step up は「一段上がる」で、in the world を添えると「世の中での立場が上がる」、つまり出世したという意味合いになります。進行形にすることで「今まさに上り調子だね」という冷やかしの響きが出ています。

ピーターの not really は「実は〜ではない」と事実を訂正する言い方です。冷やかしに言い返すのではなく、訂正だけで受け流しているところが見どころです。この部屋は、ピーターが監査の間だけ使うよう会社側に用意されたものでした。

ニールの I get a cubicle. You get a palace. は、get を「あてがわれる」の意味で使い、同じ形の文を二つ並べて待遇の差を際立たせる対句です。cubicle は、仕切りで区切られたオフィスの個人席のことです。

ピーターの I work harder. は比較級だけの短い返しで、比べる相手の than you が省かれています。理屈を並べず一言で片づけるので、冷やかしに乗らない構えが伝わってきます。

「missed your calling」で畳みかけ、「You done?」で打ち切る

部署の様子や夕食の予定の話を挟んで、エスプレッソの話が出たところで、ニールは再び冷やかし始めます。

Neal: No more ugly FBI mugs for you. I think you missed your calling. Tiny cup, big office, expensive suits.
(これで不格好なFBIのマグとはお別れだね。天職を間違えたんじゃない? 小さなカップに、広いオフィス、高いスーツ。)
Peter: Ugly mugs are fine.
(不格好なマグで十分だ。)
Neal: Don’t fight your instincts. Embrace yourself.
(本能に逆らわないで。ありのままの自分を受け入れなよ。)
Peter: You done?
(気は済んだか?)
Neal: I can keep going.
(まだまだ続けられるよ。)
Peter: You’re done.
(もう終わりだ。)

White Collar Season2 Episode8 (Company Man)

No more A for you は「相手にとってAはもうおしまい」という言い方で、ここではFBIのマグとの縁が切れたことを指します。miss one’s calling の calling は「天職」で、「本来進むべき道を逃した」と、からかい半分に使われることの多い表現です。続く Tiny cup, big office, expensive suits. は名詞を並べるだけで、重役のような暮らしぶりを描いています。

Don’t fight your instincts. Embrace yourself. は命令形を二つ重ね、embrace(受け入れる)で「それが本当の自分だ」とけしかける言い方です。

ピーターの You done? は Are you done? の are が落ちた形で、「気は済んだか」と相手の話を切り上げさせる一言です。ニールの I can keep going. は keep -ing(〜し続ける)を使った返しで、引き下がらない軽口になっています。

最後の You’re done. は、同じ done を疑問ではなく平叙文で言い切り、「もう終わりだ」と打ち切る締めです。問いと同じ語なので、短くてもきっぱり響きます。ピーターはこのあと夕食の時刻を尋ね、話を捜査の段取りへ戻します。

まとめ|冷やかしは受け流し、最後は同じ語で打ち切る

missed your calling などの冷やかしと、not really や I work harder の受け流し、You done? から You’re done. への打ち切り方を見てきました。短い返しほど主導権を握れることが分かります。

軽口を交わす二人のやり取りを、次回も『ホワイトカラー』で追っていきましょう。

同じエピソードのほかのコラムやフレーズ記事もあわせて読むと、この回の英語がより立体的に見えてきます。

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