恐怖症の言い方と、苦手の克服を語る英語|『ヤングシェルドン』S01E20で学ぶ英会話

『Young Sheldon』コラム: 恐怖症の言い方と、苦手の克服を語る英語|『ヤングシェルドン』S01E20で学ぶ英会話

海外ドラマを使って英語表現を学ぶ『ドラマdeエイゴ』へようこそ。

シットコム『ヤングシェルドン』シーズン1第20話では、隣の家の犬がクーパー家に入り込んだことをきっかけに、犬が苦手なシェルドンが動き出します。本の相談をし、動物病院に電話をかけ、やがて犬そのものに向き合います。

今回は、シェルドン自身が口にする phobia と overcome を軸に、苦手なものを名指しする英語と、乗り越えようとする気持ちを語る英語を、場面の順にたどります。

目次

「phobia」と「overcome」で苦手を言葉にする

犬の一件のあと、シェルドンは本を探すのを手伝ってくれるハッチンズさんに相談を持ちかけます。

Sheldon: Can you recommend any books on overcoming phobias?
(恐怖症の克服についての本を、何かすすめてもらえますか?)

Ms. Hutchins: That’s in the self-help section. Follow me, I have read them all. Any phobia in particular?
(それなら自己啓発のコーナーね。ついてきて、全部読んだから。特にどの恐怖症?)

Sheldon: Dogs.
(犬です。)

Ms. Hutchins: Ah, cynophobia. That’s a good one.
(ああ、犬恐怖症ね。なかなかいいわね。)

Young Sheldon Season1 Episode20(A Dog, a Squirrel, and a Fish Named Fish)

overcome は「乗り越える、克服する」という意味の動詞です。ここでは前置詞 on のあとに置くため、overcoming と -ing の形になっています。books on ~ の on は「〜について」を表し、全体で「恐怖症を克服することについての本」というまとまりになります。

Can you recommend any ~? は、何かよいものをすすめてほしいと頼む型です。any を入れると「どれか一つでも」という幅が出ます。ハッチンズさんの Any phobia in particular? は、in particular(特に)を添えて範囲を絞る聞き返しです。

phobia は、特定の対象に向けた強い恐れを表す名詞です。シェルドンが Dogs. と短く答えると、ハッチンズさんは cynophobia という一語で返しました。語の末尾の -phobia が「〜を怖がること」を表し、前半の部分で対象を示す組み立てになっています。

別の場面では、シェルドンが動物病院に電話をかけ、保留で待っているところにメアリーが声をかけます。

Sheldon: Sure, I’ll hold.
(はい、待ちます。)

Mary: Who are you talking to?
(誰と話してるの?)

Sheldon: The Medford Veterinary Clinic.
(メドフォード動物病院だよ。)

Mary: Why?
(どうして?)

Sheldon: I’m trying to overcome my fear of dogs before it affects our family any further.
(これ以上家族に影響が出る前に、犬への恐怖を克服しようとしてるんだ。)

Mary: Oh, honey, you don’t have to worry about how it affects us.
(ああ、ねえ、私たちへの影響なんて心配しなくていいのよ。)

Young Sheldon Season1 Episode20(A Dog, a Squirrel, and a Fish Named Fish)

ここでシェルドンは、overcome の目的語に fear of ~(〜への恐れ)を置いています。phobia という語を使わなくても、fear of で同じ苦手を言い表せるのが分かります。any further は「これ以上」で、家族を巻き込みたくないという理由を添えています。メアリーの you don’t have to worry about ~ は「〜は心配しなくていい」と相手の気がかりを外す言い方です。

「get attached」で語る、その後の一歩

本の相談や電話のあと、シェルドンは隣の家の犬バッキーに向き合い、手を伸ばします。

Sheldon: I’m doing it. I’m petting a dog. I’ve conquered my phobia.
(やってるぞ。犬をなでてる。恐怖症に打ち勝った。)

Young Sheldon Season1 Episode20(A Dog, a Squirrel, and a Fish Named Fish)

I’m doing it. は「いま、やっている」と、取り組んでいる最中であることを自分に言い聞かせる一言です。続く conquer は「打ち勝つ、征服する」という語で、相手を負かすイメージを持ちます。現在完了の I’ve conquered を使えば、もう乗り越えたという宣言になります。overcome が「越えて向こう側へ行く」動きなら、conquer は「相手に勝つ」構図で、同じ克服でも語の選び方で響きが変わります。ただ、この宣言のあとには、思わぬ展開が待っています。

その後、ミーモーがシェルドンに魚を贈ります。贈るときのミーモーの言葉には、同じ回のフレーズ記事で扱っている get over your fear と work your way up が出てきます。小さなものから始めて慣らしていこうという考え方で、二つの表現の詳しい意味はそれぞれの記事に譲ります。

Meemaw: Look, he’s kind of cute.
(ほら、ちょっとかわいいじゃないの。)

Sheldon: He doesn’t even care that I’m here. I like him.
(僕がここにいることすら気にしてない。気に入ったよ。)

Mary: What are you gonna name him?
(なんて名前にするの?)

Sheldon: Fish.
(フィッシュ。)

Mary: Fish?
(フィッシュ?)

Sheldon: I’m not ready to get attached.
(まだ情を移す準備はできてないんだ。)

Young Sheldon Season1 Episode20(A Dog, a Squirrel, and a Fish Named Fish)

get attached は「愛着がわく、情が移る」という意味です。be ready to ~(〜する準備ができている)を否定して、まだそこまでの気持ちにはなれないと伝えています。魚に「魚」という名前をつけたのは、この距離の取り方の表れだと本人の言葉から読み取れます。

He doesn’t even care that I’m here. の not even は「〜すらしない」と強める形です。自分を気にかけない相手を、シェルドンは好ましい点として受け取り、I like him. と続けました。犬とは正反対の、近づいてこない相手だからこそ安心できる様子が伝わってきます。I’m not ready to get attached. は、まだ距離を置きたい気持ちを素直に言葉にした一言です。

表現 意味
phobia 特定の対象への強い恐れ
fear of ~ 〜への恐れ
overcome 乗り越える、克服する
conquer 打ち勝つ
get attached 愛着がわく、情が移る

まとめ|苦手を名指しし、克服を語る英語

phobia や fear of ~ で苦手なものを名指しし、overcome で乗り越える気持ちを語る。Can you recommend any ~? で助けを求め、get attached で距離を置きたい心の内も伝えられます。

次回も『ヤングシェルドン』の会話を手がかりに、英語表現を一緒に拾っていきましょう。

この回のフレーズ記事では、ミーモーの言葉に出てくる表現をくわしく取り上げています。



  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次